万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

BKS万華鏡200年記念展から #5

2016-05-22 21:09:02 | 万華鏡ブログ

この万華鏡はそのデザインから、チャールズ・カラディモスさんの作品であることが分かるかもしれません。 しかし、この"Illumination”(イルミネーション)は今年のコンベンションで新作発表されたものであり、今までの作品とは違う要素が付け加えられています。 ストラスモアでの200年記念万華鏡展にも出展されました。

違う要素とは、背景が黒いセルを使い、内部に照明(LEDとバッテリー)を組み込んでいることです。 彼の作品はほとんど正面からの光を透過させる白っぽいセルや色の入ったセルが一般的でしたが、内部に光源を持つことで、黒い背景のオブジェクトケースが生かされます。

のぞき口の下にあるボタンを押すと40秒間照明がつきます。オブジェクトケースは、ベアリングで滑らかに回転するので、気持ちよく回すことができ、その映像を楽しみます。
また、この"Illumination" は オブジェクトケースをマグネットの着脱式で交換できるようになっています。 替えのオブジェクトケースは、光を通す白っぽい背景になっています。 映像は内部の照明を受けて、さらにくっきりと、明るく見えます。

外観も黒い本体のサイドパネルに輝きのあるガラスとビーズを配して、イルミネーションを表現しています。中央のビーズは内部の照明がつくと、外からも光って見えます。
カラディモスさんはメリーランド州在住で、今回だけでなく、ストラスモアでの万華鏡展ではいつも中心的な存在となって素晴らしい万華鏡展を演出してきました。 また、BKSのリーダーとして長い間活動してくださった功績が認められ、今年のコンベンションで「コゼット賞」を受賞なさいました。 様々な立場から、万華鏡というアートを推進することに貢献した人にブリュースター・カレイドスコープソサエティーが授与する賞で、コージーさんの本名のコゼットを冠する賞です。カラディモスさんは、 暖かく公平な人柄で誰からも信頼されています。そのうえ、BKSのために多くの時間を割いて活動してくださったので、会員の誰からも尊敬される方です。そして言うまでもなく高品質でオリジナルなカレイドスコープを作り続ける作家さんです。

次にご紹介するのは、シェリル・コックさんの"Full Circle" (フル・サークル)です。暖かい光を演出するステンドガラスのランプでもあり、これは素敵な万華鏡でもあります。 トップのカバーを外して覗きます。

木製の台の上には、回転するトレイがあり、その上にはガラスオブジェクトやビーズなどがランダムに飾られています。そして内蔵するLEDライトに照らされて、明るい映像を生み出します。 映像はすっきりと鮮やかで心が晴れやかになるような印象です。

美しいガラスの筒が木の塊に載っているのは、スティーブ&ペギー・キテルソン夫妻の"Solitude" です。秋の森で一人切り株に座り、静けさを味わうようなイメージをこの作品に込めたそうです。そう聞くと、覗いてみたくなりますね。

落ち着いた色合いの6ポイントの映像がゆったりと流れながら変化します。

今日ご紹介した、チャールズ・カラディモスさん、シェリル・コックさん、キテルソン夫妻は、BKSの中でも初期のころから活躍なさって来た作家歴の長いアーティストたちです。 来年の京都コンベンションにも参加の予定で、日本の皆さんとの交流を楽しみになさっています。 ご期待ください。

 

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