今日はチャールズ・カラディモスさんの最新作シリーズから 「Southwest Spirit サウスウェスト・スピリット」をご紹介します。 「スピリットシリーズ」の特徴は、色模様のあるアートガラスをボディーとオブジェクトセルの背景部分に使っていることで、各8点とか、10点とかの限定版制作です。 しかも同じシリーズの中で使っているガラスは同じでも、模様の出方やボディーのラインなど、同じものはありません。
「サウスウェスト・スピリット」の特徴は、色の流れるユニーク模様のガラスと白いガラスを、細い帯状のガラスで繋ぐデザインをフュージング(ガラスを重ねて窯で焼く技法)で生み出し、さらにクリアなガラスをかぶせたうえで、スランピング(型にガラスを被せて窯で成形する技法)で半筒に焼きあげます。 ハンダで繋ぎ、ボディーが完成。 そして背景も同じ模様のあるガラスを使ったオブジェクトセルをつけます。
かなり濃い色に見えますが、これを背景にすると、映像にソフトな色合いが生まれます。
2ミラーの逆テイパードミラーシステムから、シンメトリーの美しい、9ポイントの映像です。くっきりとしたオブジェクトの背景のソフトな色模様が、このガラスから生み出されます。
オブジェクトは外からは見えませんが、とても細かいはずです。 20度に組まれたミラーの間に現れて、細かく繊細な表情を映し出すには、それに合った細かさが必要とされるからです。
透明なガラスアンプルの中に粒状のガラスを入れたオブジェクトは、この作品にも使われています。
実際の目で見ると、映像の繊細さは写真以上、驚くほどです。 経験に裏打ちされた技術の積み重ねと、オリジナルの映像へのこだわりが凝縮された映像表現です。