■■【経営コンサルタントになろう】 5-1 経営者の提灯持ちは反感を買う
私は1970年代から、「経営コンサルタントとはお節介焼き」「当たり前のことが当たり前にできる企業作り」「現場を重視」「管理とは”暖かい”もの」をモットーとして経営コンサルタントという職業に就いてきました。
経営コンサルタントになってから、いろいろな人から「なぜ経営コンサルタントになったの?」「経営コンサルタントになるにはどうするの」あるいはすでに経営コンサルタントになっている人からは「経営コンサルタントとして成功するこつは」などと聞かれてきました。
経営コンサルタントを目指す人の大半が、世の中に漂う“常識”的な方向定めと方法で準備を開始しています。しかし、経営コンサルタントへの道は厳しいですが、成功法による近道もあります。
経営コンサルタントを目指す人が一度は辿るこの道に、正しい回答になるかどうか、お役に立つかどうかはわかりませんが、独断と偏見をお許しいただき、以下のようにまとめてみました。ご参考にされ、皆様の自己責任でもって判断し、行動して下さい。
信頼できる経営コンサルタントとは |
例え経営コンサルタント資格取得ができたからといって、それで経営コンサルタントとして認められるわけではありません。経営コンサルタントは経営者から信頼されなければ仕事をいただくことができません。
では、どのような経営コンサルタントが信頼され、仕事の依頼がくるのでしょうか?
◆ 経営者の提灯持ちは反感を買う
「経営コンサルタントが自分の会社に入ってきた」というときに、役員や上級管理職、時には組合などもある種の不安感を覚えるようです。「これから何が起こるのだろうか」「自分は外部の人にどのように評価をされるのだろうか。追い出されたり、降格になったりすることはないのだろうか。」「仕事がやりづらくはならないだろうか。」など否定的な感じを持ち、経営コンサルタントに対して警戒感を持つことがしばしばあります。
新しい顧問先で初めて挨拶をするときに「経営コンサルタントは、社長のためだけにあるのではなく、皆様の会社を皆様と一緒によくしていくためにいるのです。」と言うようにしています。経営コンサルタントは、経営者におもね、経営者の提灯持ちに成り下がってはいけないのです。企業全体が良くなるためには、経営者の考え方を否定することも必要です。その時に経営者のプライドや人格を傷つけるようなことは当然のことながらしてはなりません。
自分の考え方を押しつけるだけでは、経営者からだけではなく多くの管理職や社員からも反感を買いかねません。まず、経営者がなぜ経営コンサルタントに仕事を依頼してきたのか、目的と意図を十分に理解し、それをベースに仕事に取りかかります。また、経営判断の基本となる経営理念や社是・社訓などとその背景を十分理解する必要があります。
どんなに業績の良い企業でも、必ず問題点を抱えています。それを明確にし、足りない部分をどのように補っていくかの方針を明確に立てます。短所だけで長所が全然ない企業もないでしょう。長所・強みをどちらの方向に、どのように伸ばしていったら良いのかを明確にし、それを実現していくお手伝いをするのです。
経営コンサルタントとして何をしてあげられるかをはっきりしないと、経営コンサルタントとして自分自身の存在価値を失うことになります。
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