里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

今年の玉ねぎは生育頗る良好

2020年04月25日 | 畑:土物類

 今年のタマネギの生育はすこぶる良好です。


 品種はタキイ種苗のネオアース1品種のみ。
 昨年収穫し貯蔵していたオアースはさすがにほとんど芽が出てきましたが、まだしぶとく食べています。
 昨年の台風19号では、準備していた畝が崩され、惨憺たる状況のなか、何とか取り繕って強引に植付けたのでした。改めて当時を振り返ってみると、酷い状況だったことがわかります。


 酷く埋まった所は植付けるのを諦めたので、植付け本数としては前年より2割くらい少なく、4条の黒マルチを3ベットで500本くらいの株数となりました。


 前年のタマネギは、苗から良くなく、植えてからも3月くらいまでは最悪の状況で、不作間違いなしと思っていたのでした。根張りも悪く欠株がかなり出たので、結局残ったのは今年とあまり変らない株数かもしれません。それが最後の最後に大挽回し、大玉が多く予想外の大豊作となったのですから分らないものです。
 今年のタマネギは根がしっかりと張っています。
 ネキリムシにやられて僅か植え替えたものがありますが、今、欠株になっているのは全くありません。


 3月の追肥の効果も十分とみえて緑が濃く、勢いがいい。少し肥料が効きすぎているくらいの株もあるかもしれません。病気の気配も全く見えません。


 大株で冬越ししたわけではないのでトウ立ちの心配もないと思います。タマネギは年内に大きくなりすぎると春にトウ立ちする危険が高まります。


 台風の大雨で畝が埋まってしまった所もそれなりに育ってきました。


 今の状態は、前年のタマネギからみるとはるかに良好ですが、こればかりは穫ってみないと分らないのが作物の難しいところ。昨年のタマネギに限らず、見立てが違っていたことは何度も経験しています。結果が分かるのは6月です。



カタクリの花を水墨画で描く

2020年04月24日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙

 カタクリの花を水墨画で描きました。
 カタクリの群生風に描いてみました。花も葉も実に独特。
 紙の調子がいつものと少し違い、強い滲みが出ました。
 先日、宮城県川崎町の「国営みちのく杜の湖畔公園」を訪れ、北地区の自然共生園まで足を伸ばし、野草を観ることができました。
 そこのコナラ林の一角にカタクリがありました。群生とまではいっていませんが、少しまとまったところで20株くらいあったでしょうか。
 昔は、我が家周辺の野山にもごく普通にあった野草ですが、いつの間にかすっかり姿を消してしまいました。我が家の庭には植木の隙間に細々と数株あります。
 今は花は終り、この写真は20日前くらいになるでしょうか。

 毎年健気にも花を咲かせてくれます。

 埋もれるように生えているので、気づかず踏んづけてしまいそうになります。


みちのく杜の湖畔公園自然共生園で野草を観る

2020年04月23日 | 小旅

 先日、宮城県川崎町の「国営みちのく杜の湖畔公園」を訪れた際、北地区の自然共生園まで足を伸ばしました。
 ここは、丘陵地の里山の自然を活かし、美しい環境と景観の再生への取り組みが行われているところです。
 実際に作物を育てながら農作業や加工、料理法の体験なども行われています。これまで、こちらまで足を伸ばすことは難しかったですが、今回園内を散策し、野草を楽しむことができました。
 入り口にはオキナグサが植えられていました。

