こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

坂本龍一 「Front Line」

2005-05-30 00:08:51 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ
この頃の、シャイでロマンティシズムをたたえた「教授」が今でも好きだ好きだ大好きだ!

1980年のワールドツアーから1981年の「BGM」製作にかけて、坂本龍一の精神状態はかなり悪いものであったらしい。
音楽を作ること自体へのエクスキューズ、悩みは深く、それは「BGM」の「音楽の計画」と、このソロシングル「FrontLine(前線)」に反映されている。

この2曲は双子のように共通した心境が伺えるし、極めて露骨な表現が用いられている。
そこに切迫したものを感じる。今ではこういったあらわな表現をすることは無くなったが、こういうところは本来の「教授」の魅力の1つの側面だった。



【坂本龍一 フロント・ライン】

「時々恋愛もしたいが
足手まといは困るよ。

時々疲れることもあるが
休むことはできない。

時々全てを投げ出したくなるが
それができないものをしょっている。

時々全てを破壊したくなるが
そうしても何も生まれないことを知っている。

みんなこんな音楽が必要かい?
みんなこんな音楽で楽しいかい?

朝、養鶏場でテレビをつけて
コーヒーとトーストを食べる。

夜、世界がまっくらなのに
ポッカリあいてる窓が1つ、それが僕だ。

何処にいったらいいかわからない。
何処にいったらいいか決められない。

音楽を知らない子供達が、フッと歌うその中に
答えがあるようだ。

音楽っていう小さな戦場で
ぼくは兵士になる。
音楽は意識の戦い。
だから僕は兵士。」(日本語:坂本/英語訳詩:ピーター・バラカン)

【写真】は、このシングルの写真。坂本龍一、29歳の肖像だ。
コメント (3)
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