これは花窓をとって中をのぞいたところです。
なんだか、違いますね。
普通花窓のところからのぞくと、中に胴の中を貫通している、棹が見えます。
胴の中を棹が貫通しているのですね。(見てみて下さい)
これは馬頭琴、ヘグム、キジャック、等東南アジア、あるいはシルクロード系の楽器に多いです。
バイオリンは、棹が中まで入っていません。
これは構造的な問題で、狩猟に使う弓に弦を張ったたぶん最初の弦楽器に近い構造をしているのでしょう。
ところがこの画像の二胡は、棹は、胴の上に載っています。
この楽器の特徴は、高音までかなり良く鳴るということでしょう。
このような形の楽器も二胡の世界には表れてきています。
この、画像は二胡の後ろ姿です。
後ろから見て穴が開いていないのです。
実は胴は最後のところで、上に向かって穴が開いています。
この楽器は、大変複雑な構造を持っていまして、皮の部分は外れます。
また、胴の真ん中あたりでも外れるのです。
これは製作上の問題で、全体を一つに作るのが難しいからと思います。
胴は、前と後ろで外れますがそれをつないでいるのは磁石です。
磁石でくっついているのですね。
この楽器の特徴は、弾いている本人に音が良く聞こえることかもしれません、
みなさんも経験あるでしょうが、二胡の合奏をしているとご自身の音より右隣の人の音の方が良く聞こえます。
胴から出た音が左へ飛ぶからです。
この楽器は上に飛びます、ですから、弾いている人に良く聞こえます。
また、後ろが反り返っていることで、音も反射しボリュームも上がります。
音としては普通の二胡です、十分に大きな音ですが、流石にヴァイオリンには適いません。
しかしこれは進化の途上のようで、今この形でプラスティックの物も在ります。。
これはジョージガオさんの考案した形で、「韶琴」という名前が付いています。
この画像は、「りんりん二胡」さんの許可をえて、転載しています。
このようにこれらの楽器がこの先どのように進化していくのか楽しみですね。
私自身はこのように形を変えて、音を大きくしたりしようとは思っていません。
二胡の音色が好きですから。
このように、形を変えると、音色としても多少は変わってしまいます。
私としては木の持つ力そして皮(人工皮を含めて)の力、自然そのままの力を生かす方向に行きたいなと思っています。
そして美しさですね。
わざとらしく無い、自然な二胡がすっと立っている感じそのままを生かしていきたいのです。
これだけは自信があります。