里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

大麦の穂を水墨画で描く

2020年06月26日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

 大麦の穂を水墨画で描きました。
 6月は麦が黄金色に輝く季節です。今、麦秋と言っても、若い人にはどのくらい通じるでしょうか。麦の穂を見ること自体、一般の方にはほとんど機会がないことでしょう。麦には大麦と小麦があります。小麦は小麦粉となって、パンやうどんの原料になるので、馴染みがあるかもしれませんが、大麦はどうでしょう。
 大麦にも6条大麦と2条大麦があり、これは6条大麦です。6条大麦は押し麦となって麦飯の原料となりますが、飼料となるものも多い。我が家でも幼少の頃は麦飯が普通でしたが、今、日常的に食べることはなくなりました。
 大麦の穂の特徴は、長い芒(ノゲ)。勢いのあるノゲは画になります。

麦秋の季節も過ぎ去る

2020年06月26日 | 小旅

 6月は麦の実る季節。黄金色の風景は絵になります。


 昔は我が家でも麦を作っていましたが、今、近隣では麦を作っている風景を見ることはできません。
 私がたまに通る道筋に、大麦を大規模に栽培している所があり、毎年一度は撮影チャンスがあります。今年は二度通る機会がありました。
 この場所は、雄大な蔵王連峰が背景にあり、タイミングが良ければ絶景写真が撮れるのではないかという期待があります。しかし、これまでまだ良い写真を撮れていません。
 これは6月7日に通ったときのもの。


麦はかなり黄色くなっていました。


 まだ青みの残っているところもあり、収穫するには早すぎますが、写真に収めるには十分です。


 肝心の蔵王連峰は雲の中でした。


 つい先日、再び通る機会があり、立ち寄りましたが、すっかり刈り終わっていました。


 蔵王連峰の方は霞んではいたものの、それなりに見えていたので残念です。


 ここは、初めて墨画展に出品した風景画のモチーフにした所です。
 この時期、チャンスがあるのは半月くらい。狙って撮っているわけではなく、こちらの都合でたまたま通った時に撮っているので、よほどタイミングが良くないと難しい。次回のチャンスはまた来年以降となりました。



ナスの簡易な誘引と整枝法

2020年06月25日 | 畑:果菜類

 ナスは数日前から収穫が始まりました。
 3本仕立てにしているナスには、中央の1本の支柱に加え、両側に廃材を利用したパイプを立て、それに直管パイプを横にフックバンドで止めて簡易な誘引法を行っています。


 誘引と言っても、基本的に枝を止めていません。直管パイプに枝が密着することで、枝の垂れ下がりを防ぎます。


 枝が伸びてきたのでこの横の直管パイプを少し上に上げます。


 フックバンドを完全には止めていないので、下から上に軽く叩くだけで簡単に上がります。上の方のパイプの幅が少し広くなっています。枝がパイプに密着し、パイプに誘引止めしなくてもあまり動きません。

 
 横の直管はまた上げるので、ここでもフックバンドは完全には止めません。これで問題なく持っています。
 例年、ナスは枝が風で折られることが多かったのですが、今年は畑を変えたので多少は風当たりが弱くなるのではないかと思っています。

 
 整枝は、過去には切り戻し剪定などもやりましたが、現在は、簡易な「ふところ枝」の整理を行っています。
 「ふところ枝」とは、ピーマンと同様で内側の方に向かって伸びた枝のことです。これを整理することで光線が株全体に入るようになり、株の勢いを保ち、実の太りが良くなります。


 上からのぞき込むようにすると、内側の混み具合が分りやすい。
 中心に向かって伸びている枝を間引くと、透けて見えるようになります。


 全て1回目の「ふところ枝」の整理を終わりました。


 この1株だけ、直管パイプによる簡易誘引から外れてしまったので、3本の支柱を立て誘引しています。この株だけ切り戻し剪定を行うことにしました。

 切り戻し剪定は、実の着いている枝を摘芯し、収穫後に切り戻してわき芽を伸ばします。そのわき芽に実が着けば、また同様に摘芯と切り戻しを繰り返して枝を支柱に誘引していきます。
 この花の上に葉を1枚残して摘芯しました。実を収穫した後、枝を切り戻し、下のわき芽を伸ばします。


ピーマンの簡易な誘引と整枝法

2020年06月24日 | 畑:果菜類

 ピーマンは1番果の収穫が間近になってきました。6月の気温が高く経過したので、植付け時の苗が小さかった割には、生育は順調です。近年問題になっているウイルスの症状の出ている株は今のところありません。
 ピーマンの支柱は、ここまで1本の支柱だけを立てていました。(支柱立て時
 枝が伸びてくると垂れ下がり、枝折れも出やすくなります。そこで、誘引をする必要があります。
 ピーマンの誘引法も諸々試した結果、現在はナスと同様の方法に落ち着きました。


