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睡眠中に脳内から毒素を洗浄

2020-03-01 10:26:20 | 自然
アメリカボストン大学の研究チームが、睡眠中にアミロイドβなどの毒素を洗い流していることを発見しました。

この研究は人間の脳が睡眠中に毒素を取り除くメカニズムを明らかにし、アルツハイマー病などの神経変性疾患の治療と予防に新たな道を開く可能性を示しています。

ヒトが眠っているとき、脳はいくつかの状態を経験します。浅い眠り、無意識に陥るような深い眠り、そして夢を見やすいレム睡眠などがあります。研究チームはノンレム睡眠に注目しましたが、夜の早い時間に起きる深い眠りで、記憶保持との関連が知られています。

これに関連して、マウスを対象とした重要な研究が2013年に発表されています。マウスが眠っている間に、アミロイドβなどの毒素が脳内から除去されることが分かりました。

研究チームは、毒素がどのように除去されるのか、このプロセスはなぜ睡眠時にだけ起こるのかに興味を持ち、脳の周囲を循環する水のような液体である脳脊髄液がかかわっているのではないかと考えました。

実験参加者は、MRI装置の中で眠るよう指示され、通常の睡眠サイクルを再現するために、実験は深夜0時からスタートしました。参加者は脳波測定キャップをかぶり、脳の活動を可視化しました。

脳波を見ることで参加者が睡眠のどの段階にいるのか判別でき、MRIは脳内の血中酸素濃度を測定し、脳脊髄液がどれだけ循環しているかを明らかにします。この結果、ノンレム睡眠中に脳脊髄液の緩やかな「大波」が脳を洗い流すことが分かりました。

この波がどうやって生じるのかは、脳波を見ることで判明し、ノンレム睡眠に入るとニューロンの活動は同期しはじめ、脳全体が同時にオンオフを切り替えるようになりました。すべてのニューロンが一時的に発火をやめるため、必要とする酸素の量が減少します。

これは脳への血流量が少なくなることを意味し、その空白を埋めるように脳脊髄液が大量に流れ込む様子が観察されました。

覚醒時にはすべてのニューロンがオンオフを同期することは無いので、起きているときは脳血流量が十分に下がらず、脳脊髄液の大きな波が脳内を循環することもありません。

この研究手法は完全に非侵襲的であり、神経変性疾患を発症している可能性のある高齢者の参加者を対象として実験も実施しやすいようです。

こういった脳の研究は、そんなものかなという程度の感じしか出ませんが、どうも睡眠が重要であることだけは確かなようです。私の持論である健康は食事と睡眠からが、少しは裏づけられたような気もします。


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