 最初に見えるのが湿性花園。カキツバタでしょうか。

 ヤナギの湿地林。


 かなりの大木があります。


 エゾタンポポのコーナー。


実際にはセイヨウタンポポとの雑種が多くなっているようです。


 オキナグサ。


 かなり植栽したようで、今は再生し、群生といっていい状態になっています。
 
 かつては我が家の周辺にもありましたし、庭にもあった身近な野草ですが、今は姿を消してしまいました。

 カタクリ。
 さすがに群生とまではなっていませんでした。

 ピークは少し過ぎています。

 かつてはカタクリも我が家周辺の里山のごく普通の野草でしたが、もう見られません。僅かに庭に数株あり、今年も花を咲かせています。


 リュウキンカ。湿地に生えています。


 残念ながら、サクラソウはまだ咲いていませんでした。
 山羊や羊も飼われています。

 こちらは「ふるさと村」にあった木瓜。
 朱が濃い園芸種のようで、特有のトゲがごく少ない。


 こちらは白の木瓜。白はあまり見たことがありません。

 今回、自然共生園の散策を楽しむことができました。
 いずれ「ふるさと村」についても記したいと思います。
 

水稲プール育苗'20~追肥し2回目入水

2020年04月22日 | 水稲プール育苗

 種まきをして2週間です。
 ここまで比較的好天の日が多く、生育は悪くありません。最初の入水も例年より一日くらい早まりました。
 2日前に追肥を行いました。プールに水を入れて4日目です。
 全体的によく揃っていますが、南側ベットのサイドビニールに一番近いところの伸びが毎年少し遅れます。これは東西向きのハウスでは気温の関係でやむを得ません。
 最後にはほとんど分らなくなりますし、特に今年は気にしなくてもいいくらいですが、追肥の前に、この1列の箱を反転させました。こうすると生育差は全くなくなります。
 反転前。左の縁のところの丈が僅かに短い。


 反転後。丈の短い部分が右側になりました。


 この後、追肥をしました。
 通常より少し早めだと思います。床土を少なくしているので、肥料切れを起こさないよう早めにやるようにしています。
 ちょうどプールの水が少なくなって、追肥するにはいい具合に床土の表面が見えています。


 追肥には硫安を用います。一般には液肥が勧められており、硫安は濃度障害を起こしやすいので勧められていません。ただ、我が家には昔購入した硫安が大分残っているため、ごく薄くして使っています。
 使う量は硫安現物で1箱当たり1~1.5g。現物200gを100lの水に溶いてじょうろで散布します。昔、普通の育苗をしていた時の使用量は1箱当たり硫安現物で5gが標準でしたからプール育苗では数分の1ということになります。


 肥料を散布した後は軽く散水します。


 この後2日経ちました。天候もイマイチだったので入水はせず、肥料分を床土に定着させるようにしました。2日経っただけですが、はっきり伸びたのが分ります。
 今回が、実質2回目の入水になります。


 床土の上2センチくらいまで入水しました。水道の蛇口を目一杯開いて約25分間の入水時間でした。


 もう一方のベットにも入水して終了です。こちらも約25分の入水時間でした。

 この後は、常時床土の上まで水を保つように管理します。床土が完全に水に覆われた状態が病害予防に効果的と言われているからです。
 それでも、丈が伸びてくるので数日に一度の入水で間に合います。

純白の可憐な花が咲いたワサビを僅か採る

2020年04月21日 | 山菜

 ワサビの純白の可憐な花が咲いています。小さい可愛い花で実に清楚。


 このワサビは、自然にあったものではありません。大分昔のこと、知人に植えて頂いたもの。我が家から少し離れた山にありますが、北向きの立木に囲まれた日陰で、綺麗な湧き水が流れる細い沢のため、ワサビが育つ環境に適したようで、自然に増殖しました。辺りの除草をするくらいの管理しかしていないので、根ワサビとしてではなく、もっぱら葉ワサビとして利用します。


 結構な面積に広がり、この時期になると、小さな白い花を一面に咲かせてくれました。そして、この花の咲く時期が葉ワサビとしての旬です。


この時期は葉や茎が柔らかく、葉わさび漬けにして食べることが年中行事になっていました。多くの方に分けてあげ喜ばれたものです。


 それが、10年余り前からイノシシが出没するようになり、数年前には壊滅状態に荒らされてしまいました。わずかに残ったワサビが少し復活して、期待していたところ、昨年10月の台風19号の豪雨で、沢が大きくえぐられてしまいました。それでもこの程度の状態で残りました。


自然災害と有害動物の脅威が増す中、元の状態に戻るのは夢物語ですが、この時期の楽しみが少し味わえるくらいになって欲しい。
 本当は採れるような状況ではないのですが、根ごとは採らず、ちょっとだけ採ってみました。


 こちらは、しばらく前、沢の株を家の裏山に植えてみたワサビ。


 わずかに増えましたが、食するような状況になるのは難しいようです。


可憐な清楚な花は楽しめます。家の近くなので、花の咲く時期などを確認するには便利です。


 ほんのわずか採った葉ワサビを漬けてみました。葉、茎、花すべて使えます。細かく切って揉んだ後、熱湯を瞬時掛け、出汁醤油で瓶詰めにして、一晩置きました。
 

 少々辛みが物足りなかったです。揉みが足りず、手早さにも欠けたかもしれません。ただ、旬だけに軟らかさは格別です。