万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ガラスの羽

2008-06-14 21:35:26 | 万華鏡ブログ
ハワード・スミスさんの「フェザーズ Feathers(羽)」という万華鏡の映像です。
全て手作りのガラスオブジェクトですが、映像には羽のふわっと軽い感じが出ていますね。透き通ったガラスの重なりで微妙な色合いが出ています。
滑らかな木肌の木製の筒と、バーナーワークによるガラスオブジェクトが持ち味で、2ミラーシステム、白い背景、ドライセルの万華鏡を創っているご夫婦の作家さんです。そして白い背景の光を通す性質をうまく利用して、明るく透明感のある映像展開です。セルを回転させるとオブジェクトが大きく動くので、映像の展開も小気味よく、全面に広がったり、中央にまとまったりと変化も大きいのが特徴です。
ハート型の万華鏡「Heart of Vermont」が第1作でしたが、最初からテーマを大切にした万華鏡つくりで、この「Feathers」では筒の形は楕円形で、ガラスオブジェクトの形は羽を模していますし、覗き口も羽の形になっています。
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楽しみと不思議を包み込んだ惑星「カレイドプラネット」

2008-06-11 21:55:37 | 万華鏡ブログ
【IKA】国際万華鏡協会展公募部門で優秀賞を受賞なさった清野一郎さんの作品「Kaleido Planet」の内部映像です。陶芸の作家さんは、その技術とセンスを活かして、大きな球体の作品、カレイドプラネットという惑星を創りました。
この不思議な惑星は、あちこちに噴火口や隕石の落ちた穴があり、それぞれに異なったミラーシステムが組み込まれています。覗くと内部にも宇宙空間が広がっているという面白い構造になっているのです。表現された宇宙空間も、大変多彩な映像表現で、万華鏡やミラーシステムを知っている人が覗いても、どこか不思議な気がします。この写真はその1つですが、清野一郎さんのウェブサイトでそれぞれのミラーシステムによるきれいな写真が出ていますのでご紹介します。昨年のテーマ賞に続く優秀賞受賞、おめでとうございます。
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「宇宙空間に花開く」という発想

2008-06-10 10:59:40 | 万華鏡ブログ
昨日ご紹介しました矢萩弘子さんの「ブラック・ロータス」の内部映像です。「暗黒星雲、あるいは銀河系そのものを宇宙空間に花開く巨大な黒い睡蓮に見立てている。」という説明どおり、浮かび上がる、見ごたえのある大きな映像です。ユニークな発想を見事に実現していますね。
下からのライトを受けて、神秘的な青の世界が展開します。写真ではわかりにくいのですが、深いところから立ち上ってくるような立体的な映像を生み出すミラーシステムの工夫があります。斜めに差し込まれた2つのオブジェクトセルの組み合わせにより、この大きな映像が生まれています。外部、内部ともに宇宙の神秘を感じる壮大な雰囲気の万華鏡です。
IKA国際万華鏡協会展のそのほかの受賞作品はヴィヴァンさんのウェブサイトで発表されています。受賞の理由も万華鏡好きの方には興味深い点だと思いますが、詳しく説明されていますので、ぜひ読んでいただきたいと思います。
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黒い睡蓮

2008-06-09 22:36:11 | 万華鏡ブログ
IKA展には何度も出品なさっている作家さんがいらして、今年はどんな作品を作られたのかなと楽しみにしていますが、矢萩弘子さんもその一人です。
今年はこの「ブラック・ロータス」のほか、趣の異なる2点の作品を見せていただきましたが、期待どおり実力を発揮して、独自のアイディアと表現をこめた作品を発表なさいました。
そして、力作が揃った今回の公募展で、みごと最優秀賞を受賞なさったそうです。おめでとうございます。
矢萩さんが書かれたこの作品についてのコメントが、作家さんの思いを伝えていますので、引用させてもらいます。
「今回のテーマが宇宙と聞いて、すぐに満天の夜空のような天目茶碗を思い浮かべました。深い黒の背景に輝く青い星々の光・・・・そんなイメージの万華鏡を創ってみたくなり、こういうデザインとなりました。」
色目を抑えながらも、イリデッセントのガラス、表情のある黒いガラス、アクセントのダイクロイックガラスを美しく組み合わせ、丁寧に組み立てられた本体は、矢萩さんらしいセンスのある造形で、まさに多くを包み込む宇宙の深い黒を表しているようです。正面中央部に光る曲線のラインがオブジェクトセルの一部で、底からの光を受けて光っています。この本体の前と後ろにそれぞれあるオブジェクトセルを回転させて、映像の変化を楽しむ仕組みになっています。「ブラック・ロータス」というタイトルに込められた映像表現はまた次回にご紹介したいと思います。
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星の門

