二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

東洋のヴァイオリン

2014-07-29 10:47:46 | ■工房便り 総合 
二胡は、東洋のヴァイオリンを目指して、中国だけでなく、その周辺、タイヤラオス、ベトナムなど、また韓国にも基本的には2本絃で蛇皮を使った楽器と言うのを、

これなら西洋の楽器のヴァイオリンのレベルにまで持って行けるだろうという事で、文化革命の頃に研究され今の形が考えられたものだそうです。

この二胡の原型と言うのは、各地方それぞれに本当にさまざまな大きさ、長さあるいは共鳴弦のついたものなども有、どれが厳密には二胡なのかわからないくらいのバリエーションがありました。

演奏もほとんど、第一ポジションのみで高音まで使ってと言うのは、それこ劉天華さんが、二胡用の曲というのを作曲するまでなかったのではないでしょうか。

古い、民族楽器は、比較的ポジション移動まで考えられて作られていた弦楽器と言うのは少ないようですね。

ヴァイオリンのようにと言う以上、せめて3オクターブは出したいですし。それがだめなら、2オクターブ半。

普通に歌う歌声くらいはせめて、といろいろ研究されてきて、しかし、今のところ中国で作られた二胡では、ジョージガオさんの、例の、人工皮の新型がかろうじて、2オクターブ半をクリアーしているくらいです。

胴の形も、8角形偏、8角形、楕円、そして北京系の6角形等、いろいろ考えられてきました。

そして駒も、それこそ手当たり次第に色々な材料で作られ、形も研究されてはきましたが、それ以上の発展は無いというところでしょう。

私も二胡を作ると同時にヴァイオリンを作り始め、バイオリンの完成度の高さに驚いたものです。

基本的に図面が在りまして、あるいは、古い楽器などを解体してそのまま作れば、丁寧に作りさえすれば、りソリストはともかく一般的な、オーケストラのメンバーの使うくらいには誰でもできるのです。

後は良い材料と、工夫と、そして、坂井克則さんのように真の意味でストラデヴァリを研究しさえすれば、そしてヴァイオリンつくりを愛してやまないなら、ソリストの使うレヴェルまで出来上がるでしょう。

中国では一つだけヴァイオリンを目指すと言いながら、これまでは間違えがありました。

それは二胡師と言われる方々が川張りを専門としてきてしまったことです。

基本的に色々二胡師たちが指示をしたとしても、木工そのものをやるわけではありませんから。、どうしてもいくつか作った木部の中から出来の良さそうなものを選んで、それに良い皮を張って、たくさん作った中の出来の良い物に自分の名前を入れるという事になります

この木には、この皮を張りと言ったとしても木部全てをやるわけでもなくその皮に合うように木を削りなおすわけでもないのです。

何しろ個人で簡単に加工できるような生易しい木ではありません。全くできなくはないでしょうが、採算に合うクリアにするには、y張り機械加工それも金属を削るくらい硬い刃物ではないと、大変です。

これを手でやるおつぃたらそれなりにんが年の経験がいるでしょうから。

そこが、ヴァイオリンとの決定的な違いでしょう。

二胡師たちはたくさんある胴の中から選び、また駒の中から駒を選び、たくさんある弓の中から、自分の好きなタイプの、海は選びはするでしょうが、造りはしません。

ヴァイオリンの場合は駒は既製品が有るとはいえ、それは大まかなもので楽器自体に合わせて削っていかないとダメなものです。

弓まで作る人がいるのかと言うと、います。坂井さんも若いころは弓を作られてお仕事にしていたとおっしゃっています。

私の日本のヴァイオリン、造りをやっている知人たちのほとんどは弓まで作ります。

その上毛替えはヴァイオリンつくりの人の、基本的な生活支える収入源になっていたりもします。

楽器つくりは、その楽器を鳴らすために必要な道具全部が解っていないと、いけないのです。

せめて作らないまでも判っていなければいけません。

東洋のヴァイオリンを目指したのなら、それを最後までやってみようというのが私の考えであり、その結果ヴァイオリンの駒の横振動を縦に変える構造を取り入れたのが、彪駒くろひょうこまです。

そして、擦弦楽器の弓はバランスが大事という事を大切にして作り変え、ヴァイオリンを目指すなら、弓毛もヴァイオリンのを使って作り上げたのが、この福音弓です。

これでいくらかは、ヴァイオリンに近くなったのではないかと、一安心していますが、さいこーーーと言われるものを造り出すためにはまだまだこれからも研究しなければいけないことが有るのでしょうね。









Comment    この記事についてブログを書く
« 良い二胡弓とは、逆転満塁ホ... | TOP | いずれにせよ二胡。 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | ■工房便り 総合