そろそろインフルエンザが流行る季節となってきましたが、今年も昨年と同様に大流行がないことを願っています。
この季節になると心筋梗塞も増加するようですが、インフルエンザワクチンと心筋梗塞の関連についての調査結果が出ていました。
以前からインフルエンザに罹ると心筋梗塞を発症するリスクが高まるという報告があり、今回はこの検証を目的とした研究です。
心筋梗塞は、主にタイプ1とタイプ2に分類されます。タイプ1はいわゆる「アテローム性動脈硬化」と呼ばれる状態から起きてくるもので、血管のプラークが破綻して血管の中に血栓が形成され、冠動脈が閉塞するものです。
タイプ2は心臓の筋肉への酸素の供給が減る、あるいは酸素の需要が増えることによって生じたミスマッチにより、血液不足(虚血)が生じるものです。ここではタイプⅠの心筋梗塞をターゲットとしています。
インフルエンザウイルスの感染によりプラーク破れやすくなって、心筋梗塞が生じるのではないかと考えられていますが、あらゆる呼吸器感染症が頻脈や低酸素症、全身性の炎症反応を引き起こす可能性があり、それがプラークの破たん無しに心筋壊死をを引き起こすという仮説もあります。
今回の研究では、スペインのマドリードで2013年から2018年までの5回のインフルエンザ流行期の心筋梗塞の発症率と、インフルエンザ発症率の一過性の関係を気温を考慮したうえで検討しています。
この期間に心筋梗塞発症者は8240人報告されており、その内5553人(67.6%)はインフルエンザ流行期に発症しており、76.2%は男性で45.7%は65歳以上となっています。
細かいデータは省略しますが、最低気温を考慮すると、インフルエンザ流行期の心筋梗塞発症リスクは、流行期外の1.23倍となっています。この発症者のうち15日以上前に予防接種を受けていたのは1299人(23.4%)で、非接種者が4161人となっていました。
ワクチン接種を受けた60〜64歳の人と65歳以上の心筋梗塞リスクは、非接種者の0.58倍、0.53倍と有意に低くなっていました。
この理油としては、ワクチンが全身の炎症状態に好ましい影響を及ぼして、心筋梗塞につながるアテローム血栓性のイベントを予防するのではないかとしています。
この数値は疑いませんが、この低下理由はワクチンを接種する人は、健康に関心があり医師の勧めや指示に従う傾向が高いためではないかという印象を持ちました。
こういった疫学調査では、対象者の分類が非常に難しく、今回のように単純なワクチン接種群に別な要素が入ってしまうことは多いようです。
最近はどうもワクチンなどの免疫に関して、本来の趣旨とは違った解釈が多い気がしますが、情報の取捨選択は難しいことのひとつです。
この季節になると心筋梗塞も増加するようですが、インフルエンザワクチンと心筋梗塞の関連についての調査結果が出ていました。
以前からインフルエンザに罹ると心筋梗塞を発症するリスクが高まるという報告があり、今回はこの検証を目的とした研究です。
心筋梗塞は、主にタイプ1とタイプ2に分類されます。タイプ1はいわゆる「アテローム性動脈硬化」と呼ばれる状態から起きてくるもので、血管のプラークが破綻して血管の中に血栓が形成され、冠動脈が閉塞するものです。
タイプ2は心臓の筋肉への酸素の供給が減る、あるいは酸素の需要が増えることによって生じたミスマッチにより、血液不足(虚血)が生じるものです。ここではタイプⅠの心筋梗塞をターゲットとしています。
インフルエンザウイルスの感染によりプラーク破れやすくなって、心筋梗塞が生じるのではないかと考えられていますが、あらゆる呼吸器感染症が頻脈や低酸素症、全身性の炎症反応を引き起こす可能性があり、それがプラークの破たん無しに心筋壊死をを引き起こすという仮説もあります。
今回の研究では、スペインのマドリードで2013年から2018年までの5回のインフルエンザ流行期の心筋梗塞の発症率と、インフルエンザ発症率の一過性の関係を気温を考慮したうえで検討しています。
この期間に心筋梗塞発症者は8240人報告されており、その内5553人(67.6%)はインフルエンザ流行期に発症しており、76.2%は男性で45.7%は65歳以上となっています。
細かいデータは省略しますが、最低気温を考慮すると、インフルエンザ流行期の心筋梗塞発症リスクは、流行期外の1.23倍となっています。この発症者のうち15日以上前に予防接種を受けていたのは1299人(23.4%)で、非接種者が4161人となっていました。
ワクチン接種を受けた60〜64歳の人と65歳以上の心筋梗塞リスクは、非接種者の0.58倍、0.53倍と有意に低くなっていました。
この理油としては、ワクチンが全身の炎症状態に好ましい影響を及ぼして、心筋梗塞につながるアテローム血栓性のイベントを予防するのではないかとしています。
この数値は疑いませんが、この低下理由はワクチンを接種する人は、健康に関心があり医師の勧めや指示に従う傾向が高いためではないかという印象を持ちました。
こういった疫学調査では、対象者の分類が非常に難しく、今回のように単純なワクチン接種群に別な要素が入ってしまうことは多いようです。
最近はどうもワクチンなどの免疫に関して、本来の趣旨とは違った解釈が多い気がしますが、情報の取捨選択は難しいことのひとつです。
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