2008-06-06 23:46:01 | 万華鏡ブログ
IKA国際万華鏡協会展から、桐林恭子さん、亨さんの[Star Gate」という作品です。陶器やステンドガラス製の万華鏡が多い中、軽やかに光輝いていたのがこのアクリルをデザインに活かした万華鏡です。
たくさんのアクリル製の星を並べたデザインが美しく、光の陰影を上手に活かしています。台座に映し出される星の数々も雰囲気を高めます。先端部にあるブルーの星を回し、その内側のオイルセルのオブジェクトの流れる様子を3ミラーシステムを通して楽しむ作品で、「星の門の先に広がる深遠な宇宙、ゆっくりと流れゆく星の世界を堪能してください」という作家さんの意図は見事に映像に実現されています。とても細かく美しい映像がとても印象的でした。
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宇宙のロマン

2008-06-05 23:15:08 | 万華鏡ブログ
IKA国際万華鏡協会展は、日本に万華鏡の作家さんが生まれるように、そして作家ものの万華鏡が受け入れられる土壌ができるように、国際万華鏡協会を主宰なさっているギャルリーヴィヴァンの緒方さんが種を蒔き、育ててきた万華鏡展です。
そして万華鏡を作っていこうとする人たちにとっても、公開された場で自分の作品を見てもらったり、評価してもらう機会となるので、1つの目標として力を込めた作品を出品なさっていて、見ごたえがあります。
この作品は沼尻のんさんの「ティア」という大型のパーラー型の万華鏡です。ガラス製の多面体の万華鏡、そしてそれを包み込むように大胆にカットされた鉄板2枚で支える構造、印象的な台座部分のデザインなど、独創性にあふれた外観に圧倒される思いがしました。地球の生まれる過程で双子惑星ティアは地球と衝突し、一部が地球に吸収されたものの消滅していったこと、もし生き残っていたらどんな星になっただろうか?そんなロマンを感じながら創った作品なのでしょう。内部にはふたつのミラーシステムが組み込まれ、ゆったりと回転させるとそれぞれから大きな宇宙が、そして星の誕生が見えるようです。
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テーマは「宇宙」 第8回【IKA】国際万華鏡協会展

2008-06-04 21:18:48 | 万華鏡ブログ
【IKA】国際万華鏡協会展、公募部門を見てまいりました。もう8回目と伺い、日本の万華鏡の歴史を思いました。出品されている万華鏡はどれも堂々とその存在感を主張し、中を覗いてみたいと思わせる作品ばかりで、多彩な外観、デザインに目を奪われました。たくさんの方に知っていただきたくて、国際万華鏡協会、ギャルリーヴィヴァンさんにご了解をいただき、このブログでもその一部をご紹介できればと思っています。テーマは「宇宙」だそうで、各作家さんの思い描く宇宙のイメージが展開されました。
今日ご紹介する映像は伊藤美津江さんの「宙(そら)」です。外側のデザインはたくさんの光ファイバーを使って黒い玄昌石という素材に宇宙を表現したユニークなものでしたが、覗いてみてびっくり。「4面に組んだ鏡により光で宇宙を表現した」との説明がありましたが、このような映像は初めて見たと思いました。
この万華鏡展はギャルリーヴィヴァンで6月11日まで開催中です。その後招待部門の展示会は6月12日から21日までです。
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ヴィンテージカーと万華鏡

2008-06-02 23:01:04 | 万華鏡ブログ
ヴィンテージスタイルのロードスターが万華鏡を搭載。タイトルは「Boys and their Toys」(少年達の玩具)です。ジュディス・ポールさんとトム・ダーデンさんのイメージス工房から2008年の新作、5個の限定版作品です。
まだ実物を拝見する機会はないのですが、とても楽しそうなので、作家さんからいただいた写真をご紹介します。
テーマに沿っていろいろな万華鏡を作るイメージス工房ですが、この万華鏡は車好きで遊び心のある男性向けでしょうか。オイルセル、2ミラー5ポイントの映像ですが、オブジェクトが凝っています。男性が楽しむもの、例えば、スポーツ、プレッツェル、ビール、自動車などがオブジェクトの中に反映されているとのこと。いったいどんな映像なのか、機会があれば是非見てみたい!と思いませんか。
ほかにもイエローキャブやステーションワゴンに搭載された万華鏡があるそうです。おとなの男性の遊び心をくすぐる万華鏡ですね。
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