このところ、いつも頭から離れないのが、楽器とそれを鳴らす環境ということです。
音楽のホールと言ってもよいでしょう。
バイオリンは元々宮廷の室内楽用という感じで作られ始めたようです。
もちろんもっと前楽器として出来たての頃には、この楽器をどこで演奏する為になどとは考えて作られてはいなかったと思うのです。
吟遊詩人たちが歌の伴奏として、竪琴や、或いはバイオリンの先祖のレバーブなどを弾いて、町や村を回って当然野外中心でしたでしょう。
そのうちだれかの家にまねかれなどして、家の中での演奏、或いは宮廷などにも進出したかもしれません。
それらの音楽家たちの上手な人達がそのうち、宮廷や宗教的な意味合いのある建築の中で常設として音楽隊などになったかもしれません。
多分楽器それぞれに、有る空間で演奏するにはと、その当時の物作り達はより効果的な、楽器に進化させていったのだと思います。
二胡も、元々は、歌や、演劇の伴奏楽器であったと言われます。
当然野外での演奏が主力でしたでしょう。
それを、劉天華先生が、二胡独自の演奏法を開発し、単独の楽器としての曲なども書きました。
それまでは殆ど、第一ポジションだけでの演奏で楽器としての性能はそれほど高い物は要求されなかったと思います。
しかし単独の聴かせるための楽器として、意識した時に、二胡はまだまだ完成度としてはそれほど高くは無かったのだと思います。
1950年代に入って、江青女子指導のもとに、より完成度の高いバイオリン並みのものを目指して、今の二胡が作られたと言われます。
その後現在に至るまで、まだまだ開発途中というか、より大きな音の出る楽器、より高音までちゃんと鳴らせる楽器、そのような方向で進んできたようです。
しかし、それまでにバイオリンなどが、その演奏する場所がどんどん大きなホールに変わりそれに伴ってより強く鳴る楽器より響く楽器へと進化させてきた時代と、今は条件が違ってきています。
何が違うかというと、電子的な音響設備が有るからです。
より大きな音を出さなくとも、電子機器がそのボリュームは、その強さも補ってくれるような時代になったからです。
50年前には考えられなかった、3万人5万10万人の入場者などという会場も可能になってきています。
この事に関して、二胡はまだ対応しきれていないのではないかなという感じもします。
二胡の生音というのは特別です。
大変に倍音の多い楽器ですから、また完成度としてももう少しかかりそうな楽器ですから、どうかすると録音なり、マイクを通すととんでもなく雑音を拾いかねない所もあるのです。
他の楽器と組み合わせた時に、余計その事が顕著に現れます。
録音の時には、まだ編集で何とかなります。
皆さん音お聴きのCD 等は殆どその編集された状態で、そのまま生の音の感じではありません。(諸先生方のCDとなま音が違うなと感じた方は多いと思います)
ところがライヴの時には、その編集などという時間はありませんから、マイクで拾った音そのまま出て来てしまいます。
また、これは演奏者たちが気をつけて欲しいことなのですが、二胡が複数集団になって演奏されるとどうしてもその音の切れの悪さから、聴衆の耳には、大変鈍い音に、ぼーーっとした音に聴こえて来てしまいます。
楽器それぞれの持つ倍音が複数重なりますので、濁ってしまうのです。
下ごしらえしない、野菜をいきなり全て一緒に煮込んでしまうのと一緒です。
野菜一つ一つのうまみが出てこないのです。
バイオリンなどの他の弦楽器はもっと、倍音少ないですし、楽器自体もオーケストラなどに使う物は、かなりレベルの高い楽器で其々の完成度も高い物を使いますが、
二胡の場合はまだそれほどの、高レベルの楽器が集まるということはありません。
一台だけで聴いていると、とても心地よい、雑音、倍音ですが、7,8台重なるとどうしてもこの鈍くなる効果というのも出て来てしまうのですね。
これは、演奏者に解りにくいかもしれません。
と言いますのは、その演奏した会場の、空間自体の音の特性が有るからです。
又、演奏家たちが、後から、録音された自分たちの演奏を聞くのとも違いが有ります。
録音されたものは、すべて耳に入ってくる音すべてを録音されていません。
ですからある意味整理された状態、或いは反対にごった煮の状態になったりします。
それには相当優秀な録音技術を必要とされます。(ですから、良くユーチューブなどにアップされている二胡の音や音色でとやかく言うのは、私は反対なのです、どこまでの録音技術化或いは、再生の器機を持っているかにも影響されますから)
舞台の上で聴くのと、観客席で音の塊として聴くのでは、生音の場合とんでもなく違いが出て来てしまいます。
二胡を作る者として、この辺はこれから、私自身が、音楽家たちに提案していかなければいけないとは思うのです。
多分いろいろな方法が有るのではないかと、これは音響のプロとも話し合って、色々考えてみたいと思います。
