ヒロシマエバヤマザクラは八重の山桜で、広島市の天然記念物に指定されています。広島デルタ南端、江波山の山頂にあります。
推定樹齢は160年。根元近くで二本に分かれて大きく枝を伸ばしています。
空を覆う花、花、花、、、
花また花のめでたさ
枝の先のそのまた先まで
毬状に花をつけて
春が来たことを知らせます
優美かつ力強く、溢れる生命力
今年つけられた説明版
こちらは指定当時のもの。
旧広島気象台敷地に、挿し木で増やした木があります。
こちらは花が近くで見えます。八重の山桜。
満開を少し過ぎて葉が成長しています。
人の寿命よりずっと長い桜の木、これからも春になると花をつけることでしょう。
人は出会い、また別れ、時間は流れに流れて、ささやかな記憶は雲散霧消してしまっても、まだ花は咲き続ける。せめて花に言葉を託しておけば、思いは花と共に永遠に生き続けるように錯覚する。そうやって人は花を愛でる言葉を遺し、死ぬなら花の下でと願ってきた。
花を見ながらこの一年のこと、これからの一年のことを一人で考えてみた。ちょっとグッとなった。
と、柄にもなく文学少女したおばさんは続いてこちらへ参ります。
ハイ、しっかり拝んできました。向こうは本川(旧太田川)。この付近は柳田邦夫「空白の天気図」に詳しく書かれています。
南無観世音大菩薩。