「ラジオ少年」の中学生、
高校生で賑わう京都四条寺町通りには
ラジオ部品店が軒を並べていました
私がよく通った店は「中川ムセン」
「飛燕堂(ひえんどう)」、「電計社」などでした
「中川ムセン」の名物おばさんをはじめ
飛燕堂の初老のじいさんなど
ラジオ少年の相談によく乗っていました
名物おばさんや初老のじいさんは
出入りのラジオ店主の話を小耳に
はさんで、部品知識を得ていたのかもしれません
「ラジオ少年」を卒業して数十年たって
電池式の簡単な映像分配器を作ることに
なりました
… … …
。
大阪駅前にあった部品店
「駅前ラジオ」へ久しぶりに出かけました
うなぎの寝床のように細長い店内で
カウンターの後ろに鈴なりの状態で部品が
並んでいます
若い店員に部品を注文すると
棚をあちらこちら眺めて、らちがあきません
するとたまりかねたのか小柄のおばあさんが
「××棚の左から△△のところにあるやんか…」
と若い店員に指図しています
… … …
「駅前ラジオ」にも物知りのおばあさんが
いたのです
私は妙に懐かしい気分に浸りました。