二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

弓は曲がる!

2021-01-19 09:42:36 | ●弓: 福音弓
イタリア産の馬毛の張替え完了してまして、今洗って干しています、

これから毛を最終的に整えて、松脂を塗り、弾いてみて、大丈夫なようでしたら、今週末にはご当選者の方に送り返します。



左の方の3本が張り替えた弓、そして右側は、西風です、久しぶりに二胡姫さんとNMLさんに今月末には発送できそうです。

左の方の弓竹が少し黒いですね、実は赤黒いのですが、紅竹を使っていますから、赤くはあるのですが、

黒っぽいのは、今回火をかけたからです。

2,3年で一回弓を交換する方は、あまりお気づきにならないのかもしれませんが、数年、(この中の一番古いものは、もう6年半前の物です長い間使っていただきありがとうございます)使いこんだものは必ずといってよいほど竹が曲がっています。

使う方の癖もあるのでしょうが、横に曲がっている方が多いです、

また、中には先端だけ曲がってしまっているものもあります、もしかしたら弓の先端をたくさん使う人なのかもしれません。

一番多いのは節のところで、かなり強く曲がる場合が多いです。

これは経年変化でしかたがないのでしょう、が弾いてみるおと、多少違和感がありよく見ると節のところが曲がっているのです。

二胡弓に使う竹は1、2年は乾燥させてあるようです。

そのくらいでも普通に使っている場合は、それほど変化を起こすことは無いのですが、

何年も同じように竹に力を入れていると、かなり曲がってきます。

場合によっては、変にデンペンに竹がひっかる感じも出てきます。

また、手元に節が一個あるいわゆる無節の場合はそうでもないのですが、真ん中に節があるものは、

弾けないなと感じるくらい節のところで曲がってきたりもします。

節のところへ熱をかけるのはかなり微妙です、折れやすいからです。

ですから、しばらく水を付けてラップをしておくと多少柔らかくなって熱をかけても、折れにくくはなります。

そんな工夫をしながら弓は作られているのです。

また竹ではありませんが、馬毛も経年変化で伸びてきます、

大きいときには、5,6ミリも伸びるでしょうか、毛は温度によっても伸び縮みします。

勿論湿度にはとても敏感です。

湿気の強いところに置いておきますとバクテリアが発生して毛もケボロボロになったりもします。

二胡の弓はあくまでも自然物なのです、

福音弓は、そろそろ張替えの方も多いかもしれません、数年たって張り変える際には、このあたりの竹の曲がりなどもちゃんと直します

一度皆さんの、弓調べてみてください。

工房光舜堂 西野和宏








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