こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2014年8月12日 火曜日 かたちんば・夏の100曲 ~兄貴たちの死生観~

2014-08-12 23:49:49 | 音楽帳

いろんな想いが浮かんでは消える。
その中で、細野さんと幸宏の会話を思い出していた。

ビートニクスの新譜を、細野さんの居間みたいな「デイジーワールド」で紹介。そのときの会話。
明るい細野さんに比して、このときの幸宏氏がやけに暗い。そんな印象を覚えた記憶。

初めてMRIを受診したという幸宏。MRIの際に響くノイズを録音して、音楽の中に埋め込んた曲を掛けた。
MRIは、自分も何度か既に受けているが、断層写真で体内の確認をするもので、ドームのような中に入って撮影を行う。
この際に、ひどく大きな電子音が鳴るので、よくヘッドフォンからの音で緩和措置を計るが、その音を超えてノイズが聴こえる。

自分が記憶に残ったのはその箇所では無く、アルバム制作過程の流れについての2人の会話。
幸宏が「残り時間が少ないから、曲順など考えず仕上げた」と言うに対して、細野さんが「へぇえ、あれ位どの曲をどこに納めるのか、神経質にこだわっていたのに」。

結果的に、このアルバムはこのテープで聴いただけで(それも手元には無いが)CD等を購入するには至らなかった。一体いつの作品なのだろう?と今夜調べてみると2001年。
ということは・・・と計算してみたら幸宏さんは49歳。過渡期の一つだったのだろう。

今の私と近い年齢であることに、そうかとうなづく。昨年後半から身に降りかかる事件に、良い歳をしてやっと我に帰って以降の心境とつい重ねてしまった。

毎朝、文化放送の福井謙二さんのラジオを、時計代わりに聴いている。
とある朝、とある調査についてのニュース。

人は40後半から53歳に掛けて幸福感が薄れていくが、その後は逆転していく、とのこと。
明日どうなるか分からない、というつもり半分で、半分は勘のみで暗中模索続ける。そんな私には、こういったニュースは人生設計なる「ありもしない幻想」。

***

帰路、みうらじゅんさんの本を、引き続き読む。
繰り返しめくれる位に、そばに置いておきたい一冊と出会えた。
2009年みうらさん51歳の作品「さよなら私」。
京都に生まれ、仏像への傾倒から始まり、独自の道を歩き、その末にたどり着いた境地。

当時、FM深夜番組を安斎肇さんとしていたはず。
さかんに「安斎さん、それ安斎さんの脳が思っているんでしょう。安斎さんが思っているんじゃないですよ。」という回があった。養老先生の本を揶揄しつつ、悔しがる可愛い先輩・安斎さんをいじっていたように思う。

そう言いながら、実はみうらさん大真面目に影響を受けていたことが、随所に現れる。むさぼり読んだ中島らもさんを思わせる箇所もあり、実に妙味ある作品である。

■OMD 「フォーエヴァー・リヴ&ダイ」1986■


コメント
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