和子の記録 フォト&俳句

長い間ネイチャーフォトを楽しんで来ましたが最近これに俳句の趣味が加わりました。まだ不慣れですがブログに載せていきます。

万葉集の花  春から初夏へ Ⅱ

2018-05-31 07:41:57 | 日記

山吹

杜若

卯の花

あふち センダンの花



柘(つみ) 山法師

躑躅

引き続き万葉集の花を集めてみました。
山吹は山振の字が万葉集では用いられています。当時は「振る」と「吹く」が同意語であったのでそこから来ているようです。
杜若は万葉人にとって重要な染色植物でした。
卯の花の現代名はウツギです。卯の花の匂う垣根に時鳥早も来鳴きて……と歌う歌がありました。
「栴檀は双葉より芳し」ということわざにある栴檀は中国を原産とする樹木で、日本でセンダン(古名「あうち」)と呼ばれているのは同名異種の樹木です。
藤を詠んだ歌は多く万葉人はこの花を愛し庭にも植えていたそうです。
古代、柘(つみ)と呼ばれた木はクワ科の落葉高木でヤマグワ別名ヤマボウシだそうです。
万葉集に出てくる躑躅は全部で9種で石ツツジは山躑躅であろうと言われています。


 山振の 立ち儀ひたる 山清水 汲みに行かめど 道の知らなく  高市皇子 
 
 杜若 衣に擦りつけ 大夫の きそひす獵する 月は来にけり   大伴家持

 鶯の 通う垣根の 卯の花の うき事あれや 君が来まさぬ

 妹が見し あふちの花は 散りぬべし わが泣く涙 いまだ干なくに  山上憶良

 藤波の 花は盛りに なりにけり 平城の京を 思ほすや君   大伴四綱

 この夕 柘のさ枝の流れ来ば 梁打たずて 取らずかもあらむ

 山越えて 遠津の浜の 石つつじ わが来るまでに 含みてあり待て

万葉集の花など 春から初夏へ Ⅰ

2018-05-27 07:46:20 | 日記



山桜



よもぎ

かほばな(ヒルガオ)

ねっこぐさ(オキナグサ)

うまら(ノイバラ)

最近撮った写真の中から万葉集で詠われている花を紹介します。
春を迎えて一番初めに咲くのは梅でしょうか。当時の貴族たちは香りのある梅を好み競って庭に植えたそうです。詠まれた歌は119首もあります。
桜を詠んだ歌は47首。当時はほとんどが山桜のようです。
蕨を詠んだ歌もあります。万葉人は野に出でて摘み食したのでしょう。
よもぎを詠んだ歌は1首のみ。野菜がほとんど存在しなかった時代だけに春を迎えて蕨同様よもぎを摘んで食べる喜びを味わったのでしょう。
自然とのかかわりが深い万葉集の花の中でもヒルガオは草むらのあちこちで見かけます。
ねっこぐさは日当たりのよい草原や川原に生える多年草です。漢方ではこの根を乾燥させたものが「白頭翁」と呼ばれ熱性疫痢に効き目があったそうです。
ノイバラの花は香りがあるので香水の材料になり若葉はビタミンCが豊富で汁の具として使う所もあるそうです。

妹が家に 咲きたる花の 梅の花 実にし成りなば かもかくもせむ  藤原八束

山峡に 咲ける桜を ただひと目 君に見せてば 何をか思はむ  大伴池主

石ばしる 垂水の上の さ蕨の 萌え出づる春に なりにけるかも  志貴皇子

大君の任のまにまに ほととぎす 来鳴く五月 あやめぐさ よもぎ かづらき  大伴家持

高圓の 野辺の容花 面影に 見えつつ妹は 忘れかねつも  大伴家持

芝付きの 御宇良崎なる ねっこ草 あひ見ずあらば 吾ひめやも  東歌

道の辺の 荊の末に 這ほ豆の からまる君を 別れか行かむ  丈部鳥


大山蓮華の花が咲きました 柏の葉公園

2018-05-22 07:45:05 | 日記

オオヤマレンゲ

少し高い位置にあって

明日開く蕾?

朝の開きかけ

オオヤマレンゲの枯れた姿

ベニウツギ

エゴノキ

ハクウンボク

ヤマボウシ

センダン

ネットで大山蓮華の花が千葉県柏市の柏の葉公園で咲き始めたことを知り行ってきました。奈良県南部の大峰山に自生し別名ミヤマレンゲともいうこの花は蓮の花に似た白い花を咲かせるのでその名があるようです。モクレン科モクレン族に分類されています。
この花を見るのは初めてでしたが見られるのが恥ずかしいかのようにうつむき加減に咲いていました。近づくとほのかにいい香りがして可憐で清楚な花というのが私の初印象です。

咲くタイミングを計りながら2回訪ねたのですが両方早朝だったため花は完全には開ききっていませんでした。もう少し時間をずらせば良かったかもしれません。そのほかに新宿御苑では終わっていて見れなかった花もありましたのでアップします。

似て非なりハクウンボクとエゴの花

茨城県 筑波実験植物園さくらそう品種展 Ⅱ

2018-05-19 08:06:59 | 日記























さくらそう展の主催は国立科学博物館筑波実験植物園、筑波大学つくば機能植物イノベーション研究センターです。
コレクション特別公開のさくらそう品種展の鉢を続いてアップしますがパンフレットには314点の桜草の名前が載せてありました。
いずれも優雅な名前が付けられていてうつむいて楚々として咲くさくらそうのなんと愛らしく美しいことだったでしょうか。
実験植物園はそれほど広くはありませんが多くの樹木や花にも名札がついていますので勉強になりました。

揺らぎ見ゆ花アカシアの薄みどり

茨城県 筑波実験植物園 さくらそう品種展 Ⅰ

2018-05-16 08:02:11 | 日記




















日本各地に自生し春を告げる花として古くから親しまれてきた「サクラソウ」の展示が4月14日から22日まで茨城県筑波実験植物園でありました。
さくらそうは江戸時代から栽培されてきた古典園芸植物の一つになっているそうです。
花の色、花色の模様、花の付き方、花形、花弁形態、花自体の咲き方などの違いを味わうのがお花を見る時の楽しみ方だそうです。
その清楚で可憐な姿を2回にわたってお届けします。

薫風や雛壇に咲く愛し色