音楽のホールと言ってもよいでしょう。
バイオリンは元々宮廷の室内楽用という感じで作られ始めたようです。
もちろんもっと前楽器として出来たての頃には、この楽器をどこで演奏する為になどとは考えて作られてはいなかったと思うのです。
吟遊詩人たちが歌の伴奏として、竪琴や、或いはバイオリンの先祖のレバーブなどを弾いて、町や村を回って当然野外中心でしたでしょう。
そのうちだれかの家にまねかれなどして、家の中での演奏、或いは宮廷などにも進出したかもしれません。
それらの音楽家たちの上手な人達がそのうち、宮廷や宗教的な意味合いのある建築の中で常設として音楽隊などになったかもしれません。
多分楽器それぞれに、有る空間で演奏するにはと、その当時の物作り達はより効果的な、楽器に進化させていったのだと思います。
二胡も、元々は、歌や、演劇の伴奏楽器であったと言われます。
当然野外での演奏が主力でしたでしょう。
それを、劉天華先生が、二胡独自の演奏法を開発し、単独の楽器としての曲なども書きました。
それまでは殆ど、第一ポジションだけでの演奏で楽器としての性能はそれほど高い物は要求されなかったと思います。
しかし単独の聴かせるための楽器として、意識した時に、二胡はまだまだ完成度としてはそれほど高くは無かったのだと思います。
1950年代に入って、江青女子指導のもとに、より完成度の高いバイオリン並みのものを目指して、今の二胡が作られたと言われます。
その後現在に至るまで、まだまだ開発途中というか、より大きな音の出る楽器、より高音までちゃんと鳴らせる楽器、そのような方向で進んできたようです。
しかし、それまでにバイオリンなどが、その演奏する場所がどんどん大きなホールに変わりそれに伴ってより強く鳴る楽器より響く楽器へと進化させてきた時代と、今は条件が違ってきています。
何が違うかというと、電子的な音響設備が有るからです。
より大きな音を出さなくとも、電子機器がそのボリュームは、その強さも補ってくれるような時代になったからです。
50年前には考えられなかった、3万人5万10万人の入場者などという会場も可能になってきています。
この事に関して、二胡はまだ対応しきれていないのではないかなという感じもします。
二胡の生音というのは特別です。
大変に倍音の多い楽器ですから、また完成度としてももう少しかかりそうな楽器ですから、どうかすると録音なり、マイクを通すととんでもなく雑音を拾いかねない所もあるのです。
他の楽器と組み合わせた時に、余計その事が顕著に現れます。
録音の時には、まだ編集で何とかなります。
皆さん音お聴きのCD 等は殆どその編集された状態で、そのまま生の音の感じではありません。(諸先生方のCDとなま音が違うなと感じた方は多いと思います)
ところがライヴの時には、その編集などという時間はありませんから、マイクで拾った音そのまま出て来てしまいます。
また、これは演奏者たちが気をつけて欲しいことなのですが、二胡が複数集団になって演奏されるとどうしてもその音の切れの悪さから、聴衆の耳には、大変鈍い音に、ぼーーっとした音に聴こえて来てしまいます。
楽器それぞれの持つ倍音が複数重なりますので、濁ってしまうのです。
下ごしらえしない、野菜をいきなり全て一緒に煮込んでしまうのと一緒です。
野菜一つ一つのうまみが出てこないのです。
バイオリンなどの他の弦楽器はもっと、倍音少ないですし、楽器自体もオーケストラなどに使う物は、かなりレベルの高い楽器で其々の完成度も高い物を使いますが、
二胡の場合はまだそれほどの、高レベルの楽器が集まるということはありません。
一台だけで聴いていると、とても心地よい、雑音、倍音ですが、7,8台重なるとどうしてもこの鈍くなる効果というのも出て来てしまうのですね。
これは、演奏者に解りにくいかもしれません。
と言いますのは、その演奏した会場の、空間自体の音の特性が有るからです。
又、演奏家たちが、後から、録音された自分たちの演奏を聞くのとも違いが有ります。
録音されたものは、すべて耳に入ってくる音すべてを録音されていません。
ですからある意味整理された状態、或いは反対にごった煮の状態になったりします。
それには相当優秀な録音技術を必要とされます。(ですから、良くユーチューブなどにアップされている二胡の音や音色でとやかく言うのは、私は反対なのです、どこまでの録音技術化或いは、再生の器機を持っているかにも影響されますから)
舞台の上で聴くのと、観客席で音の塊として聴くのでは、生音の場合とんでもなく違いが出て来てしまいます。
二胡を作る者として、この辺はこれから、私自身が、音楽家たちに提案していかなければいけないとは思うのです。
多分いろいろな方法が有るのではないかと、これは音響のプロとも話し合って、色々考えてみたいと思います。