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AGEの蓄積と「老け顔」との関連

2021-04-11 10:27:43 | 自然
同じような歳でも老けて見える人と若く見える人がいますが、この見た目と身体全体の老化が関連しているといわれています。

この老けて見えるというのはあまり具体的な指標はなく、あくまで見た目の判定ですが、老けて見えるのはAGEが関連しているようです。AGEはタンパク質や脂質に糖が結びついてできる「最終糖化産物」のことです。

この反応はメイラード反応と呼ばれていますが、有機化学的には体内で簡単にこの反応が起きるということにはやや疑問を持っています。それでもこの老けて見えることと老化については色々な研究が行われています。

2009年デンマークで報告された研究によると、900組の双子の写真を用意しそれぞれの双子のうち「どちらが老けて見えるか」を他の人たちに判定してもらいました。その後双子を7年間追跡調査し、「老けている」と判定された方の人の死亡率が約2倍高かったことが分かりました。

またコペンハーゲンでの調査では、40歳以上の1万885人を対象として35年間追跡調査した結果では、見た目の老化サイン(前頭部または頭頂部の脱毛、耳たぶのみぞ、まぶたの黄色腫など)と心筋梗塞の発症率との間に有意な相関関係があることが明らかになっています。

見た目の老化サインが多いほど心筋梗塞発症率が高くなっています。老化のサインを3,4個持つ人は、心筋梗塞のリスクが57%、心臓病のリスクが39%上昇しました。加齢は見た目において、シワやたるみなどで判断されますが、これらはAGEの蓄積が影響すると考えられています。

シミの色はAGEの色と考えられ、AGEは黒ずんで茶褐色がかった色になることから褐変反応ともいわれています。高齢者に多く見られるシミ「老人性色素斑」も糖化の進行が原因です。

表皮のAGEがメラノサイトからのメラニン産出を高め、シミを悪化させる原因になります。シミをなくしたい場合はまず食事から摂取するAGEを減らすことが大事としていますが、私はこの辺りは怪しいと思っています。

この著者は日本人は極端な栄養不足はないとしながらも、ブルーベリー抽出エキスのようなサプリメントが肌に良いとしています。AGEによってできる色の薄いしみには、抗AGEコスメの効果が期待できるようです。

この後も肌を若く保つ方法がいろいろ述べられていますが、こういった方法により老け顔にならない工夫をすることが心筋梗塞などの予防になるという流れはあまり科学的根拠がないような気もします。

肌のAGEを減少させれば、身体全体のAGEも減少して老化が防げるということのようです。老け顔を防止して健康を保つというのは面白い説ではある気がしますが、実際問題としては疑ってしまうような感じです。


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