
自然災害の前に、実に無力な人間社会。科学も叡智も予想を超える事態には
対処できなかった。今回、東北を襲った大災害には、どんな言葉も虚しく響く。
恐らく生涯を掛けて得た土地や家屋などの財産を濁流に浚われ、家族の安否も
分からず、呆然と立ち尽くす人々の姿、悲痛な叫びに心が凍る。
つい先日ニュージーランドで起きた惨事もまだ生々しいのに、今度は日本で
それ以上の規模で起きるとは…。
幸いにも被災を受けなかった自分たちに、いま何が出来るだろう。
被災地に必要なものは…、水や食料は?医薬品は?毛布は?紙オムツは?
世界各国から救助隊が来日し義捐金が申し出され、日本でもスポーツ界から
多くの支援の声が届けられている。
北海道民としては1993年夏、奥尻島が被災した際に寄せて頂いた全国からの
好意に、今こそお返ししたいもの。取り敢えずは義捐金の呼び掛けに応じよう。
阪神大震災の時には、勤務していた福祉施設から毛布や紙オムツを寄贈した。
職員たちも声を掛け合って小額ながらも義捐金集めをした。行政頼みだけで無く
国民一人ひとりの意思を被災地の人々に届けたい。
イギリスの新聞に大きく取り上げられた、『がんばれ日本、がんばれ東北』。
いつの日か、災い転じて福となす…と思える日が来るよう、心から祈っている。