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今の季節、何処の庭先や道端にでも咲いている、「立ち葵」の花。
純白や淡紅、濃赤、青紫など、ちょっと派手目な背高のっぽの此の花が
「立ち葵」という立派な名を持つ花と知ったのは、かなり大きくなってから。
子供の頃には、「コケコッコ花」と呼んでいました。
小学校への行き帰り、此の花を見つけると花びらを毟って鼻のてっぺんに
貼り付けて遊びました。たぶん鶏のトサカに似せて「コケコッコ花」と呼んだ
ものでしょう。一緒に遊んだ明子ちゃんや義雄くんを懐かしく思い出し、ほの
ぼのと郷愁を誘われる「立ち葵」です。
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よく時代劇に出てくる徳川家の家紋は「双葉葵」。葵は古来「あうひ」と呼ばれ
「逢う日」に掛けて和歌に詠まれたとのこと。『枕草子』や『源氏物語』に出てくる
賀茂神社の挿頭(かざし)葵は、双葉葵を指しています。
『枕草子』の清少納言が、この2種類の葵を取り上げて書いていました。
葵、いとをかし。神代よりして、さるかざしとなりけん、いみじうめでたけれ。
もののさまも、いとをかし。唐葵、日の影にしがたいてかたぶくこそ、草木と
いふべくもあらぬ心なれ。 (唐葵とは、現在の立ち葵のこと)
平安の才女たちにも愛された「立ち葵」を、コケコッコ花と称して鼻上に飾った
幼い日々が、懐かしく甦る盛夏の一日でした。
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