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早期発見に役立つとされる「ガン検診」の本当の効果

2023-03-08 10:38:21 | 健康・医療
最近健康診断やガン検診の不要論とでもいうべき意見が見かけられますが、私も高齢者にはあまり必要が無いと思っています。

私はこの歳になるまでガン検診を受けたことがありませんが、特に否定論者ではありません。ここでは主にガン検診が不要という専門家の話を紹介します。

まずガンの早期発見が生存確率に寄与するという、信頼性の高い科学的な根拠(エビデンス)は得られていないとしています。

4年間毎年胸部X線検査による肺ガン検診を行ったグループと、行わなかったグループを比較した調査結果で、13年後に肺ガンによる死亡率を減らすことは確認できていないようです。

ガンは身体のどこにでもできるもので、仮にそのひとつを見つけてその臓器のガンが減ったとしても、他の臓器のガンでの死亡率が増加してしまったり、ガン以外の死亡原因の死亡が増えたりすると、全体として一部のガン検診を受けたところで、大海の一滴になってしまう可能性があるとしています。

またスクリーニング検査には必ず偽陽性が存在しますので、本当はガンでないのに誤ってガンと診断されることもあります。こういった精神的な負荷も大きいようです。

治療する必要のないガンを治療するという過剰医療と、疑陽性に関する心理的な苦痛だけでなく、経済コストの増加を招くことも指摘されています。これはアメリカの試算によると、毎年約5000億円にもなるといわれているようです。

ここでは「健診」と「検診」を明確に区別すべきとしています。健診の代表例はメタボ健診で、脳卒中や心血管障害のリスクを下げる目的で行われます。健診は法的な位置付けは医療ではなく、健康診査と医療が担うべき役割は区別されるべきとされています。

健診、ガン検診ともに法律に基づき行われていますが、企業の場合は「使用者責任」のもとに職員はこれらの検査を受けることが決められています。果たしてこの2つの対策に効果があるのかといえば「不明」に尽きるとしています。

現在全国健康保険協会などでも解析されているところですが、メタボ健診や特定保健指導が、脳卒中や心血管障害のリスクを下げるのかどうかは、極めて疑わしいようです。

また早期発見のガン検診に関しても、人口全体の死亡率を下げる効果があるかという問いに関しては、ネガティブに限りなく近いという事が、世界的なデータで明らかになっています。

このようにおもに科学的エビデンスが無いという事から、ガン検診などを不要の検査としていますが、それほど納得性の高いものではないという感じを受けました。

定期検診などは健康な人が受診しますので、自分が健康であることを確認する意味はあるような気がします。


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