ごっとさんのブログ

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全身症状も出る「香害」問題

2021-05-08 10:27:30 | その他
柔軟剤や芳香剤などに含まれる香りにより、頭痛や吐き気といった体調不良に悩む人が増えているという記事を見ました。

このブログでもかなり前にこの「香害」の問題を取り上げたこともありましたが、改善されていくというよりますます増加しているような気もします。

世の中には「化学物質過敏症」という体質の人がいる以上、この問題はいわば永遠の課題なのかもしれません。テレビのCMなどで、香りが長持ちすることをうたい文句にした商品が宣伝されていますので、良い香りがするものがよく売れることも確かなのかもしれません。

他の動物から比較すると感度が鈍いようなヒトの嗅覚ですが、それでもどんなに高感度の分析機器よりも感度が鋭く、分子単位の臭い物質を感知することができるとされています。

化学物質過敏症は新しい家の建材などに含まれるホルムアルデヒドによって、いろいろな症状が出てしまうようですが、この問題はかなり改善されてきた感じがします。私の家では特にこういった体質ではないのですが、香りがあまり好きではありませんので柔軟剤などは必ず無香料のものを使っています。

かみさんによると現在はトイレットペーパまで香料が入っているものがあるようで、現在は「香害」があふれている時代ともいえるようです。これは香料の技術が飛躍的に発展したのも一因と考えられます。

昔は化粧品の原料の中で最も高価なものが香料でした。それだけ天然香料は貴重なものだったのですが、その成分が分析され化学合成で安価に作れる時代になってきました。

また香料の多くは揮発性物質ですので、短時間で消えてしまいますが、これをマイクロカプセルに閉じ込め長時間持続できるような技術も開発されています。このためメーカーは色々なものに簡単にしかも安く香りを付けることができるようになったわけです。

この記事にあるように全身が痛くなって動けなくなり、吐き気や頭痛が続いて退職したり、重いアレルギーのアナフラキシーショックが出たりする人がいる以上、何らかの対処が必要なことと言えます。

デパートの化粧品フロアに行ったりすると、かなり強い匂いがして近寄らないようにしていますが、こういった香りが好きな人が大部分であることも確かなようです。こういった現状を見ると、残念ながら私もどういう対処が可能かはよく分かりません。

過敏症の人が「香害」を訴える数が増えればそれなりの力になるかもしれませんが、まだ少ないような気がします。どこかの研究者がこういった人たちの実態を調査し、人数や症状を把握するところから始まるのかもしれません。


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