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「歩きスマホ」はなぜ危険なのか

2024-08-18 10:31:26 | その他
私は未だにスマートフォンを持っておらず、拘りのガラケーを通しています。

私はスマホを通話機能を持った超小型PCと高性能カメラが融合した機器と捉えています。外出時には常にタブレットを持っていきますので、あまりスマホの必要性を感じないのかもしれません。

今のガラケーを買い替える時期になった時、ガラケーで通すかスマホにするか考えようと思っています。歩きスマホが転倒のリスクを増大させることは周知のことですが、その原因は周囲への注意力が落ちることが大きいと考えられてきました。

最近の研究によれば、スマホで何かを操作したり意味や興味のある画面を眺めることだけで歩行の安定性が損なわれることが分ってきました。

歩きながらスマホを操作したり画面に見入っていたりすると、周囲への注意力が落ち自分が転んだり階段から転落したり、他の歩行者や自転車などとぶつかるなど、事故につながる危険性があります。

この歩きスマホに大阪大学などの研究グループが取り組んだ結果、スマホでゲームなどをする認知課題をしながら歩くと、画面には何もうつっていないスマホを単に眺めながら歩く非認知課題の歩行に比べ、より安定性やその持続性が低下していることを解明し、その結果を発表しました。

歩くという行動は、足を交互に前後に出すという周期性があります。足を出す歩幅の間隔がどう変化するかは、歩行の安定性を評価するための重要な指標とされています。健常な若年者の歩行の変化は、いわゆる「1/fゆらぎ」というノイズによる持続的な周期性のあるものです。

このノイズは心拍の間隔、炎の揺れ、小川のせせらぎといった自然現象の中にもみられ、長期の周期性のある現象とされています。ヒトの歩行は指紋のように個々人で異なっており、心地よい揺らぎの歩行パターンに次第に収斂していくものかもしれません。

一方高齢者やパーキンソン病患者では、こうした歩行周期の持続性が低下し、1/fゆらぎが損なわれる傾向があることが分っています。そのため歩行の安定性を評価するためには、歩幅の変化に1/fゆらぎの持続性も加えることができます。

研究グループは歩行を比較した結果、単にスマホを見つめながらの非認知課題歩行、ゲームをしながらの認知課題歩行(歩きスマホ)の両方で、同程度に視覚情報が低下していたことが分りました。

通常歩行と比べて歩きスマホでだけ、歩行周期のゆらぎが低下していることが示されました。研究グループは、歩きスマホに伴って行われているなんらかの脳内情報処理が、外界の障害物などだけでなく、頭の中の難易性を低下させることを示唆しているとしています。

今回の成果はパーキンソン病の歩行障害の原因を探ることなどに繋がると期待しています。


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