里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

すき焼き具材シュンギクとシイタケをしぶとく穫る

2025年01月21日 | 山菜

小生、ネギ、シュンギク、シイタケをすき焼き具材3種の神器と称しています。
この3種はすき焼き具材として誰もが欠かすことのない青果物に挙げるからです。
何れも我が家で自給するのを目標にしています。
ネギは冬期間を通して間違いなく自給できますが、シュンギクとシイタケが問題です。
年明け後の出来は気候に左右されやすい。暖冬だった昨年とは今年はかなり違います。
まずはシュンギク。
10月半ば過ぎから抜き取り収穫を開始、その後摘み取り栽培に移行し、主枝、側枝(わき芽)と穫り続けてきました。
今年は少々早めに不織布をトンネル掛けしています。


やはりシュンギクは他の葉物野菜に比べ低温に弱く凍害を起こしやすい。
一目かなり傷んできたことが分かります。


昨年はこの時期でも凍害の症状は僅かでした。大分異なります。
昔はハウスで作っていたので凍害も無縁でしたが、不織布では当然とも言えます。
今は側枝(わき芽)とそれを摘んだ後に伸びた孫茎が混在している状態です。


強い低温に逢うと葉や茎が黒く変色します。比較的大きな葉が被害を受けやすい。


通常は茎を長さ20~25㎝くらいで摘み取るのが理想ながら今は下葉が黒変し難しい。


もちろん販売には供しませんが、自家用にはまだ利用することが可能です。
茎を長くは出来ないものの芯の方を中心に短くても数多く摘むようにします。
穫ってみました。


ピーク時のようなボリュームは望むべくもないですが、我が家のすき焼き具材には十分使えます。
さて、何時まで粘れるか。
こちらが原木シイタケ。


11月下旬になりようやく穫れ始め、ほどほどの穫れ具合となりました。


年が明けたので右の列手前から今年植菌2年目の原木、次に植菌5年目の原木、右奥が間もなく整理する植菌7年目の原木。
左の列手前が植菌3年目の原木、左奥が植菌4年目になる原木。
右外れに少し見えるのは番外で7年目の傷んだ原木で間もなく処分します。
水分不足の傾向は依然続いており、いわゆる秋子では一面がシイタケという景色は見られませんでした。
それでも年明け後もほぼ週一のペースで穫っています。
しかし、厳寒期に入り週一でも小振りのうちに収穫です。なかなか大きくなってくれません。
今主に穫れているのが意外にも今年植菌2年目になる原木。
二夏を越す今年秋からの本格収穫が目安ですからいい意味での想定外です。


こちらが二夏を越した3年目の原木。


4年目、5年目の原木も少しながら穫れています。


いずれにしても1月になってからは生長が停滞し、ポツポツと言った穫れ具合です。
小さいシイタケの芽は大分見えるもののなかなか難しそう。本来ならハウスの中で灌水しながら穫るべきものです


今回穫れたのは小振りのものがこのくらい。小さくても味は凝縮され濃厚。


原木シイタケが穫れ始めてから週一のペースですき焼きをしてきました。
何時までできるかはシュンギク次第。実はシイタケは冷凍しているストックがあります。
もっとも肝心な牛肉は僅か、焼き豆腐にしらたきと金の掛からない高齢者向きのすき焼きではあります。
我が家では3種の神器以外にハクサイも入れます。邪道と指摘されることもありますが、煮込まれたハクサイはネギとともに柔らかく美味しい。







