
自宅から徒歩3分圏内に
クラシックのための音楽ホールがあるのだ。
糞耳の僕にはわからないのだけど、
そこで演奏する音楽家たちは、
そのホールの音響設計を手放しで賞賛している。
過日、武久源造氏のコンサートが
その件のホール「sala arietta」でおこなわれたので、
友達を誘って出かけてきた。
とくに興味深かったのは武久氏が使用した楽器、
「ジルバーマン・ピアノ」だった。
詳細を語る能力はないが、
四捨五入すると、バッハの活動期や
モーツァルトの前半生に主流だったピアノだという。
つまりこのピアノで彼らは作曲し、演奏していた。
絶滅して久しいが、
武久氏が膨大な資料群から構造を考察し、
様々な素材を試しつつ、まさに手作りで完成させた。
今回、氏は24時間かけて、
この楽器とともに車で来訪してくれた。
アドリブが散りばめられた演奏の素晴らしさは言うまでもなく、
曲間のトークもユーモアと機知に富んでいて
退屈するということがなかった。
僕のような無粋で無教養な人間にとって、
氏の音楽やそのお人柄に触れることは無上の幸せであり、
得がたい時間になった。
武久源造氏についてもう少し書きたいのだけど、
紙数が尽きた(そんなものないのだけど)。
いつか思い立ったら、その機会に綴ってみたい。