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新しい働き方改革は進んでいるのか

2022-11-10 10:31:20 | 時事
このブログでも「働かないオジサン」の話を書きましたが、「働き方改革」という言葉が出始めてからかなりの時間が経っています。

この働き方がどのように変わってきているのかが、どうもよく分からない感じがします。コロナ禍によってテレワークやリモートワークが一般化したことは確かですが、私はこれは良い方向だと思っています。

私が現役のころにも「在宅勤務」という制度が管理職にはあったのですが、当時は会社と外は全くつながっておらず実質的には難しいものでした。

このある意味普通ともいえるようになったテレワークなどが、コロナ終息後もどの程度残るのかは若干疑問がありますが、これは新しい働き方といえるでしょう。

残念ながらこの働き方はコロナに対応するといういわば「やむを得ない」ものでしたが、これが定着するような施策が今後必要となるでしょう。

さて日本独特の制度である「終身雇用」と「年功序列」がすでに廃れてきたというような意見を見かけます。また働き方改革が進まないのは、こういった制度が根強く残っているからという話しもよく聞きます。

どういった働き方を目指しているのかよく分かりませんが、私はこの制度はそれなりに優れていると思っています。ひとつは雇用の安定の問題で、ほとんどすべての労働組合などがこれを目指しています。

やはり働くうえで雇用が安定しているということが最も重要であり、終身雇用はそれを確実にする最も簡単な制度といえます。企業に入りそこで一生働くためには、その企業が継続しなければいけません。そういった点から「会社のために働く」という強いモチベーションが出てくる気がします。

会社のために働くというのは現在否定されつつあるようですが、ではそれに代わる「働く意欲」が示されているのでしょうか。そういった新しいモチベーションがないため、現代社会では働く意欲がなくなり生産性が低下しているというのは変な意見でしょうか。

現在でも「学卒一括採用」という制度は残っているようです。学校を卒業した後ほぼ全員が就職できるというこの制度は優れたものといえます。しかしこれは学校を卒業しても何の企業スキルもない新人を、企業が教育して育てていくということが前提となっています。

このシステムは入社後かなり長期にわたって就業することが前提でないと成り立たないことです。終身雇用を否定するのであれば、学校で即戦力となるような人材を育てるような教育改革が進まなければいけませんが、そんな気配は感じられません。

自分の仕事に誇りをもって自由に転職ができるようになるには、大きな制度改革が必要ですがそういったことがないまま進んでいるのが問題のような気がします。

労働組合をとっても現在のような企業内組合から、海外のような職種別組合ができるといった動きが無ければ、ほんとうの働き方改革は出ないのではないでしょうか。


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