里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

墨彩画「南天」

2025年01月26日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3
    

冬季に我が家の庭で一番愉しめるのはなんと言っても南天。
古くからある南天は大株になり、それから自然に実生で繁殖、方々に定着しています。
難を転ずる縁起物として生け花に欠かせません。日持ちも非常に良い。
正月の床の間にも紅白の梅とともに赤白の南天を生けるのが我が家の習わしになっています。
通常なら松飾りを下ろすのに合わせて片付けるべきかもしれませんが、梅の花が咲くまでそのままにしています。それでも南天は実を着けたまま殆ど変わりません。
縁起物なので水墨画や墨彩画にもしばしば描いてきました。
今回は沢山着いた南天の実や複雑に入り組んだ葉をできるだけ忠実に描いてみようとしました。
何度描いても難しい画題です。

オモトとヤブコウジの小群生は健在

2025年01月25日 | 野山

我が家の畑の外れのクリの木の根元に万年青(オモト)が纏まって生えている所があります。
気づいたのは大分前です。元々こんな所に生えているわけはないので鳥が種を運んだのだろうと推測しています。
よほどこのクリの木が気に入ったものと見えます。


普段はまったく放置しているので落ち葉が被り笹竹も生えています。
オモトもいわゆる縁起物。せめてもと覆われていた落ち葉を除き笹竹を切ってやります。


次第に少しずつ増えてきましたが、近年はあまり変わらないように見えます。


庭に移植したり鉢植えにすることも可能ながら自然のままにしています。
そのため実も少なく汚れているので見栄えはしません。


それでも今年は比較的実が大きく数もそれなりに着いているようです。


こちらは少し離れたところにあり、あまり落ち葉が被らず比較的綺麗です。


実の数も少し多く大きいようです。
リュウノヒゲとの赤い実と群青の実のコラボも見ることができます。


こちらは藪柑子(ヤブコウジ)。


この辺りではごく普通に見られます。小さく目立たないので顧みられることも少ない。
纏まって生えていることは少なく大概はバラバラで数株程度です。
リュウノヒゲは群生化しているのでヤブコウジの赤い実と群青の実とのコラボは結構見られます。


昨年、偶然小さいながら群生と言って良いほど纏まっているところを見つけました。
夏場には何度か刈り払いをする所ですが、ヤブコウジは丈が短いため草が伸びると気付きません。
周りの草が枯れ赤い実を着ける時期になって、たまたま別用で通りかかり気付いたというわけです。
赤い実が着いていなければおそらく気付かなかったでしょう。


こんな感じなので、遠目にはヤブコウジがあるようには見えません。


小さく丈が低いためぐっと近づかないと分かりません。しかし、全体にヤブコウジが生えています。


びっしりと隙間なく生えています。


これなら小群生と言って良さそうです。


数を数えたわけではないものの100株以上は間違いのないところ。
ヤブコウジも縁起物として扱うことがあり別名は十両。
1株に着くのはせいぜい小さい実が数個なので、千両や万両に比べるのはあまりに可哀想。
しかし、目立たない健気さが良い。100株なら千両の価値は認めても良い気がします。



寒締めホウレンソウを穫り始める

2025年01月24日 | 畑:葉菜類

今季の秋冬ホウレンソウは4回に播いています。
1回目のホウレンソウは11月半ばから穫り始め12月上旬で穫り終えました。
引き続きメインの2回目のホウレンソウを穫り始めほぼ穫り終えるところ。まだ若干残っています。


肉厚でボリュームは満点。


そして穫り始めたのが3回目のホウレンソウ。


10月25日の種播き。品種は1、2回目と同じくクロノス。自然のままで覆いなどは全くしていません。
1月半ば以降の厳寒期の収穫を想定していたので、ほぼその通りになっています。


例年、この時期の種播きなら当地では収穫までに80日から90日くらい掛かるのが普通です。
昨年は暖冬で大幅に生育が進み、今頃には大きすぎるほどになっていました。今年は平年並みの気温になっていると言うことでしょう。
クロノスと言う品種はそもそもは濃緑で肉厚ながら平滑で綺麗な葉をしています。
それが氷点下の低温に晒され続けると葉色は一層濃くなり表面がでこぼこしてきます。


そして甘味や旨味が一段と増してくるのです。


寒冷地での寒締めホウレンソウはハウス栽培しているものを収穫間近になって一定期間ハウスを開放し低温に晒すことを言う場合が多いようです。
しかし、当地の露地では自然のままじっくりと長期間低温に晒すことになります。
でこぼこ感が際立ってきました。


今年の1月の気温は最低気温-2、3℃くらいの日が多く、-5℃を下回るような日はごく僅か。大寒になりむしろ気温が高めになってきました。
しかし、このくらいの気温経過なら他の野菜も含め凍害が起きにくく良いかもしれません。
助っ人が穫ったもの。


思いのほかデコボコ感は少なめでした。濃緑肉厚で食べ応えは十分、甘味、旨味は最高に高まっています。
なお、当地方でも作られている「縮みホウレンソウ」はもともと縮みの出やすい品種(朝霧など)を用いて栽培し、見た目で差別化を図ったものです。
これが最終4回目のホウレンソウ。


