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「老衰」が日本人の死因3位に浮上

2021-02-25 10:38:35 | その他
年間130万人が死亡する日本の現状ですが、イメージしている日本人の死が変わってきているようです。

65歳以上の高齢者が総人口の28.7%まで増加した超高齢化社会ですが、私も74歳になりその一員となっています。あまり死について考えることはないのですが、多分多くの人と同じにピンピンコロリを願っているような気もします。

厚生労働省が発表する人口動態統計の主な死因別にみた死亡率の年次推移によると、2018年以降は「老衰」が「脳血管疾患」や「肺炎」を押しのけ、「ガン」「心疾患」に続いて死因3位となっています。

2000年には約2万1000人だったものが、2018年には約11万人に、2019年には約12万2000人に達し、全死亡数の9%を占めています。この様に何故老衰死が増えているかは、いくつか考えられるようです。

ひとつは社会全体と医療現場が自然死を受け入れるようになったからと言えそうです。厚生労働省が発行する「死亡診断書記入マニュアル」によると、老衰とは高齢者でほかに記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死となっています。

日本の医師は死因を診断できない老衰は医療の敗北と考えて、死因を老衰とすることをよしとはしませんでした。

私の母は10年ほど前に病院で亡くなったのですが、徐々に色々な臓器が機能しなくなり老衰と思っていましたが、入院していたのが呼吸器科でしたので死因は肺炎となっていました。

日本は社会全体の高齢化が進んだうえ、医療現場でも無理して治療するよりも自然な死を受け入れようとする考え方が増えてきたようです。ですから母も現在であれば老衰となったのかもしれません。

この傾向は胃ろうをする人の減少にも表れており、NDBの情報によると2011年に比較して2017年の胃ろう造設手術数は半分になっています。もうひとつの理由は他の原因で死ぬ人が減ったためです。

死因トップのガンも2015年以降は増加が止まり、37万人台で推移しています。心疾患の死亡数も最近10年は19万人前後で、ほとんど変化していません。つまり死因の1位と2位は完全に頭打ちになっています。

医療技術の向上や健康診断の普及により病気が早期発見、早期治療されるようになったことも一因と考えられます。この老衰死はなぜ起こるかを考えると、歳をとると全身の細胞が徐々に死を迎え、細胞分裂による再生が行われなくなるためです。

代謝機能も低下し、異常なタンパク質が多く作られ、筋肉や心臓、腎臓など各器官の異常が起きるようになります。やがて食事をしても身体が受け付けなくなり、全身の機能が衰弱していくのが老衰と言えます。

まだ私はこれといった機能が低下したという実感はありませんが、少し動いたときの息切れが出るようになっています。私は基本的にどこかが悪くなっても薬を飲む程度の簡単な治療だけにしようと思っていますので、老衰でも他の原因でもあまり変わりがないのかもしれません。


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