つくもがみシリーズ1 ～つくもがみ貸します～ 94

やれ しかたがない
今日も貸されてやるとしようかね

お江戸の片隅
お紅と清次の姉弟二人で切り盛りする
小さなお店‘出雲屋’
鍋・釜・布団にふんどしまで
何でも貸し出す出雲屋ではございますが
よそ様にはないような
ちょっとばかり妙な品も混じっておりまする

彼らは
生まれて百年を経て
つくもがみという妖怪に化した古道具
気位も高く
いたずら好きでおせっかいな妖怪たちは
今日もせっせと
出雲屋を引っ掻き回すのでありましたとさ…


「しゃばけシリーズ」に登場する付喪神とは
ちょいと違います
こちらの付喪神さんたち
一本気があると言うのか
人と妖の世界をキチンと分けて
互いの領域（世界）を犯さないようにしています
とは言っても

人である清次と紅と
ダイレクトに口を利かない
会話をしない！

って事だけなんですけど…

清次と妖達が
夫婦喧嘩みたいに
時折店の品物を投げつけ
双方にお紅の雷が落ちる！
な～んて所はかなり笑えました

仲悪いようで
互いの利害関係を良く理解している
付喪神と清次は
協力しあって事件解決にあたります

唐物屋の跡取り息子
蘇芳こと飯田屋佐太郎が
お紅に気があるらしく
一方
清次も…
おいおい禁断の恋！？
（血の繋がりはないので問題ございんせんけど）

江戸時代に
‘恋のトライアングル’
恋花もあったりして…
と思いきや…

冒頭で
サクッと佐太郎ふられてんじゃん

なのにまるで空気が読めていない奴…
自意識過剰だよ佐太郎～


この作品はシリーズ化されないのかな？
今後の展開として
長崎屋の鳴家や一太郎との絡みが描かれると
いいなぁ～