二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

3月5日(日) 奥の小部屋は涙の小部屋 11:00~17:00

2017-03-06 14:14:14 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
ワタクシ事ですが、ドネイションの為に髪を伸ばしております。
しかしまだ当分目標の長さには到達しないので もてあまし、
日頃はカンザシ代わりに製図用のガラス棒を刺して結っていますが、
よそ行き用が欲しいなー、と、リグナムバイダの木っ端をもらい、
自分で簪を削ってみたところ、あらっ、なかなかじゃなぁい♪
しかし自慢気に店主に見せたら、もの凄く冷たい一瞥だけであしらわれました。
「私は木工品にはうるさいんだ。素人作品には興味無い」 だそう。
はいはい。


しかし懲りずに今週の営業日はその簪で髪を結って出勤。
なぜなら今週リグナムバイダの二胡をご注文のお客様が、
その二胡=シマリスちゃん、をお迎えにいらっしゃることになっていたからです。
リグナムバイダに特別な想いのある方でしたので
店主にはけなされた簪も見ていただきたかったんです。
優しいそのお客様が「すごーい!」と言って下さったので癒されました(笑)
お世辞でもありがとうございました。


ということで、数週間このブログに登場していたシマリスちゃんは、
待ち焦がれていたオーナーさんの元へ!
「私、一生かけてこの胡を愛し育てて行きます!」
と本当に嬉しそうに受け取ったその方。
「リグナムバイダが欲しくて、
西野二胡が欲しくて、
西野さんの作った物が欲しかった
私の想いの塊の二胡なんです、この胡は!」
ううぅ、なんと嬉しいことを言って下さる。

この日は『にこのがっこう』が無い日でレッスンルームが空いていて、
他の方の調整もあって落ち着かなかったので、レッスンルームで試し弾き。
リグナムバイダの二胡を手にした感激で様々な想いがこみ上げられたようで、
嬉しそうにしながら涙ぐむお客様。
この部屋、涙腺を開放する作用があるのでしょうか。
実はこの部屋で涙を見せた方はお1人やお2人では無いのです。
あ、レッスンが厳しくて泣かされた人じゃありませんよ!(まだ←???)

二胡という楽器の不思議と言いますか、
人生の様々なシーンの中で、二胡の音色が心の琴線に触れ、
人を癒したり、励ましたり、背中を押したり鼓舞したり。
こんな楽器、他にはそう無いのではないでしょうか。
「最近辛いことが重なってめげていて、、、でも二胡を続けていて良かった!」
そんな風に二胡に支えられていた方々が、
調整にいらして音色が整い、その嬉しさで涙腺が崩壊した場面。。。
ふっ、と思わず気が緩んで涙が溢れたお客様を、この部屋で何人も見て来ました。
光舜堂の奥のレッスンルームは、無垢の木の分厚い扉で仕切られているので、
木の温かさに無意識に安心感を覚えるのかもしれません。
それにしても二胡という楽器は、こうも人の心に寄り添えるのですね!



また今週は、二胡歴2ヵ月の初心者Tさんがいらっしゃいました。
「ブログ、遡って今までの全部読みました♪」
とおっしゃってニコニコ。(キャー!)
時々いらっしゃるんですよね、7年分一気に読む方。。。

さて調整後、確認で弾いてみていただいたら体がカチカチ。
そこで店主が、「脱力とはね、、、」と少しレクチャーすると、
その次の瞬間に脱力!!
「凄いっ!こんな人初めてだよ!!一瞬で直った!」
店主がビックリしている中、
Tさんも「凄い、楽に弾けるようになりましたー!」
と、すらすらボーイングしながらニコニコ。
いるんですね、こういう素直な方って!
3,4年目でもこんなに綺麗に弾ける人なかなかいないんですよ!

ところでTさんの二胡、塗装技術がすごくて、
小葉紫檀そっくりに塗ってあって店主も間違いそうになりました!
木軸が片方塗り方が下手でそこから塗装と発覚したのですが、
下地は別の黒い木どころか、軽くて白いブナ材!!
「でも、音色は良いから上手くなるまではこれで十分だよ」
調整前は先生が弾いても酷い音だったそうですが、
脱力して弾けるようになったら、Tさんでも凄くきれいな音色!
脱力もマスターして、音色も良くなって、
「次のレッスンの時、先生きっとビックリするよ!」


このTさん、メールでも後から嬉しい声を寄せて下さいました。
光舜堂にいらっしゃるお客様は、家に帰ってからメールを下さる方が多いです。
それだけその日の調整後の音色に満足していただけたり、
福音弓の弾き心地にご満足していただけての事なので、
そんなお声に本当に励まされています。

「二胡は中国が本場」というのが通説の中、
”本場好き”の日本人(←ワタクシもです)としては
「二胡を習うなら中国製の二胡で」という方も多いでしょう。
そういう方には光舜堂は不要です。

でも、『胡』はそもそも『西から来た』という意味。
ですから光舜堂では”中国の民族楽器”とは考えず、
『西から渡るうちに中国で発展したかもしれないけれど、
日本で西野がさらに世界に通用する楽器へと進化させる美しい音色の楽器』
としてとらえています。

”楽器”を弾きたい人はいらしてください。
今なら、いつもよりは商品在ります。
また、新しいのを買わなくても、
お持ちの二胡を”楽器”として使いたい方は、
光舜堂は調整で”民族楽器”を”楽器”に昇華させますよ。

今週もご来店ありがとうございました!





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Unknown (滋賀のK・K)
2017-03-07 22:28:04
私もかつてブログの一気読みいたしました(笑)
時間ができたらもう一度しようかと思っています(笑)

二胡を「楽器」にというお考え、激しくうなずきながら読んでいました。
最近ちょうど、若い人にもっと二胡に興味をもってもらうために、私程度の腕でもできることはなんだろうと考えていて、至った結論は「今時の曲を弾こう」でした。
プロの方のような感動させるような演奏はできないけれど、最近のあんな曲でも弾ける楽器なんだと思ってもらうことはできるかなと。そしたらちょっとは取っつきやすくなるかなぁと。あんな程度の演奏なら私にもできそうとか思ってくれる人が出てきたら尚いいなぁと(笑)
草の根の1本としてそんな感じでがんばろうと思っていた矢先だったので、今回のブログに勝手に励まされてました(笑)
まずは三代目J Soul Brothersの曲にチャレンジしようと画策しております(笑)
返信する
滋賀のK・Kさんへ (ほぉ)
2017-03-09 08:28:51
ひゃー!まさかの第2ラウンドですかっ?!(笑)

でも、通しで読んで下さった方々からは「一貫している二胡への西野さんの愛情を感じます」 と言っていただけて、
店主の想いが伝わりやすいかな、と。
時々、経営度外視で、『想いだけ』でやってるときありますもんねぇ。。。

大半の二胡愛好家が高齢者である日本では、K・Kさんのような若い二胡弾きさんが増えていくことが二胡存続の為に本当に喫緊です。
二胡屋のおばちゃん、期待してます!

こんなにも美しい音色の楽器なのですから、二胡弾き側がアレンジして弾くのではなく、元曲から、もっと様々な楽曲で取り入れて欲しいですよね。
メガヒット曲に使って下さった星野源さんはブラボーでした。

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