2020-12-11
※文末に、札幌・北海道医療センター(国立)病院内クラスター発生の経緯を記載しました。
感染症の歴史を見てみると、一般に感染症は2年つづくと終息に向かっています。日本では今年2月くらいからコロナ禍が始まったので、2年後といえば、2022年2月が目安になります。もちろん、そうでない場合もあるので確たることは言えません。今までにテレビなんかで聞いている感染症専門医や感染症ウイルス研究者でも、コロナ禍が終息に向かう時期を確言した人は一人としていません。
テレビに出てお話される感染症の先生方が終息に概ね2年かかると言われているのは、コロナウイルスにいずれ弱毒化するという性質があることとともに、感染症流行の史実とによるものでしょう。
■医療危機、医療崩壊が始まった
大阪府と北海道旭川市がコロナ医療危機に陥りました。
既存の医療施設と医療人員では対応できないというところに追いこまれて、知事や市長が自衛隊の支援を要請した事態は「医療危機」です。
旭川市の状態はすでに「医療崩壊」。
クラスターを出した基幹病院の経過を見れば、病院内感染が病院側の油断や失策というような特殊例ではないとわかります。病院の院内感染は、今や全国各地で発生しています。
私の住まいのすぐ近くに、近隣住民に親しまれている小さな民間病院があります。入院ベッド数は100近くあると思います。こうした住まい近くの親しみある病院で、明日、院内感染発表があってもおかしくないというコロナ環境下で、私たちは生活しているのです。
私が住んでいる田舎町の11月では――
11月16日 すぐ近くにある小学校の教職員1名の感染判明
17日18日を対象小学校休校並びに学童保育所休業と決定
11月17日 小学校全施設の消毒作業実施
接触可能性の高い教職員7名と児童22名PCR検査実施
11月18日 PCR検査結果‥‥陽性1名(教職員) 陰性28名
19日~23日まで対象小学校休校並びに学童保育所休業と決定
11月19日 保健所の判断により、追加児童・教職員36名PCR検査実施
11月20日 PCR検査結果‥‥陰性36名 陽性者0
11月24日 対象小学校と学童保育所、再開
11月27日 近隣40代女性1名の感染発表あり
■オリンピック強行から国民の生活支援一辺倒へ転換を!
先週から今週は医療危機のニュースが毎日伝えられています。この状況があってもなお政府は、ワクチンだけを頼りにして、オリンピックを開催する決意を披露しています。
来年5月6月には海外各国の選手・随行役員・報道陣らが、7月オリンピック開会式めざして入国してきます。オリンピック開催を触媒にして、海外からの観光客も何十万という規模の来日を期待しているようです。
一方、人の移動にともなって感染症流行が活発になるのは数々の歴史によって実証済みです。ウイルスはヒトにくっついて生きていかねばなりません。インカ帝国が数少ないスペイン兵の前に滅びたのは、スペイン兵とともに入ってきた感染症の前に抗体のないインカ人が倒れたからだという見方があるほどです。
たとえコロナワクチン安全網が前提であっても、外国人観光客や外国人選手団一行の間に、防疫をくぐりぬけたオリンピック・クラスターが発生すると覚悟をしておく方が良い。そのときは諸国からのいろんな外国語という不便さが際立ってくるでしょう。
今の状況でも今年2月以来続いている感染緊張下のコロナ患者治療に医療現場の医療従事者は疲弊しきっています。このうえに言葉や習慣の異なる外国人患者が重なるとすれば、菅政権は治療し看護する人員をどこから集める計画なのでしょうか。
コロナ不安が抜けないオリンピック強行計画を捨てて、徹底したコロナ防疫と医療・介護体制を敷いて国民生活に安心をもたらし、コロナ風にさらされて減収・無収入になった無数の生活難国民に救いの手を差し伸べて、コロナ禍を乗り越えていくのが政権当事者、為政者の務めではないでしょうか。
今の状況でも今年2月以来続いている感染緊張下のコロナ患者治療に医療現場の医療従事者は疲弊しきっています。このうえに言葉や習慣の異なる外国人患者が重なるとすれば、菅政権は治療し看護する人員をどこから集める計画なのでしょうか。
コロナ不安が抜けないオリンピック強行計画を捨てて、徹底したコロナ防疫と医療・介護体制を敷いて国民生活に安心をもたらし、コロナ風にさらされて減収・無収入になった無数の生活難国民に救いの手を差し伸べて、コロナ禍を乗り越えていくのが政権当事者、為政者の務めではないでしょうか。
次に、札幌・北海道医療センター(国立)の病院内感染の経緯を記します。
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北海道医療センター(国立、札幌市在)でクラスター
10月下旬 他病院から受入れA患者、産科入院3日間
A患者入院前PCR検査 → 陰性
11月 2日 A患者を担当していた同じ病棟の看護師2人が休暇入り
11月 6日 休暇中の同看護師2人が体調異常の連絡あり
B看護師「微熱と咳がある」
C看護師「胃がむかむかする」
11月 7日 B看護師「嗅覚に異常がある」
同看護師2人のPCR検査実施 → 感染を確認
BC看護師が接触した患者及び同じ病棟のスタッフのうち少しで
も不調を感じている者、合わせて16人をPCR検査 → 7人陽性
コロナ患者新規入院停止
11月10日 A患者の2回目PCR検査 → 陽性
11月16日 コロナ重症患者入院受け入れ再開
11月25日 コロナ軽症患者・中等症患者入院受け入れ再開
札幌市は、新型コロナウイルスの患者のために最大で確保できる病床数を「446床」としていて、うち81床を「北海道医療センター」が提供することになっています。
北海道医療センターのコロナ入院受け入れは、11月4日の時点で、重症者3人、軽症と中等症合わせて20人。うち3分の2が70歳以上で、高齢者を多く引き受けていました。
Aさんの10月下旬入院前PCR検査は陰性。担当看護師2人の体調異常自覚が11月6日、7日PCR検査で陽性確認。A患者のPCR陰性確認から1週間~10日後に担当看護師のコロナ陽性確認。ただちにほか16人の病院内患者・スタッフ計16人PCR検査の結果7人陽性。A患者PCR陰性から計9人の感染者が出ました。新型コロナウイルスの「潜伏期間」が基幹病院クラスター発生の引き金になっていました。
幸いにも病院側の迅速な対応によって、コロナ患者受け入れは比較的に早く再開されました。
北海道医療センターの菊地誠志院長は、「センターのような基幹病院が患者を受け入れられなくなるとその影響は大きい」と指摘しています。
そのうえで、「ウイルスはいちばん弱いところから入ってくるので誰かを責めるようなことは全く意味がない。院内への持ち込みは常にあると覚悟を決めて、それでも診療を続けなければならない」と話しました。
そのうえで、「ウイルスはいちばん弱いところから入ってくるので誰かを責めるようなことは全く意味がない。院内への持ち込みは常にあると覚悟を決めて、それでも診療を続けなければならない」と話しました。
――以上、NHKニュース 2020年12月7日 23時44分から要約――
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