 用いる資材は、全て昔のハウスを解体した廃材利用です。畝に沿ってピーマンの両側に適当な間隔にパイプ支柱を立てます。
 後々の誘引のために、上方を少し広めにします。


それに直管パイプをフックバンドで止めます。フックバンドは完全に止めず、後で簡単に動く状態にしておきます。これで、十分に持ちます。


 枝をパイプに縛ることはしません。枝がパイプに密着することであまり動かなくなります。
 枝の伸び具合に応じて、このパイプを上の方に上げていきます。フックバンドの下を軽く叩くと簡単に上がります。これで、ほぼ枝の垂れ下がりは防げます。たまに折れたり、パイプの下になったりする枝は出ますが、ピーマンは分枝が多いので、あまり気にしません。


 ピーマンの枝は花芽が着くごとに2本に分枝し、ねずみ算式に枝が増えていきます。放置すると枝葉が混みすぎ、光線の通りが悪くなるので整枝が必要です。
 やっているのは、最も簡単な「ふところ枝」の整理。
 「ふところ枝」とは株の内側の方に向かって伸びた枝のことです。これを整理することで日光が株全体に入るようになり、実の太りが良くなります。また、風通しが良くなり病害虫予防にもなるようです。
 内側が混んできました。ふところ枝の整理を行います。


 株の中心に向かっている枝を間引きました。


 株を上からのぞき込むようにすると、ふところ枝の込み具合が分りやすい。


 株の中心に向かっている枝を整理すると、透けて見えるようになります。
 内側にも光が入るようになりました。


 廃材の直管パイプを利用した誘引支柱の設置と、1回目のふところ枝の整理が終わりました。


 生育期間中、何度か直管パイプを上げながら、ふところ枝の整理をするのが、我が家の簡易な整枝誘引法です。

夏秋きゅうりの整枝法

2020年06月23日 | 畑:果菜類

 キュウリは植付けて間もなく1ヶ月半。1週間ほど前から収穫が始まりました。
 10節目までの雌花は全て摘花、親蔓と3~5節目から出る強い子蔓を伸ばし2本仕立てにしています。(2本仕立て開始時のキュウリ
 目標の収穫期間は100日で、先は長い。
 夏秋きゅうりを多く穫るためのポイントは親蔓ではなく側枝。わき芽の子蔓、そして孫蔓です。
 親蔓の節に雌花が着く割合は3~4割、子蔓や孫蔓にはほぼ100%雌花が着くので、いかにして元気な子蔓、孫蔓を出していくかにかかっています。そのためには、病害虫防除や追肥など色々ありますが、なかなか難しい。整枝は誰にでもできます。


 2本仕立てにしている親蔓と強い子蔓1本は葉の数が増えて、形が大分出来てきました。
 6月の気温が高く経過したため、例年より伸びはかなり早まっています。


 親蔓は先端が肩の上から頂点近くまで伸びてきました。


 2本仕立てにしている強い子蔓も中段より上まで伸びています。
 この2本はどこまでも伸ばすわけではありません。誘引して、ネット支柱の肩の上まで行ったところで摘芯します。


 親蔓を全て摘芯しました。


 わき芽の子蔓も大分伸びてきました。これを放置するとジャングルのようになってしまいます。これを摘芯していきます。
 すでに地面に近い数節は、完全に摘んでいます。そこの上から出る側枝(わき芽)は1~2節で摘芯します。私が目安にしているのは長さ。2節で長さが15~20センチ程度なら2節、超えそうなら1節で摘芯します。
 これは節間が短いので2節で摘芯。


 摘芯後


 これは節間が伸びているので1節で摘芯。


 摘芯後


 摘芯は葉が展開したら早めにやるのが理想。長く伸びた蔓を切り詰めるのはキュウリにショックを与えて悪いと言われます。


 これは悪い例。
 3枚目が完全に展開しているのに2枚でポツンと切ってしまいました。


 今回の整枝作業を終えました。


 摘芯の作業は、全体の混み具合と蔓の勢いを見ながらやるのが大事で、盆栽のようにみんな摘んでしまうと勢いが衰えてしまうのです。
 キュウリを長持ちさせるには、常に勢いのいい成長点をいくつか残しておく必要があると言われます。摘芯もやり過ぎは禁物なのでした。
 下の方の摘芯した子蔓からは、もう孫蔓が出ています。


 下の方の子蔓からも穫れ始めました。親蔓だけでなく側枝から穫れ始めると収穫本格化の合図です。例年よりかなり早まっています。


 果実に少し曲がりや尻細の傾向が見られますが、これは少々樹の勢いが強すぎるからです。経験的に、収穫初期はこのくらいがいいようです。