こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2015年3月27日 金曜日 「しゃかいにんげんの春/新ねんどまでのこり4にち」

2015-03-27 22:34:29 | 音楽帳

私が仕事上担当でかかわっている会社の社長さん。6つ上(兄と同じ年)の社長さんは、実に若くて、ほがらかで人当たりの良い方である。
思えば2年前、親の病気で苦悩する中相談に乗ってもらい、心の整理がついたのもこの社長さんの言葉だった。なぜ彼の話しがリアリティを持つのかは、彼自身が親の病気と面した経験を持っているからである。

昔は自分が大阪/彼が東京で、電話で業務相談をしてはお世話になり・・・今はお互い異なる会社・立場で5~6年一緒に付き添って頂いている。
彼は単身赴任で一人暮らしをしているので、ときどき、お酒をごちそうになる。
“今夜は、ごはんでも食べて帰りましょう”といつものごとくほんわかした言い回しに誘われて。
そうしてお店に入ると“ちょっとごはん”はどこかに行ってしまい、どっぷり話し込みどっぷり酒を呑む。そして二日酔いになる。きたない酒呑みではない。上品な呑み方。

その彼とお酒を呑んでいるときのこと。
私「いつ死ぬか分からない、ということが今何かをするときの基軸になってしまってます。元は一人で居る事や孤独を愛する性格ですが、それにしてもここのところは深い孤独感に包まれることがあります。
身近に素敵な人が現れるとすぐ恋をしてしまうので、四六時中恋ばかりですが、独りの家で死にそうになったとき、だあれも居ないなぁ、と思ったら、やっぱり伴侶が。。。と今思ってます。」

彼「大丈夫。心配しなくても。結婚をしている/していないなんてのは形式だけですよ。ときどき家に帰ろうかと思って妻に連絡を入れると“なんで帰るの?帰って来なくていいわよ”と言われる。帰っても、なんだか落ち着かないし。カタチ上は妻・息子・娘、なんだけど、だからと言ってね。。。やっぱりみんなひとりなんですよ。
だから、あなたも心配することないですよ。どこで倒れようが、既婚者や家族持ちだから救われるわけじゃないんでね。」

そう言っては、マメな彼は、毎晩食材を買って料理を作る楽しみを語ったりする。
その片方で、園芸の仕事を立ち上げようとなどと話す。テスト的にある場所で始めた園芸研究を毎度見ているうち、自分も影響を受けて野菜を作ったりし始めた。思えばそれはお互い毎日連絡を取り合い、死ぬ思いで仕事をした3・11という起点の後。それが大きくお互いに与えたもの。

今夜の写経と音楽
「・・・キング・クリムゾンのメッセージは、ハードロックに限界を感じ、それだからどうしたんだ、と疑問を感じていたファンに新しい角度からロック衝動を分析して見せ、新鮮な衝撃を与えた。
プログレッシヴ・ロックとは言葉を換えて言うなら批評的ロックである。全てに対し批評的であろうとしたロックである。だからハードロックに対しても批評的であった。

プログレッシヴ・ロック、あるいはキング・クリムゾンはハードロックに対し、破壊の後には何もないとはっきり言っている。破壊の根拠さえも否定しているのだ。またロックそのものに対しても「偉大なる詐欺師」といった表現で批判している。まさに手あたりしだいの批判である。そして、そうした批判の根拠となったのが「混乱こそ我が墓碑銘」という認識だ。何もわかっていないのに、軽々とわかった振りをして、いいかげんな事をやるなというわけだ。

”21世紀の精神異常者”のメッセージも、自らが正気であるところの根拠を失った者の、価値観の崩壊をテーマにしている。そして、その狂気の側の論理をキング・クリムゾンは歌い続けたのである。
逆説的な言いかただが、狂気の側から正気の側に向けての「狂っているのはお前達の方だ」という批評といえる。

クリムゾンはひとつひとつ既存の価値や論理を検証していき、その欺瞞性を暴いていった。全てをコンフュージョンの中へと落下させていったのだ。」(1980年・渋谷陽一 「ロックミュージック進化論」より)


■キング・クリムゾン 「レッド」(ライヴ)■








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