私は高層マンションの建設には反対です。居住後のマンションライフについて、防災、防犯の上で不安が大きいからです。建物構造という環境条件の制約を受けて、マンション居住者相互の人間関係やマンション居住者と近隣住民との人間関係について、閉鎖的で各個が孤立しやすいという不安があるからです。
何階までだったら良いのかと、そこまで理詰めに考えているわけではありません。私は郊外の戸建て住宅主力の地域に住んでいて、身近にあるのは5階建ての公団住宅です。
そこで、偶然知った次の本を紹介します。私はまだ読んでいません。
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『マンションは地震に弱い』
定価:1,890円(税5%込み)
矢野克巳著 監修:NPO法人 耐震総合安全機構 耐震総合安全性指針作成委員会
A5判、約200ページ
ISBN:4-8222-0484-7
商品番号:166350
発行日:2006年7月10日
マンションを設計するなら、知っておくべきことがある!
大地震発生! あなたのマンションはこうなる!?
都心居住の利便性と「天上生活」の快適性を打ち出して、首都圏を中心に続々と建設・分譲されている超高層マンション。いざ大地震が発生したら、これらの建物とそこに住む人たちはどうなるのか。建築のプロたちは、その安全性をどこまで認識し、一般社会に向けて説明してきただろうか。倒壊こそ免れても、激しい揺れで多数の重傷者が発生し、設備機器も機能しない現実を、構造設計界の重鎮が生活者の立場に立って豊富なデータを駆使して描き出し、快適な生活を維持するための対策を具体的に提言する。
●主な内容
第1章 シミュレーション--地震発生から避難・復旧まで
1 大地が揺れた!(地震直後)/上層階ほど揺れは大きい
2 脱出(被災後1時間)/上層階ほど避難が難しい
3 避難場所へ(被災後24時間)/共用部分が脱出を困難にする
4 避難生活(被災後1週間)/ライフラインの復旧が遅れる
5 復旧へ(被災後3週間)/共用部分の復旧は住民の合意と負担が大前提
第2章 あなたのまちの耐震性
地域によって懸念される災害は異なる/こんな地震が首都圏を襲う/地震に脆弱な都市、東京/都区部のライフラインの被害/東京の危険エリア・ワースト5
第3章 マンションは揺れる
マンションは「リスク」が直列/高さが揺れを増幅する/形によって揺れ方が変わる/地盤次第で揺れの大きさは3倍に/構造体の急所を見極める
第4章 共用部分が明暗を分ける
共用部分対策の考え方/非構造部材の被害と対策/設備機器の被害と対策
第5章 避難行動
避難の前にすべきこと/マンションからの避難/避難生活の限界
第6章 大地震にどう備えるか
管理組合が行う防災対策/各住戸で行う防災対策
第7章 総合的な耐震診断を
住人の立場でマンションの性能を考える/「生活を守る」ための耐震性のレベル/総合的耐震診断とは
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