11月3日の種播きと昨年より遅らせました。品種は同じくクロノス。こちらは12月20日頃から不織布をべた掛けしています。
厳寒期が長くなるため、当地では収穫まで100日は要するのが普通。しかし、暖冬だった昨年はこの時期にはすでに収穫可能な姿になっていました。
今年は想定したような生育になっています。


不織布を掛けているとはいえ低温に晒される期間が長いのでより寒締めホウレンソウらしい姿です。


3月いっぱいは穫り、春ホウレンソウに繋げていきたいところ。

石垣の南天を愉しむ

2025年01月23日 | 

冬に我が家の庭で目立っているのは南天。自然に実生で繁殖し、方々に定着しています。
我が家には3種の南天がありますが、断然多いのは赤の南天。繁殖力も旺盛のようです。
特に今年愉しんでいるのは石垣に定着した南天。


元々は先人が庭に植えたはずで、敢えて石垣に植えた南天があるとは思えません。
石垣の隙間から生えている南天は全て自然の実生で定着したものに間違いないでしょう。


何故このようなところに生えたのかが不思議です。


植物の生命力の強さに感嘆します。


しかし、小菊など他の植物も結構生えているので長い年月の間には特段珍しいことではないのかもしれません。

但し、赤以外の南天は一つもありません。明らかに赤の南天が強いようです。


これは石垣の上にある株立ちになっている南天。このような株から繁殖していったのでしょう。


こちらは家裏の株立ち。


元々赤の南天は実の数が多い。昨年はもっと豊富でした。


こちらは白南天。


もともと白南天は実の数が少ない。生け花にもしているため良いところが採られてより少なくなっています。
これは家裏の白南天。


白南天と言っても純白ではなく、薄いアイボリー色の実です。
株自体は大株になっていますが、赤南天に比べると繁殖力も弱いようで、赤南天の1割もありません。
こちらは白南天ではなく薄ピンクから橙色の南天。


遠目には白南天のように見えるので、大概の方は白南天と思うようです。


この南天は白南天より旺盛で実の数も多く強いようです。
母はよく「ハラコナンテン」と呼んでいました。意味は分かりません。
南天は難を転ずるとする縁起物。「南天に雪」を撮りたいのですが、なかなかチャンスが巡ってきません。




レタス類3種はまだ穫れる

2025年01月22日 | 畑:葉菜類

レタス類はサニーレタス、グリーンリーフレタス、そして玉レタスの3種作っています。
何れも冷蔵庫で芽出しした後9月早々に直播きしたもの。
何れも発芽、生育とも良好。12月半ばから簡単な不織布のべた掛けをしています。


たまたま大寒になり気温が逆に上がったものの暖冬だった昨年とは違い今冬は例年並の寒さになっています。
正に厳寒期と言えますが、意外にも例年に比べ凍害を免れている野菜が多い。
レタス類3種も昨年とあまり変わらないように見えます。
こちらがサニーレタス。


10月20日頃から間引きを兼ねた収穫を開始。
長期に収穫してきましたが、穫ればすぐ広がり株間が埋まるため、未だこのような状態になっています。


大株になっています。低温に当たり赤色は非常に濃い。硬くはなく食味はあまり落ちていません。
凍害の症状は所々にはっきり見えるものの全体的には例年より軽微。
凍害に遭うと葉が変色しシンナリしてくるので分かりやすい。


急激な低温に逢った時に凍害を起こしやすいのですが、今季はそのようなことが少ない。
最低気温がー2、3℃程度で経過し、ー5℃以下になることは数えるくらい。
耐寒性の付きやすい条件も揃っているようです。昨年とあまり変わらない姿に見えます。
不織布のベタ掛けもそれなりに効果があるようです。
穫ってみます。


大株になり茎は少し伸び出しましたが、この程度なら下葉を切ればあまり気になりません。ボリュームは凄い。
グリーンリーフレタス。


長期に相当数収穫してきましたが、大株になり穫るとすぐ株間が埋まります。


レタス類3種の中では一番低温に強く、はっきり凍害と分かる症状は殆ど見えません。葉が少し黄ばむ程度。


それだけに葉は硬くなりやすく食味が少し落ちてきました。
穫ってみます。


大株で葉がいっぱいに広がります。食味が落ちてきたときは外葉を外し柔らかい部分を利用します。
玉レタス。


品種は「ノーブルSP」。
当地では晩限に近い種播きです。11月末から穫り始めました。
未結球のまま終わるものも結構出るかもしれないと思いましたが、想定以上に結球し収穫が進みました。


玉レタスは葉の水分が多いため最も凍害を受けやすい。
マーカー部分のようにはっきり凍害を受けている株があります。但しこの株は未結球です。


結球したものには傷みは殆ど見えません。
穫ってみました。


しっかり結球しています。凍害もありません。
郎党の中にはリーフレタスを好まず専ら玉レタスを食する人間がいるため玉レタスは収穫が進むようです。
例年並の寒さになっている今冬もレタス類は暖冬だった昨年と大差ない穫れ具合になっています。