光舜堂を始めて以来、皮の張り替えの依頼、
と言うか、張り替えるほか無いと言う二胡が、10台を超えました。
張り変えるほかないという状況と言うのは、
① 皮の張り具合が、歪んでしまっている場合。
症状としては、
だい3ポジション位から、音が極端に落ちる。
以前より、高音が出にくくなった。
内弦と外弦の空弦を引いた時に、音の質が変わってしまう。
音が全体に、湿気のある時の音になってしまう。
等があります。
これらは、皮を張り替えるきり、方法は無いようです。
これは皆さんが、手、或いは、目で確認できます。
手で、確認する時は、皮の周囲を、12か所、指先で同じように、おしていきます。
すると、どこかが急に柔らかい部分に当たることがあります。
平均して、押すと言うのは難しいかもしれませんがやってみてください。
もう一つの、目で確認する方法は、何か平らなもの、線を引く定規なり、
三角定規等を立てて、皮の面において下さい。
本来ならば皮は、何十キロ科の力で引っ張っていますから、真平らでなければいけないのです。
定規を立てておいて、どこかに隙間か、或いは、出っ張りがあるようでしたら、
それは皮が歪んでいます。
原因は、皮を張ってある胴の、6、或いは8枚の木が、均等にではなく収縮したということだと思われます。
木は、動きます、梅雨時の、酷い湿気の時には木も膨らみますが、
全体としては、何年もかけて、多分あと3、400年かけてゆっくりと収縮していくのです。
木が石化して動かなくなるまで、ほんのわずかずつ収縮と、拡張を繰り返し、全体としては、
水分の抜けた分収縮していきます。
これはどんな二胡にも、家具にも起きることです。(もちろん私の作ったものも)
当然、二胡を作る時に、数十年乾かした木、或いは、古い家具などを、材料として使います。
しかし、大概、含水率15%くらいになれば、普通の自然のままの温度と湿気なら、それほどひどくは、もう動かない物ですが、
これだけ、エアコンや、暖房が発達してくると、木は、人工乾燥の窯の中に入れた状態に近くなります。
人工乾燥と言うのは、30度から35度位の温風で、乾かすことです。
また、エアコンの様な、乾いた風でも、その状態になります。
いま市販されている、二胡は、人工乾燥された木を使っていないと言われています。
色々な、HPや、ブログには、書かれているのでそうなのでしょう。(私自身その制作の現場を見てはいませんから)
人工乾燥した木は良い音がしないと言われることもあります。
私自身は、棹は天然乾燥のままです。
でも胴の木は、自分で、窯を作って、湿気をあたえながら、温度を上げるという、
木に優しい、人工乾燥を、します。
そうしないと、現在の、このエアコン生活、と、暖房の環境には、自然乾燥の状態の木は、ついていけません。
必ず、収縮してしまいます。
購入されてから、2,3年経っている方は、一度はこの収縮を疑ってみてください。
もちろん、二胡の中には、数十年乾かし、何ヶ月かかけてゆっくり組み上げたものも、沢山あります。
いわゆる工房物には、このようなものも多いのです。
これらは、歪みや、収縮をさせるだけ十分してあるでしょうから、
数年で狂うと言う物は、少ないです。
木は、歪みます。
ですから、どこの楽器屋さんでも、木の部分の無償の保障と言うのは、1、2年きりついていないと思います。
ただ、問題は、木だけが単独で二胡が作られているわけではなく、
その木の歪んだ分、皮も歪むのです。
一度歪んでしまった木は、なかなか元には戻りにくい物です、(棹は、長さがありますから、曲がりは治せます、細くなった物は、穴の方を埋めるしかありません、)
ですから、そこそこ歪んだ物は、ある意味、それ以上には進行しにくくなることもあって、
皮を張り替えると、10年近くは、歪みにくくなると思います。
皮の張り替えと言うのは、それほどの大手術というわけではありません。
2週間ほどかかりますが、費用的には、安い二胡一台分くらいで済みます。
鳴りにくくなった胡にストレス抱えているよりは、お気軽に、皮絵御張り替える事お勧めいたします。
また、皮を張り替える時には、内部が見えます、もし御希望なら、ボリュームアップ、或いは、木による雑音、空弦を引いた時に金属音がする、
或いは、外弦の空弦が、音が暴れるなどは、治すことが可能です。
それら含めて、二胡が最初に今の形に作られた時とは、生活環境が変わっていますので、
それに応じた、作りと言うことはj必要な時代になったのではないでしょうか。