水墨画「凍み豆腐」

2025年01月20日 | 水墨画:菜果
画仙紙 半切1/3
    

今日は二十四節気の第24大寒。
正に一年で最も寒さの厳しくなる時期で、今年はその通りになっているようです。
異常な暖冬だった昨年は大寒とは思えないような陽気だったと記憶しています。
それと比べてしまうので今季はいかにも厳冬の感覚になりがちですが、当地はこれがほぼ平年並と思われます。
酷寒の年なら最低気温ー5℃以下を連日記録することが多く、真冬日も出現します。
今冬はまだ一度もその様になっていません。とはいえ一番寒い時期であることは確かです。
しかし、昔は明らかに今より寒かった。そして、厳寒期には凍(し)み豆腐を作っていたことが思い出されます。
過日、その凍み豆腐を頂いたので描いてみました。
関東では凍(こお)り豆腐、西日本では高野(こうや)豆腐が一般的でしょうか。
凍み豆腐は厳寒期に豆腐を寒風に晒し、凍結と解凍を繰り返すことでできる保存食です。
幼少の頃で記憶も曖昧ですが、我が家で作った凍み豆腐はわらで編んで吊したわけではなかった気がします。
「わらだ」と呼ばれる竹で編んだ大きな道具に豆腐を並べ寒風に晒していたように思います。
凍み大根や凍み餅も同様にして作ったような。半世紀以上も前のことです。


シイタケ原木用ナラの木の運び出し

2025年01月19日 | 野山

寒風が強く日延べしていたシイタケ原木にするナラの木を運び出しました。
これがナラの木。正確にはコナラ。


シイタケの原木にするには、切った後3、4週間置いて玉切りするのが良いされています。
しかし、この時期は大雪などに見舞われるリスクがあります。そうすると運び出しが難しくなります。
リスク回避のためベストではないかもしれませんが、すぐに約90㎝に玉切りしました。
そして、玉切りした後ざっと纏めたところで、一旦終了しています。


少々不便なところで、運搬機がいけるところまで人力で運び出す必要があります。
老体にはかなりの重労働ですが、金の掛からない体力増強法と思うことにしています。
運搬機のところまで直接一回では運べません。3回ほど運んでは置きを繰り返します。


途中放り投げたところもあり原木に少し傷が付いてしまいました。


ここが最終。あとは直接積み込めます。


運搬機へ積み込み。


何しろ年代物の運搬機。中古のエンジンに取り替え修理もしてエンジンの調子はまずまず。
問題はキャタピラー。亀裂が多数あり何時切れても文句は言えない状態なので、とにかくゆっくりです。


作業場の下屋に運び込みました。


全部でわずか20数本。今年は種駒1,000個で打ち止めにするので、この程度で十分なはずです。


シイタケ原木にするのは直径10~15㎝が適当とされます。
しかし、15㎝以上の太いものもあり、元の重すぎるものは少し短めにしています。
古いコモで覆いをし、直射が当たらないようにします。


この後は乾き具合を見ながら植菌しますが、落葉後も降水量が少なく乾燥していると思われます。
今回は太い生木を人力で移動したので少々体力を使いました。体は火照ったものの手先が異常に冷たい。
ナラの木以外にクリの木も少し切っていますが、そちらは乾いて軽くなるまで暫く放置です。

厳寒期には充実した長ネギが美味い

2025年01月18日 | 畑:葉菜類

いよいよ厳寒期になってきました。
暖冬だった昨年とは様相が違います。とは言えこれが平年並と言ったところでしょう。
長ネギも昨年は枯れ葉が少なく青々としていましたが、今年は葉が垂れ枯れ葉が目立ってきました。


しかし、通常は取り立てて冬囲いなどはしていません。自然の成り行きに任せています。
品種はホワイトスター。


そんな中でも長ネギは徐々に生長しています。1ヶ月前と比べてもはっきりと太り充実してきたのが分かります。


今作は畝間を広くし、通常の4回目の土寄せに加え11月半ばには鍬で追加の土寄せを行っています。
出だしは少し遅れたものの9月中には抜き取り収穫を開始、11月早々からは本格的な収穫が出来ています。
今の姿は我が家としては平年並以上の生育が確保できているように見えます。


