ごっとさんのブログ

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血液型とかかり易い病気

2018-09-26 10:15:25 | 自然
血液型というと日本では、「性格診断」や「占い」のイメージが強いのですが、海外の医療機関では、血液型によって「病気のリスク」が変わるという相関関係が最新研究によって明らかにされつつあるようです。

私は血液型というのは細胞の表面抗原の種類によって決まるものですので、それで性格が変わるというのは全く信じていません。このブログでも3か月ほど前に、血液型と免疫力の話しを取り上げましたが、それなりに科学的な証拠が出ているもののようです。

欧米では30~40年にわたって蓄積された患者の個人データを駆使した最新の研究により、血液型によって病気の発症リスクが異なることが明らかになりつつあります。

日本では「血液型性格分類」が好きですが、すでに大規模調査によって、血液型と性格に関連がないことは科学的に証明されています。どうも日本では性格との相関にばかり関心が集まり、世界の研究とは別な方向へ向いてしまったようです。

日本人の血液型は、多い順にA型が38%、O型が31%、B型が22%、AB型9%の割合で分布しており、この方法を「ABO式血液型」と呼ばれています。

血液型と病気との関連を理解する上で重要なことは、それぞれの血液型が血漿中に異なる「抗体」を持っていることです。抗体はウイルスや細菌などの異物を体内から追い出す働きを持っています。この抗体に関しては、前のブログで詳しく取り上げましたのでここでは省略しますが、この抗体が病気発症のリスクと関わっていると考えられています。

例えば血液型によって「罹り易い病気」とされている研究結果は、以下のようなものがあります。
「A型」胃ガンリスクは、最も低いO型と比較して約1.2倍高い(2010年/スウェーデン・カロリンスカ大学)
「B型」膵臓ガンリスクが、最も低いO型と比較して約1.7倍高い(2009年/アメリカ・国立がん研究所)
「AB型」脳卒中リスクが、最も低いO型と比較して1.83倍高い(2014年/アメリカ・バーモント大学)
「O型」胃潰瘍リスクが、最も低いA型と比較して1.15倍高い(2017年/医学雑誌)

こういった血液型に関する世界の研究機関による研究は上記以外にも多数存在しています。こういった研究結果を受け、血液型をどう考えるべきか難しいところです。しかし血液型による発症リスクの関係はあるようですが、日常の生活習慣の方が、はるかに病気ののリスクを左右することは確かです。

私の感じでは血液型(私はO型ですが)は生まれついてのものですので、面白い相関関係が出た程度に受け取っておけば良いような気がします。