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呼吸器系と循環器系疾患の死亡者数が減少

2021-02-06 10:27:43 | その他
新型コロナウイルス騒ぎのため「受診控え」をする人が増えたことで、コロナ以外の疾患が適切に治療できないため、死亡者数が増加するのではないかという懸念がささやかれていました。

ところが厚生労働省の死因別死者数の統計によると、昨年1月〜8月のコロナ以外の死亡者数が前年同期に比べて大幅に減少したという短い記事が出ていました。

この中でインフルエンザや肺炎、急性気管支炎など「呼吸器系の疾患」による死亡者数が1万4000人以上も減少していました。これはコロナ対策で感染症予防が徹底されたためと解釈でき、事実インフルエンザはほとんど流行していないようです。

ところが注目すべきは「循環器系」の死者も前年と比べて7936人も減っていました。昨年1〜8月の死亡者数を見ると、急性心筋梗塞は1万9797人で前年同期から1635人減、同様に心不全は5万5027人で2407人減、脳梗塞は3万7316人で1956人減となっています。

こういった疾患が感染症対策で減るとも考えられませんし、受診控えで医師にかかることが減っているのに、不思議な現象と言えます。

この記事では現代医学を否定している医師がコメントしていますので、適切かどうかは疑問がありますが、この中に「医原病」という言葉が出ています。医原病とは医療ミスや過剰医療等によって、体調不良や病気が引き起こされることとされています。

つまり心筋梗塞や脳卒中の薬にはさまざまな副作用があるため、受診控えによって服用を止めることで死亡者数が減った可能性があるとしています。

この辺りは私も賛成で、このブログや私の拙書「75歳、医療からの卒業」でも書いていますが、例えば降圧剤の問題が当てはまるような気がします。降圧剤で血圧を下げ過ぎると、脳に血液が行き届かなくなり認知症を加速したり、意識もうろうとするリスクを高めます。

このほかにも生活習慣病全般に投薬リスクがあるような気がします。受診控えは特に高齢者に多いようですので、高齢者の投薬リスクが減ったことが一因であると考えてもよさそうです。昨年度の高齢者医療費がどの程度減ったかのデータにも興味があります。

こういった循環器系疾患による死亡者数の減少はそれほど多くありませんが、当初増加が心配されていたことを加味すると、考えるべき数値と言えます。

特に高血圧、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病の薬は、リスクは軽微といわれていますが、服用者が非常に多く特に高齢者では「医原病」となる可能性がありそうです。現在はコロナの第3波のさなかですが、まだ高齢者の受診控えは続いているでしょう。

こういった死亡者数の減少が続くかは疑問ですが、こういった統計が出たときは医療のリターンとリスクを今一度見直す良い機会なのかもしれません。


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