この項続く
西野和宏
と言うか、張り替えるほか無いと言う二胡が、10台を超えました。
張り変えるほかないという状況と言うのは、
① 皮の張り具合が、歪んでしまっている場合。
症状としては、
だい3ポジション位から、音が極端に落ちる。
以前より、高音が出にくくなった。
内弦と外弦の空弦を引いた時に、音の質が変わってしまう。
音が全体に、湿気のある時の音になってしまう。
等があります。
これらは、皮を張り替えるきり、方法は無いようです。
これは皆さんが、手、或いは、目で確認できます。
手で、確認する時は、皮の周囲を、12か所、指先で同じように、おしていきます。
すると、どこかが急に柔らかい部分に当たることがあります。
平均して、押すと言うのは難しいかもしれませんがやってみてください。
もう一つの、目で確認する方法は、何か平らなもの、線を引く定規なり、
三角定規等を立てて、皮の面において下さい。
本来ならば皮は、何十キロ科の力で引っ張っていますから、真平らでなければいけないのです。
定規を立てておいて、どこかに隙間か、或いは、出っ張りがあるようでしたら、
それは皮が歪んでいます。
原因は、皮を張ってある胴の、6、或いは8枚の木が、均等にではなく収縮したということだと思われます。
木は、動きます、梅雨時の、酷い湿気の時には木も膨らみますが、
全体としては、何年もかけて、多分あと3、400年かけてゆっくりと収縮していくのです。
木が石化して動かなくなるまで、ほんのわずかずつ収縮と、拡張を繰り返し、全体としては、
水分の抜けた分収縮していきます。
これはどんな二胡にも、家具にも起きることです。(もちろん私の作ったものも)
当然、二胡を作る時に、数十年乾かした木、或いは、古い家具などを、材料として使います。
しかし、大概、含水率15%くらいになれば、普通の自然のままの温度と湿気なら、それほどひどくは、もう動かない物ですが、
これだけ、エアコンや、暖房が発達してくると、木は、人工乾燥の窯の中に入れた状態に近くなります。
人工乾燥と言うのは、30度から35度位の温風で、乾かすことです。
また、エアコンの様な、乾いた風でも、その状態になります。
いま市販されている、二胡は、人工乾燥された木を使っていないと言われています。
色々な、HPや、ブログには、書かれているのでそうなのでしょう。(私自身その制作の現場を見てはいませんから)
人工乾燥した木は良い音がしないと言われることもあります。
私自身は、棹は天然乾燥のままです。
でも胴の木は、自分で、窯を作って、湿気をあたえながら、温度を上げるという、
木に優しい、人工乾燥を、します。
そうしないと、現在の、このエアコン生活、と、暖房の環境には、自然乾燥の状態の木は、ついていけません。
必ず、収縮してしまいます。
購入されてから、2,3年経っている方は、一度はこの収縮を疑ってみてください。
もちろん、二胡の中には、数十年乾かし、何ヶ月かかけてゆっくり組み上げたものも、沢山あります。
いわゆる工房物には、このようなものも多いのです。
これらは、歪みや、収縮をさせるだけ十分してあるでしょうから、
数年で狂うと言う物は、少ないです。
木は、歪みます。
ですから、どこの楽器屋さんでも、木の部分の無償の保障と言うのは、1、2年きりついていないと思います。
ただ、問題は、木だけが単独で二胡が作られているわけではなく、
その木の歪んだ分、皮も歪むのです。
一度歪んでしまった木は、なかなか元には戻りにくい物です、(棹は、長さがありますから、曲がりは治せます、細くなった物は、穴の方を埋めるしかありません、)
ですから、そこそこ歪んだ物は、ある意味、それ以上には進行しにくくなることもあって、
皮を張り替えると、10年近くは、歪みにくくなると思います。
皮の張り替えと言うのは、それほどの大手術というわけではありません。
2週間ほどかかりますが、費用的には、安い二胡一台分くらいで済みます。
鳴りにくくなった胡にストレス抱えているよりは、お気軽に、皮絵御張り替える事お勧めいたします。
また、皮を張り替える時には、内部が見えます、もし御希望なら、ボリュームアップ、或いは、木による雑音、空弦を引いた時に金属音がする、
或いは、外弦の空弦が、音が暴れるなどは、治すことが可能です。
それら含めて、二胡が最初に今の形に作られた時とは、生活環境が変わっていますので、
それに応じた、作りと言うことはj必要な時代になったのではないでしょうか。
この項続く
西野和宏