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生成AIはなぜ言葉を理解できるのか

2023-12-17 10:30:29 | その他
私は人工知能といわれるコンピューターは、記憶機能を持った計算機と思っています。

生成AIが開発され、人間と同じように文章の作成などできるようになりましたが、記憶している膨大なデータから単に組わせているだけと思っています。

人工知能の研究は1950年代から始まりましたが、近年人間の脳をまねた「ニューラルネットワーク」が普及したことで急速に発展しました。これは「シナプスを通したニューロン同士の電気信号のやりとり」と同じ仕組みで、学習を行うものです。

人間の言葉をコンピューターが扱えるようになったというのは革命的な出来事のようです。人間とコンピューターの最大の違いは、コンピューターは数字しか扱えないという点があります。色も映像も音声も、コンピューターの中では数字に置き換えられて処理されています。

AIに人間の言葉を処理させるために、ニューラルネットワークを使って単語の「意味」を数字で表現するという事をやっています。意味を数値化するといっても、AIに単語の意味を直接教えることはできません。

AIは計算しかできないので、何らかの形で計算ができる手順に落とし込まないと処理できないからです。そこでAI向けに、意味の似た単語を見分ける手順を教える必要があります。AIはその単語が含まれる文章や前後の文章には他にどんな単語が出ているかに着目します。

このようにある単語の周辺に現われる語彙のことを「周辺語」といいます。意味が似ている単語同士はこの周辺語が似ていたり、重なるものも出てくると考えられます。つまり周辺語を見ていくことで、意味の似た単語を分類できるのです。

周辺語が似ている単語同士は、意味も似ているといえそうです。この発想を基にすれば、AIにも意味が似ている単語を見分けることができるようになります。「周辺語が似ているならば意味が似ている」と考えて、周辺語の似ている度合いを数値として表せばよいわけです。

つまりこの考えをもとにすれば、本来の「単語の意味を数値化する」という課題を、「周辺語にもとづいて単語を分類する」という課題に置き換えることができます。

その単語の周辺にどんな単語が出てくるかを予測するという課題をニューラルネットワークに学習させることによって、求めている数値が自然とえられるのです。

その他単語の「重み」という概念などを加えて、タイトルの「言葉の理解」となるようですが、やはり人間の「理解」とはかなり違っているような気がします。

AIがどんなに進歩しても、いわゆる何かを「理解する」ことは無理のような気がしています。


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