里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

プール育苗'23~田植え開始

2023年05月05日 | 水稲プール育苗

田植えを始めました。
週末の予定でしたが、雨の予報だったため2日前倒しすることにしました。
トラブルさえなければ2日で済むはずです。
メインは翌日で、1日目は機械の試運転を兼ねた田植えです。
暑いほどの好天で田植え日和でした。
プールの片側のベットは前日に落水しているので、苗箱の扱いは楽になっています。


念のため苗の根の状態をチェックします。


いつも通り白い根が綺麗にマット状に張っています。
運搬途中や積み込みなどで苗箱を落とすようなこともありますが、この苗なら大丈夫。
少々乱暴に扱っても容易に根崩れは起こしません。
植付け前に、苗箱用の薬剤を散布します。


この薬剤は今年3年目。過去2年の結果から効果に問題はないようです。
1㎏で20箱分。散布した後に軽く散水して薬剤を床土に定着させます。


通路に一輪車を引き込み苗床から直接積み込みます。通路を広くとっているので楽です。


そのまま近くの田んぼまで一輪車で運び、必要な苗箱を畦に適当な間隔に並べておきます。


植え付け開始です。


機械の性能が悪いので、スピードが遅いのはしょうがありません。
それでも順調に進みました。
作業途中の機械トラブルが一番困るのでまずは安堵。


初日は一人作業のつもりでしたが、ここで助っ人が応援に来ました。
手伝いがいると作業はぐっとはかどります。1枚目の田んぼが終了です。


この後、さらに田んぼ2枚に植付けしました。
1日目に予定をオーバーして植付けたので2日目は余裕です。


プール育苗'23~落水する

2023年05月04日 | 水稲プール育苗

間もなく田植えです。
週末の予定でしたが、天候が崩れる予報のため前倒しすることにしました。
プールの落水をします。
トラブルもなく順調に生育しました。


見かけは茂った感じがしますが、ハウスを昼夜開放ししっかり換気したので徒長はしていません。
草丈は15㎝弱と言ったところ。
プールは常時培土の上まで水を入れています。
田植え直前まで水を入れておくと箱にはたっぷりと水が含まれた状態になります。
苗箱は重く、水が滴り落ちます。扱いにくく作業に支障を来します。
そこでプール育苗では田植えの2日前位に落水するのが普通です。
しかし、我が家で落水するのは大概田植え前日。と言うのは田植機との関係。
我が家の田植機は性能が悪く、培土が乾くと苗の落ちが悪くなるのです。
好天の日に苗を田んぼに運んで置いておくと乾くのは意外に早いものです。
落水するのは容易。プールの奥の方の木枠を1枚外すだけです。


まだ水は培土の表面まで掛かっています。
この短い板一枚外すだけです。


外しました。


水は瞬間に抜けてしまいます。

まずは片側のプールだけ落水しました。


もう一方のプールは作業の進み具合を見ながら落水します。
機械のトラブルが発生したり、急な不幸があったりとこれまでも何度か作業が中断した経験があります。
ただ、仮に中断することがあっても、木枠1枚を戻しプールに水を入れ直すだけですから復旧は容易です。
プール育苗は、入水も数日に一度都合の良い時間に蛇口を捻るだけでよく、落水も瞬時、楽に管理が出来ます。
しかも苗の生育が綺麗に揃います。これまで生育不良になったことは一度もありません。


プール育苗'23~追肥し再度入水

2023年04月26日 | 水稲プール育苗

プール育苗の苗は種播き後16日目。
これは2日前。追肥を行いました。


生育は順調で本葉2枚目がほぼ展開しました。


追肥をする前に苗箱の反転を行いました。
ハウスの南側サイド近くは気温が少し低くなるので、ベットのサイド近くは伸びが若干悪くなりやすい。
この左端の所です。


殆ど気にする必要のない程度なのですが、より生育を揃えるためここで苗箱を反転させることにしました。
これが反転後。


分かりにくいと思いますが、反転したため左側苗箱の右端が僅かに低くなっています。
逆に左端の方が若干高くなっています。
北側サイドのベット1列も同様に反転しました。これで生育はより揃うようになるでしょう。
そして、追肥。
追肥は培土の表面が見えるまで水が減ったところで行います。
苗箱の上まで水があると肥料が定着しにくい可能性があります。
このように完全に土が見えています。本葉も2枚とタイミングも良し。


追肥には液肥が推奨されていますが、我が家で用いるのは硫安。
古い在庫があるので、プール育苗を行うようになってからも硫安を使い続けています。
但し、硫安は濃度障害を起こしやすいので薄くして用います。
一般の育苗では1箱当たり硫安現物で5gですが、その1/3以下の1.5g。
実際には水100ℓに硫安現物300gを溶かします。
これを1箱500ccを目安にジョウロで灌注します。


このジョウロは10ℓなので20箱分になります。
灌注後。


灌注後は軽く散水し、葉に付いた肥料分を洗い落とします。
そのまま2日置きました。追肥の肥料も培土に定着したと思います。
連日風が強く、異常乾燥状態でプールの水もほぼ無くなりました。
ここで再度入水します。


