川本ちょっとメモ

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「後方支援部隊」は「前方戦闘部隊」と繋がっている、故に攻撃を受ける覚悟が必要だ(2) 陸上自衛隊

2015-07-06 22:35:20 | Weblog



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今回は、陸上自衛隊のホームページを閲覧して、「後方支援」というものが「戦闘」と無関係にあるのではなく、「戦闘」を支えるために必須のことであると、再認識しましょう。

海外派遣先は危ない所
自衛隊の海外派遣が「絶対に安全」というわけがありません。これまでに「犠牲者が出なかったから」という理由では、危険な環境の中で必死の努力を続けているであろう派遣中の自衛隊員があまりに可哀そうです。

そもそも絶対に安全なところでの海外協力ならば、これまでから政府の海外協力機構(JICA)から多くの技術者が派遣されてきています。青年海外協力隊員も派遣されてきています。海外援助資金の投入にともなって日本企業も海外に出向いています。……それなのに、たとえPKOであっても、なぜ、自衛隊の海外派遣が必要なのでしょうか? 海外派遣先が、「安全・平和な環境ではない」からです。


「防御戦闘」の覚悟
外国軍への「後方支援」があたりまえのように議論されています。私たちは改めて、「後方支援」が戦争行為そのものの一環であることを、再認識しておかねばなりません。戦闘部隊を支える後方支援作戦に従事することは、相手方にとっては敵対行為なのです。こちらに正義があるかどうかは関係ありません。

したがって、「攻撃戦闘」に関わらない後方支援作戦にあっても、「孫子 火攻篇」にあるように、補給線への攻撃を受けて応戦する「防御戦闘」に巻き込まれる覚悟だけはしておかねばなりません。


陸上自衛隊後方支援連隊――「後方支援」とは
まず、第6師団第6後方支援連隊のホームページから。――「第6後方支援連隊は、連隊本部、整備大隊、補給隊、輸送隊、衛生隊が山形県東根市に、各直接支援中隊等が師団内各駐屯地に駐屯し、師団が戦闘を行う為の支援を行う部隊です。」 ここにあるように、後方支援とは、「戦闘を行う為の支援を行う」ことです。

陸上自衛隊第6師団ホームページトップには、「山形・宮城・福島を守る即応近代化師団」とあります。トップページの写真は、国連PKO「南スーダン派遣部隊」です。

第6師団隷下部隊からは福島原発事故に出動するなど、東日本大震災の災害派遣でも大活躍をしました。しかし、第6師団第22普通科連隊の多賀城駐屯地は全車両と共に津波に水没し、航空自衛隊松島基地と共に大被害を受けました。

 第10師団第10後方支援連隊のホームページの紹介は、後方支援連隊の任務を端的に示しています。――「第10後方支援連隊は、東海・北陸6県に所在する第10師団隷下部隊への兵站(整備・補給・輸送)・衛生支援を行う師団唯一の部隊です。

 兵庫県伊丹市千僧駐屯地にある第3師団第3後方支援連隊のホームページには各大隊の紹介があります。ここを見ると後方支援任務がイメージとして私たちにもよくわかります。「特科隊」というのは、「砲兵隊」のことです。


普通科連隊とは――第37普通科連隊ホームページに見る
第3師団第37普通科連隊は大阪府和泉市信太山駐屯地にあります。普通科連隊は陸上自衛隊の中心である歩兵部隊です。第37普通科連隊のホームページでは「第一線戦闘部隊」として、次のように紹介され、私たちにも普通科連隊の任務がよくわかります。

<ホームページから> 第37普通科連隊は大阪府唯一の第一線戦闘部隊として大阪府大和川以南・和歌山県下を防衛警備及び災害派遣担当区域とし、有事の際には地上戦闘の骨幹部隊として機動力、火力、近接戦闘能力を有し、作戦戦闘に重要な役割を果たします。また、大規模な侵略への対処訓練の他、ゲリラや特殊部隊による攻撃への対処訓練、地方自治体と共同し、大規模災害を想定した防災訓練など、様々な訓練を行ない多様な事態への即応態勢の維持・向上に努めています。


第3後方支援連隊ホームページで後方支援任務を理解する

◎連隊本部
連隊本部は、第1科においては連隊の総務、人事、文書、援護及び広報を、第2科は連隊の活動に資する情報や地誌を、第3科は教育訓練や各種支援業務の統制を、第4科は自隊管理等を行っている。

◎本部付隊
本部付隊は、付隊本部、連隊本部班及び通信小隊からなり、連隊本部勤務要員の差し出し及び連隊本部業務の支援、連隊の通信に関する業務並びに連隊指揮所の保営を行う。

◎第1整備大隊
第1整備大隊は、大隊本部及び本部付隊(需品整備班及び化学整備班を含む。)、火器車両整備中隊、通信電子整備隊、施設整備隊並びに、工作回収小隊からなり、師団各部隊に対する各種装備品等(第2整備大隊が支援を担任する装備品等を除く。)の整備及び回収支援を実施するとともに、必要に応じ、第2整備大隊の増援を行っている。 なお、第1整備大隊は千僧駐屯地に加え、大久保駐屯地にも展開している。

◎第2整備大隊
第2整備大隊は、大隊本部及び本部付隊、3個の直接支援中隊並びに4個の直接支援隊からなり、各普通科連隊、特科隊、戦車大隊、高射特科大隊及び偵察隊に対する各種装備品等の整備及び回収支援を実施している。なお、第2整備大隊は千僧駐屯地に加え、福知山駐屯地、伊丹駐屯地、信太山駐屯地、姫路駐屯地、今津駐屯地の計6個駐屯地に展開している。

◎補給隊
 補給隊は、隊本部、本部付隊、需品補給小隊、部品補給小隊、業務小隊からなり、師団各部隊に対する火器・車両・誘導武器・施設器材・通信電子器材・需品器材・化学器材の部品補給、燃料・糧食・水等の補給、回収並びに入浴及び洗濯の需品サービス等を行っている。

◎輸送隊
 輸送隊は、隊本部、第1輸送小隊、第2輸送小隊、トレーラ小隊からなり、師団各部隊に対し、各種輸送支援を実施しているほか、師団久代自動車教習所の管理・運営を行っている。

◎衛生隊
 衛生隊は、隊本部、救急車小隊及び治療隊からなり、師団各部隊に対する治療・後送業務・健康管理・防疫の技術援助、衛生器材・医薬品の補給並びに限定された衛生器材等の整備及び回収を行っている。

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<私のアピール>
2012年末の安倍政権成立以後の短年月、武器輸出3原則を廃し、特定秘密保護法の新設、憲法9条解釈変更の7・1閣議決定(集団的自衛権ほか)と、先行き不安な政策ばかり急激に推進されています。安倍内閣はデモクラシー日本を食い破りつつある危険な内閣です。その政治手法は民主主義下の独裁と見えて、危険です。安倍総理退陣まで、来年7月参院選で自民党に“No”を!


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