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メニエール病に「中耳加圧療法」

2019-07-13 10:37:46 | その他
激しいめまい発作に難聴や耳鳴りも伴うメニエール病で、薬が効かない患者向けの「中耳加圧療法」が、昨年9月に公的医療保険の対象になりました。

従来は手術しか方法がなかったのですが、体に負担をかけずに症状を改善できる可能性が出てきました。

メニエール病は私の友人も何人か出ており(突発性のめまいも含めますが)、ベッドから起きられなくなったりしています。そのうち一人は、自宅から車で出かけしばらくして運転中に激しいめまいの発作に見舞われたようです。車は大破してしまいましたが、塀に激突しただけで人的被害がなかったのが幸いと言えます。

この様にめまいは突然起こり、しばらくすると納まります。こうした発作を繰り返し、難聴や耳鳴り、耳詰まり感などの症状も良くなったり悪くなったり変化します。

こういったメニエール病の患者は国内に4万人いるとされています。耳の一番奥にある内耳にリンパ液が過剰にたまることで起きる、いわば内耳の水膨れで、平衡感覚の維持や音を脳に伝える働きが鈍ります。

治療は十分な睡眠や適度な有酸素運動など、生活習慣の見直しから始めます。抗めまい剤や利尿剤なども必要に応じて服用しますが、患者のうち少なくとも1割は、こうした基本の治療だけでは改善しません。

これまで次の一手は手術で、リンパ液を排出する通路を作ったり、鼓膜に針を刺して中耳に薬を入れ、めまいを感じる神経を壊したりする方法がありました。いずれもすぐに効果が期待できる一方で、再発や聴力低下の恐れがあります。

中耳加圧療法は、基本の治療と手術の中間的な位置付けとなっています。患者は耳鼻咽喉科専門医を受診したうえで、医療機器を借りて自宅で自分一人で行います。本体につながるイヤホンから、強弱がついた圧力(圧波)が出て、中耳を経由して内耳まで届き、たまったリンパ液を外に押し出します。

この治療は、欧米では2000年ごろから普及しました。日本では2012年から独自の機器開発が始まり、富山大学と岐阜大学で実施した臨床試験で、この治療を約4か月間続けた19人は、思いめまいの発作の回数が月平均で7.4回から1.4回に減っています。

難聴になり、しばらくたってからめまい発作が起こる遅発性内リンパ水腫患者も、この治療の対象となります。めまい発作を繰り返す患者の中には、また発作が起きたらと不安で、医師から運動を進められても、安静に過ごす人が多いようです。

自宅で中耳加圧療法に取り組むと、めまいを自分で直そうとする意欲がわき、運動を始めるなど生活全般に良い影響が期待できるとしています。

私はあまりめまいなど出ていませんが、自宅でイヤホンを付けるだけですので、めまい発作のある人は試し見る価値がありそうです。


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