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廿日市町歩き

2013-04-04 | 日記

広島市に隣接する廿日市は、旧西国街道沿いに栄え、製材業、牡蠣の養殖などが盛んですが、近年は広島市のベッドタウンとして人口が増えています。

きようははつかいち観光協会主催の「廿日市の桜と桜尾城址と蔵元見学」という催しに参加しました。

JR廿日市を9:00出発、佐方川土手の桜を見ながら佐方八幡神社へ向かいます。

境内に堀田仁助の寄進した石灯籠あり。仁助は廿日市市内にあった津和野藩船屋敷で生まれ、幕府天文方として蝦夷地測量。後に弟子の伊能忠敬を後任に推挙したそうです。伊能忠敬の前に測量した人がいたなんて…初めて知りました。一つ賢くなりました。

続いて洞雲寺とううんじへ向かいます。途中は最近開発された住宅街。庭木も今風のがいろいろ。楽しめました。

桜と見まごう、小さな花をたくさんつけたツバキ。

洞雲寺(とううんじ)

曹洞宗。厳島神社神主、藤原教親のりちか・宗親むねちかが1487年に周防から僧侶を招いて開山。

境内にはこの地を支配した陶すえ氏、桂氏、毛利氏(元就四男元清夫妻)などの墓もある古刹。県重文、市重文の宝物、文書などもあり、墓所は史跡に指定されています。

で、ここで沸々と沸き起こる疑問。神主の菩提寺って・・・神主さんも亡くなれば仏式で葬られたということですよね。平安時代初めころから天地垂迹説という仏教の日本的解釈とでもいうか、仏様の教えを分かりやすく説くために神様がつかわされたという考えが始まりますが、それ以来、日本では仏教と神道は分かちがたく結びついていました。

神主家の菩提寺を奇異に感じるのは、私たちの宗教的感性が、明治以降の神仏分離、国家神道の宗教政策にいまだ影響を受けているからで、それ以前の人たちは神と仏の垣根なんかほとんどなかったはず。あまり深く考えず、おおらかだったのでしょう。

明治以降、神道の地位が上がり、政治の道具としても使われてきたので、私自身は神社はちょいと苦手。これは私の実家が、神社には一切足を向けなかったという宗教的習慣にもよります。

お寺へ行くと何故かホッとするけど、神社へ行くと早く立ち去りたくなる。御利益も求めない。宗教的な身振りは子供の頃に擦り込まれたまま。宗教に過度に入れ揚げない。たぶんこのまま行くと思う。

洞雲寺

廿日市天満宮。WBCの監督、山本浩二氏はこの石段でトレーニングしたそうです。

本堂

街道沿いの面影の残る一角。

廿日市招魂社。奥の扉は明治天皇がこの地で休んだ時に使った茶器を保管している建造物。鍵がなくて今は開かないそうです。あえて開けないのが天皇制の空間。

津和野藩蔵屋敷跡に残る小さな祠。津和野藩は瀬戸内側のこの地に船屋敷を置き、藩の専売品をここから上方へ運んだそうです。

桜尾城址跡の桂公園で昼食。名前はこの地を治めた桂氏ではなく、明治の元老、桂太郎からきているとのこと。桂太郎がこの地を買い上げ、公園として整備させたんだとか。きょうはもう最後のお花見でしょうか。

続いてこちらへ

次の日曜日はイベントあり。

焼酎、清酒、その他お酒いろいろを製造しているそうです。

そのあと住吉神社近くの桜の名所、住吉の土手へ。

片道約600メートルの桜のトンネル。35年くらい前に整備されたそうです。

桜の土手。花の命は短いけれど、ソメイヨシノの木の命も短いそうで。エドヒガン、ヤマザクラなどが何百年、時には千年以上生きるのに比べると50年平均なんて短すぎ。夢幻のごとし。日本全国一本の木のクローン。一斉に咲き一斉に散る。軍歌に歌われる桜はこの花と知って以来、私はソメイヨシノには酔えません。すみません。


 

本日のお土産

焼酎、清酒、梅酒などなど試飲して、こちらは無料のお土産。飲まない人からもう一セット貰ったけど、チャリンコで広島駅から帰る途中、友達の家に寄って渡してきた。友人はずっと病気、代わりに娘さんと話した。早く元気になってほしい。

本日のお買い上げ二本。梅酒はちょっと飲みました。焼酎入りコーヒーミルクは、別々に買って自分で混ぜればいいことに気が付いた。でも試飲の時は疲れていて美味しく、つい買ってしまった。


 

楽しい一日でした。1976年4月から 1978年3月までの二年間、廿日市に住んでいました。当時は店もほとんどなく、買い物が不便で、不満がいっぱいでしたが、今日歩いてみて歴史的な謂れのあるものが多いことに気が付きました。広島のように町が焼けなかったのも幸いでした。

また市民ボランティアの方たちが皆さんとても感じよく、分かりやすい説明でとても親切、楽しく見学できました。四月、五月はイベント目白押し、また何かに参加したいです。

それにしても廿日市駅裏の変わり様には驚愕。田んぼ、あぜ道、家ちらほらがマンション、住宅街、まっすぐな広い道へと変貌。それは20代の若き私が、この歳に馬齢を重ねる年月でもありました。

                                                                        -----完----

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