ごっとさんのブログ

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ガン関連の統計を見ると

2019-11-10 10:23:42 | その他
先日ある医師のコラムで興味深い記事を読みました。この医師が健診である患者の早期の肺ガンを見つけました。

この患者の年齢など記載がないのですが、この患者は手術を拒否していいたようです。それでも家族など周りの説得によって手術を受け無事退院されました。しかし退院半年後に脳梗塞を発症し、一命はとりとめたものの意識は戻らなかったようです。

この医師はこの患者にとって手術を受けたこと、ひいては健診を受けたことに意味があったのかを考えさせられるケースとしています。この医師は「ガンだから」といって全て同じに決めつけるほど医療は簡単ではないという事を言いたかったようです。

この辺りは結果論となりますので、個々の事例を見るよりは、全体的な傾向を見て判断することが重要です。その一つが統計的処理であり、厚生労働省の統計調査の中に患者調査というものがあります。

全国の病院や診療所で、何歳の人が何人、どんな病気で外来を受診したかまたは入院したかを集計し、1年間だとこのくらいになると推計したものです。年齢は15~34歳、35~64歳、65歳以上というくくりでまとめられています。

私を含む65歳以上というのは個人的には興味はあるのですが、あまり意味がないので働き盛りとして35~64歳についてみてみます。

この世代が外来を受診する理由で一番多いのが高血圧で、2番目は腰痛、さらに眼科疾患や糖尿病、上気道炎(風邪)と続き、6番目に登場するのが悪性新生物(ガン)となっています。

高血圧で外来受診した人は1000人当たり約150人で、腰痛は約120人ですので、大体予想通りといえるかもしれません。ガンは1000人当たり約50人、受診者の20人に1人となっていますので、比較的多いような感じもします。

特にガンでは入院する人が圧倒的に多く、1000人当たり30人もいるという結果が出ています。血圧が上がっても入院することはまずありませんが、ガンの場合は外来を受診しただけで終わる場合いは少なく、半数以上の患者が引き続き入院しています。

仕事がある中で入院・治療が必要となると、精神的にも金銭的にも負担が大きくなります。やはり定期的にガン検診を受け、早期発見を心掛けることが重要かもしれません。

この世代では女性の方がガンになる人が多く、乳ガンや子宮頸ガンという女性特有のガンがあるためです。ガンの大きな原因は加齢ですが、子宮頸ガンは30代後半に、乳ガンは40代後半に罹り易さのピークがあるようです。

こうやって統計を見ると何となく全体像が分かる気がしますが、やはりガンというのは個々の病気で、結局は患者個人の色々な状況をしっかり見極めないといけない病気といえます。

ガン予防などが色々宣伝されていますが、ガン治療に耐える身体を作ることも必要な気がしています。


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