【経営コンサルタントの独り言】 「具象化と抽象化」で発想の瞬発力を 川に浮かぶ桜の花びらはどこへ・・・ 530
平素は、ご愛読をありがとうございます。
経営コンサルタントのプロや準備中の人だけではなく、経営者・管理職などにも読んでいただける二兎を追うブログで、毎日複数回つぶやいています。
経営コンサルタントという仕事を長年やってきています。この仕事をするのに論理思考は不可欠です。ところが、私は、「理屈で思考する」というよりは「情が先立つ」という環境で育ってきました。
ビジネスパーソンになる前から、論理思考を鍛えることに努力を傾けてきました。不充分ながら、それなりの成果を上げ、経営コンサルタントという業務を半世紀も続けて来られました。
その体験を積み上げて構築したのが「ロジカルシンキング」です。自慢話をしたいわけではありませんが、1990年代からロジカルシンキング研修の依頼が来るようになり、ロジカルシンキングをブラッシュアップしながら、クリティカル・シンキング等々、論理思考関連の書籍を出版するようになりました。海外の出版社からも翻訳本出版の依頼が来るまでになりました。
*
論理思考で私が心がけたのが「一言集約」です。これは、私が経営コンサルタントを始める契機となりましたコンサルティング・ファームで、その言葉を知ったことが始まりです。
いろいろと検討した結果を、短文に集約しますと、検討してきた結果のエッセンスが、そこに滲み出てきます。これを繰り返すことが、論理思考養成の一助にもなっていたようです。受験時代に、国語力養成の一環で「要約」ということの重要性を学んでいましたが、一言集約をするようになって、ようやく、その重要性を認識できたといえます。
*
「一言集約」ということは、収束思考であり、「抽象化」でもあります。ロジカルシンキング的に言いますとピラミッド・ストラクチャーを利用した発想法です。すなわち、クリティカル・シンキング的な伝統的な思考法でいえば、「帰納法」の応用なのです。
すなわち「一言集約」という「抽象化」の行為は、種々の事象から、共通性や法則性を見いだすことです。そして、その共通のなかに潜む「本質」をあぶり出すことです。上述のように、思考法としては、帰納法であり、思考用具(ツール)としては、ピラミッド・ストラクチャーがその代表的なものといえます。
*
それに対して、抽象的なことから、具体的な内容に展開する時の思考が「発散思考」です。
発散思考を効率的に進めるのが、ロジカルシンキングでは、「ロジックツリー」がその代表的なものです。マインドマップや思考曼荼羅など、いろいろな思考用具(ツール)がありますが、いずれも命題を起点に思考を展開してゆきます。
ロジカルシンキングでいいますと、この思考展開の時に、具体的な方法論を追求するには「Howツリー」を用います。原因や理由を追及するには、「Whyツリー」、何をすべきかを見いだしたいときには「Whatツリー」です。
これらの思考用具(ツール)を用いることにより、トップボックスにある抽象的な命題から、それを階層的に具体策を見いだしていくわけです。「具象化」というのは、抽象化によって得られた共通性や法則性をもとに、具体的に思考して果実を生み出すのに効果的です。果実としては、方法論であったり、解決策であったりしますが、最終的には成果に結び付けていくことです。
*
この時に、ロジックツリーなどを用いますと、発想が拡散してしまうという欠点があります。ここでも、最後には収束思考を「一言集約」という「抽象化」も必要となります。
すなわち、どちらか一方が欠けていても充分な成果に結び付けることは困難です。
*
このように考えてゆきますと、「論理思考は、大変で、時間がかかる」と考えられがちです。ゴルフの上達などスポーツ全般でいえることは、トレーニングが必要なことです。論理思考もトレーニングが必要で、論理思考は、思考手段であるとともに思考訓練法でもあるのです。
実務に「具象化・抽象化」やロジカルシンキング等を使うことはトレーニングであり、論理思考力を体得できる手段でもあります。「具象化・抽象化」することで、短時間に、内容の濃い、効果的な結論を出せるようになるのです。「具象化・抽象化」というのは、論理思考の一環ですが、論理思考を体得するための方法論でもあるのですね。
具象化と抽象化のやりとりが早くできることが思考の瞬発力を高めることに繋がると確信しています。
*
■ 川に浮かぶ桜の花びらはどこへ・・・ 530
5月30日は「ゴミゼロの日」でした。
コンビニの大半が大手チェーンに属していますが、地域に根付いた独立コンビニも頑張っています。
コンビニで話題になるのが、賞味期限が近いお弁当などの廃棄問題です。
予測と実売の差が、この問題を引き起こしているのです。
「コンビニエンス=利便性」が売り物ですので、品切れによる不便を掛けることを避けたいという温かい気持ちから、多めの仕入をしているために起こっている現象です。
しかし、売上予測の判断力が低くてこの問題を引き起こしていることが多いのです。
予測力を養成するのは大変ですが、大きな課題です。
一方で、大手コンビニでは、賞味期限が近くなりますと廃棄する基準が厳しいのですが、独立系のコンビニや小売店では、タイムセールにより値下げして販売をすることにより、ごみの減量に繋げているところもあります。
大手コンビニも、ルールを見直し見てはどうでしょうか。
*
話は変わりますが、桜の季節、桜の花は、ハラハラと散るのが風流です。
川や池に浮いた花びらもまた優雅です。
でも、水面から沈んだ花びらはどうなるのでしょうか?
美しい風景を思い描いて、このブログを読んでくださっている方には申し訳ないのですが、川や池に沈んだ花びらは、実は、ヘドロの材料となってしまいます。
東京都では、神田川や目黒川など、桜の名所の下流では、花びら回収専用の船が活躍して、ヘドロにならないようにしています。
陰の努力があってこそ、川や海がヘドロ化しないで済んでいるのですね。
ありがとうございます。
(ドアノブ)
◆ ツイッターでのつぶやき
【経営コンサルタント(志望者)へのお勧めブログ】
◇ 経営コンサルタントへの近道・資格取得 ◇ コンサルタントバンク人材銀行 ◇ 経営コンサルタントになろう ◇ 経営コンサルタントQ&A ◇ 独立・起業/転職
◇ 心 de 経営 ◇ 経営マガジン ◇ 経営コンサルタントの独り言 ◇ 経営四字熟語
◇ 杉浦日向子の江戸塾 ◇ ニュース・時代の読み方 ◇ 時代の読み方・総集編 ◇ 経営コンサルタントの本棚 ◇ 写真・旅行・趣味 ◇ お節介焼き情報 ◇ 知り得情報 ◇ 健康・環境 ◇ セミナー情報 ◇ カシャリ!一人旅