(株)カプロラクタム-blog

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万里の長城

2011年08月27日 | Weblog
長い道のりと渋滞を抜け、2日目のメインである世界遺産、万里の長城へやってきました。

万里というくらいで、総延長は5000kmから8000kmに上るとも言われています。軽く日本列島の2~3倍の長さがあるわけですね。ただし、誇張好きの中国ですから、実際は2000km足らずという情報もあるとか・・・ちなみに現地ガイドは1600kmだと言っていました。まあ、それでも十分に長いわけですけどね。
秦の始皇帝の時代から、多くは明の時代にかけて建造されたそうです。目的は主に北狄(モンゴルや満州人など)から紫禁城を守るために、領土の境界線である山の尾根に沿って延々と作られた城壁なわけですが、歴史を振り返ってみると、まんまと元(モンゴル)や清(満州)に乗っ取られているわけですから、途轍もないスケールの防衛事業の割には大して役に立たなかった模様ですね。ちなみに、滅ぼした側は滅ぼされた側の文化の存続を認めないのが世界史の鉄則なわけですが、こと城壁に至ってはそのまま防備に使えるわけですし、ベルリンの壁のように破壊されることはなかったようです。

本来ならかなり下のほうから登っていかないといけないそうなのですが、今回のツアーではほぼ関所のようなところまで横付けさせてもらえました。尾根伝いに延々と続くわけで、どこまで行ったらゴールとかいうものでもありません。行ったらその分戻ってこないといけないですし、自らの体力と相談して1時間くらいで戻ってくるようにといわれました。思えば、これがこのツアーで唯一の自由散策だったような・・・山頂には盗賊が出ますとか脅されましたが、いいのかそれで(笑)

関所は丁度谷になっており、そこから道が左右に分かれ、右が平坦で登りやすい道、左が急勾配の道という説明を受けました。ツアーメンバーは、相棒である同僚も含め全員右の道を選択しましたが、自分は折角来たので左の道を選択しました。

写真では勾配までは分かりにくいですが、登っている観光客の数からみても、左の道が通常選択されにくい道であることが分かると思います。つか、左の方はどう見ても掃除のオバチャンオンリーなのですが・・・

石段と坂が交互に繰り返され、その段差が一様でないことや、それこそ手をつかないと登れないような傾斜もあり、何度も休憩し苦しみながらも何とか左の写真の右上隅に写っている、一番てっぺんの砦まで登ることができました。もちろんここはゴールでなく、下りになりますがさらに奥に向かって延々と続いていました。気温35度の炎天下でしたが、中国はとにかく湿度が低いため、少しでも影になっているところは非常に涼しかったです。ただ、売っている水を買っていいのかどうか分からなかったため、下山時にホテルでもらった水が切れてからはひたすら地獄でした。夏場の中国旅行は、重いけどスーツケースに2Lのお茶を忍ばせてくるのがベターかな・・・

そんなわけで、かろうじて関所まで戻ってきたのですが、最後の最後に出口を間違え集合時刻に5分ほど遅れてしまい、しかも単独行動の結果、自分だけ迷子になったことになっていたらしく、またもや迷惑をかけてしまいました。一応携帯を使えるようにはしていたのですが、後で聞いた所によると同僚は旅行中一度も電源すら入れていなかったらしく、もし入れ違いになっていたら二度と会えなくなるところでした。何この綱渡りツアー・・・orz

流石に足がガクガクになりましたが、良い体験ができました。