里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水墨画「洋梨」

2024年11月03日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙


洋梨を頂いたので描いてみました。
今や洋梨の代名詞のようになっている「ラ・フランス」ですが、決して見栄えが良いとは言えません。
色や形も不揃いです。画になる果物とは言いがたい。しかし、味のある姿をしています。
食してみれば甘く、舌触りは頗る滑らか、そして何と言っても香りが素晴らしい。
主役を張れる喜劇俳優と言ったところでしょうか。
小生が幼少の頃に食べた洋梨はあまり美味しくなかったいう記憶が残っています。
「ラ・フランス」が出回るようになり、洋梨へのイメージが大きく変わった気がします。
昔は、食べ頃の判断が難しかったのですが、今は食べ頃が近づいてから出回るようになりました。
何度か食べているうちに触感で感じがつかめるようにもなってきました。
もう半世紀近くも前のことですが、「ラ・フランス」の追熟を研究している知人がおりました。
生産者のみならず流通業者、そして幾多の技術者、研究者一体となった成果が今日の「ラ・フランス」を作り上げたのでしょう。