目安は培土の上2㎝くらいまで。


入水時間は蛇口を目一杯開いて約40分でした。
苗も伸び、ベットの均平もとれているので深さをそれほど気にする必要はありません。
もう一方のベットにも入水。こちらの入水時間は35分ほどでした。
これで追肥と再度の入水が完了です。
この後は、常時培土の上まで水を保つように入水します。
培土を水に覆われた状態に保つことで病害発生の予防効果があるとされます。
トラブルがなければ数日に一度の入水で十分なはずです。時間は何時でも構いません。
追肥から2日経っただけながらさらに生長したのが分ります。


苗が徒長しないようハウスは昼夜解放したまま十分に換気します。
通常の育苗では毎日の灌水と昼夜のハウスの開け閉めが必須ですから大きな違いです。


プール育苗'23~入水を開始

2023年04月19日 | 水稲プール育苗

プール育苗の苗は種播き後9日目になります。
プールに入水を開始しました。
まず、シルバーポリトウを剥ぎます。


次に不織布(ラブシート)を剥ぎます。
シートが盛り上がり、緑がかっているのが分ります。


発芽したばかりの葉は軟らかく、急に強い直射に当てると葉焼けを起こしやすいのでラブシートは片側のベットだけ外し、もう一方のベットは掛けたままにしておきます。


綺麗に発芽が揃いました。


本葉1枚目が展開しました。2枚目が出始めているものも見られます。


最初の入水にはちょうど良いタイミングです。
高温になると葉先焼けが散見されることもありますが、今年は見られません。
過日、覆土の補充をしましたが、例年はここでも若干の補充をするところです。
しかし、今年は殆ど必要なところがありませんでした。
この育苗ハウスは東西向きなので南側サイドの近くは気温が少し低くなりやすい。
そのため南側ベットのサイド近くの生育が若干遅れ気味になります。
この苗箱の左側です。


例年、苗の生育を揃えるため苗箱を反転させて調整しています。
今年はこの段階ではさして差が無かったので、もっと先に差が生じたところで検討します。
ここで、プールに入水を開始します。


ホースの口のところにはホースが動かないよう金具を付け重しにしています。
全ての育苗箱の上に水が上がるまで入水します。
一般には最初の入水は培土の表面以下とされているようですが、我が家では土が完全に隠れるまで入水します。
培土を水で覆うことで病害の予防に効果があるとされているからです。
均平はとれているとはいえ多少の高低差はあります。特に今年は竹の根を掘り上げたのでその部分を注意して見ていきます。
入水の目安は、一番深いところで苗が水没しないこと、そして一番浅いところで苗箱の上まで水が上がること。
この部分が一番高いところのようで、箱の縁までまだ水が上がっていません。


これで全ての箱の上まで水が上がりました。水没しているところもありません。


ここで、もう一方のベットのラブシートを剥ぎ、同様に入水します。


これで初めての入水は完了です。


ベットの均平はよくとれており、竹の根を掘り上げた部分も問題なかったようです。
入水時間は水道の蛇口全開で両ベットとも丁度30分でした。
漏水などに注意は必要ですが、通常なら2回目の入水は数日後です。
プール育苗では水の保温効果があるため苗は伸びやすくなります。
ですから、ハウスのサイドビニールは大雨や暴風などの天候異変がなければ、昼夜解放します。



プール育苗'23~発芽揃い時の薬剤灌注と覆土補充

2023年04月16日 | 水稲プール育苗

プール育苗の稲は種播き後6日目です。発芽が揃いました。
ここで薬剤灌注と覆土の補充を行います。
まずシルバーポリトーを剥ぎます。


シルバーポリトーは後で掛け直すのでハウスの両サイドに寄せておきます。
次に不織布(ラブシート)を剥ぎます。


発芽が綺麗に揃いました。


寒冷地の無加温育苗では発芽が一番の問題です。
完全芽出し100%で播いているので大丈夫と思ってはいてもやはり不安はあります。
まずは一安心といったところ。
但し無加温育苗では発芽時に覆土の持ち上がりが起きやすい。
ここで土の持ち上がりを抑えるのを兼ねて薬剤の灌注を行います。
薬剤の灌注は種播き時に行うのが普通ですが、灌水量との兼ね合いが難かしく、発芽を確認したところで行っています。
タチガレン液剤500倍液を1箱に500CC。


箱数が少ないのでジョウロで灌注します。


10ℓのジョウロなので、1回で20箱分です。
灌注後。


灌注をすると、土が落ち着き覆土の薄いところは種もみが見えてきます。
そこで、種もみが見えなくなるように覆土の補充を行います。
覆土補充後。


やらなくとも日数が経つと次第に気にならなくなるものですが、これで安心感があります。
以上で薬剤灌注と覆土補充の作業は終了です。


再びラブシートとシルバーポリトーを掛け直します。


このままの状態を本葉1枚が展開するまで保ちます。
発芽が揃っているので3日くらいで達するのではないでしょうか。