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青木龍山先生

2005-11-06 09:00:00 | アート・文化
aokiryuzan弊社がたいへんお世話になっている陶芸家の青木龍山先生が、
この度、文化勲章を受章されました。
心よりお祝い申し上げます。
 
文化勲章とは、科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績のある者に授与される勲章で、
授与式は毎年11月3日の文化の日に皇居宮殿松の間でおこなわれ、天皇陛下から親授されます。
 
龍山先生は、乳白色の磁器に色絵を染付するという有田焼の伝統からあえてはみ出し、
「天目」という黒を基調とした独自のスタイルを確立されております。
黒釉を使いはじめた当初は、そのオリジナリティがあまりにも際立っているために、
「どうして白くてうつくしい有田焼を黒くするんだ」
と酷評され、孤立した時期もあったそうです。
しかし、周囲の雑音に惑わされず、ご自身の世界観をつらぬいたことで、
現在の地位を確立されたのでしょう。
 
先日、龍山先生を特集した TV 番組があり拝見したのですが、
あらためてその偉業に感銘を受けました。
番組のなかで先生(と奥さま)は、作品への300年後の評価をも視野にいれて作陶されているとおっしゃっていました。
ふだんの先生は TV のお姿よりももっと気さくな方で、
僕のようなものにも有田弁丸出しでお声をかけていただけます(時たま、方言がつよすぎて理解不能なときも…)。

先生も79歳になられたとのこと。
お身体に留意されて、後世にのこる作品をもっともっとつくっていただきたいです。