植付け時にたっぷりと入れた敷き藁が日照りに効果を発揮し、その後の根張りを良くしているようです。
現在の収穫の進度は半分を超えたくらいでしょうか。


外葉は垂れていますが、新葉は青々としピンと立っています。
厳寒期なので丈の伸びはないものの太りが良い。追加の土寄せもそれなりに効果はあったようです。


見栄えの良かった昨年の長ネギと比べても実質的には何の遜色もありません。むしろ揃いは良い。
かつては湿害に悩まされましたが、植え付け方を変え安定してきました。ここ3年ほどは良作です。
数本穫ってみます。


一本太ネギの名に相応しい姿になっています。
調製してみます。


1ヶ月で一回り太りました。分岐までの丈は40㎝あり十分です。
軟白も進みましたが完璧ではありません。しかし、今の我が家の作り方ではこれが限界。
最低気温は連日氷点下、ー5℃以下になる日も出ており低温に晒されています。
ますます軟らかく甘味が乗り美味しい。
こちらは12月半ばに曲がりネギ風にヤトイをしたもの。


仙台曲がりネギは当県伝統の栽培法。軟白を完全にするために試みたものであくまで曲がりネギ風です。
ようやく新葉が立ってきたところでさすがに遅い。根が切られるので太りはむしろ悪くなります。


長ネギから転換し試みましたが、いかにも遅すぎたようです。それでも新葉は大分立ってきました。
穫るのはあと1ヶ月以上先なのでどの程度曲がりネギ風になるか。

シイタケ原木用のナラの木を切る併せてクリの木も

2025年01月17日 | 野山

シイタケの原木にするナラの木を切りました。併せてクリの木も少しあります。
合わせても10本に満たない数なので大したことはないのですが、少々不便な場所です。
それと、暖冬だった昨年と違い今冬の寒さは結構厳しい。長時間の作業は出来ません。
木を切る時期はどうしても冬期間にならざるを得ません。
木は完全に落葉した後でなければならず、体に余裕があり且つ植菌に適する時期となり、限定されてきます。
そして、大雪になれば作業が困難なので天候も考える必要があります。
当地は西高東低の冬型の気圧配置なら大雪になることはまずありません。
それが崩れ南岸低気圧が北上する時、東京にも雪が降るような天候の時が危ない。
これまでも何度か重いドカ雪に見舞われ苦労したことがあるので注意する必要があるのです。
今回切るのはナラの木の多いこの辺り。


正確にはコナラですが、当地にミズナラはなく通常ナラの木と言えばコナラのことを指します。
但し、コナラ以外にもクリ、クヌギ、ヤマザクラなど他の樹種も混じっています。
特にコナラとクリの木は慣れないと見分けが付きにくいかもしれません。
右がコナラで、左がクリの木です。


作業にはチェーンソーを使うので危険が伴います。何より安全第一。
機械の点検と試運転を確実に行います。


この辺りのコナラを伐採します。


樹齢は30年くらいでかなり太く高木になっています。
切りました。


シイタケ原木には直径10~15㎝が適するとされていますが、多少太いものも利用します。
シイタケ原木用には、切った後少し放置してから玉切りした方が良いとされています。
しかし、大雪に見舞われるなどのリスクを考え、直ぐに玉切りし運ぶようにしています。


長くすると重く扱いにくいので玉切りの長さは約90㎝。特に根元の太い部分は少し短めです。
別のコナラを切ります。


切りました。


同様に玉切り。


今年の植菌は原木の本数ではなくシイタケの種駒1000個で打ち止めにします。ですから高木なら数本切れば十分と思われます。
近くにあるクリの木も伐採しました。


根元は20㎝を越えています。形を見ながら杭に使うことを想定して適当な長さに玉切りしました。


左手前の木は別物。
クリの木はすぐ使わないので暫く放置し少しでも軽くなってから運び出します。
クリの木は水や腐敗に強く、補強材として最強。1年くらい放置しても問題ありません。
コナラの方はすぐ運び出すので、大雑把に寄せておきます。


高木のため上手く倒れず苦戦することもあるのですが、今回の伐採はスムーズでした。
かなりの運動量なので体の方は寒さを感じないものの手先がバカになるほど異常に冷たい。
今回はここまで。痛い目に遭う前に終了します。