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認知症の40%は予防が可能

2021-08-22 10:26:00 | 健康・医療
このブログでも認知症をよく取り上げていますが、私の周りでも多く歳をとると最も気になる病気のひとつです。

私の母は80歳前後で発症し、自宅で介護していましたので詳しく経過を見ていました。母は89歳で亡くなりましたが、こうした人格が徐々に壊れていく経過を見ていると、本当にかかりたくない病気といえます。

現在の日本では2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると推測されており、その治療・ケアは社会の大きな課題となっています。根本的な治療法がない現状で、認知症をいかに予防するのかという問題は、世界中で注目されている研究テーマです。

世界的な医学誌の国際委員会が2020年に「認知症の12の危険因子」を発表し話題になりました。私は認知症特にアルツハイマーは、アミロイドの蓄積によって起こるのであれば、特に予防法や危険な因子があるとは思いませんが、紹介します。

認知症の予防には、1.発症を防ぐための「一次予防」、2.早期診断により進行を遅らせるための「二次予防」、3.認知症になっても住み慣れた地域で役割を果たし、自分らしく暮らせるための「三次予防」という3段階の考え方があります。

この国際委員会のレポートでは、認知症の40%ほどは修正可能な危険因子によるものであり、それら12の危険因子を改善することで理論上は認知症のおよそ40%が予防可能としています。

危険因子は45歳未満では「教育不足」、45〜65歳では「難聴」「頭部外傷」「高血圧」「過度の飲酒」「肥満」、66歳以上では「喫煙」「うつ病」「社会的孤立」「運動不足」「大気汚染」「糖尿病」を挙げています。

12の危険因子のうち、予期しにくいものや環境的なものを除くと、主に生活習慣病に関わるものとなっています。

高血圧や肥満、糖尿病などの生活習慣病が危険因子になることは分かっているため、まずは生活習慣を改善してこういった病気を予防する事、あるいは病気が分かった時点で適切に治療することが重要としています。

その他も科学的根拠に基づいた認知症発症リスクの軽減について多くの研究が行われてきました。2009〜2011年にかけてフィンランドで行われた「フィンガー研究」があります。

高齢の人の生活習慣に介入することで、認知機能障害を予防する可能性を調べる研究で、1260人の高齢者を対象に食事指導、運動指導、認知トレーニング、生活スタイル指導が行われました。

その結果介入によって軽度の認知機能障害の進行を抑制することが可能であることを証明したのです。

確かに私の義父は車の運転をやめさせたところ、認知症が急激に進行したことがありますが、生活習慣病が認知症と関連があるというのはあまり納得できない気がします。


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