二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡の病気。

2014-02-09 15:50:08 | ■工房便り 総合 
自分が検診で引っかかって結局、入院手術などという大げさなことになってしまいました。

これは以前から書いてきたことですが、本当にに楽器も検診というのが必要なことなのです。

みなさんも、風邪をひくことくらいはあるでしょう。

何となく喉を傷めたり、これからの時期は花粉症などということもあると思います。

二胡にもそれがあります。

空気が乾いて来て温度が冷えてくれば、どんな二胡でも音がキンキンしてきます。

購入して~、4,5年くらいの物は、余計にそのような症状も出やすくなります。(そんな時には光舜堂に検診にいらしてください)

それを、一時期の事、今は風邪と思わずに、いきなりオイルを塗ってしまうような方もいます。

この乾燥して風邪のようになるのは、ほんの一時の事です。

それを大げさにオイルを塗ったりすると、決定的に皮を緩めてしまいます。

この風邪ひきのように乾燥する時期には、一番良いのは、胴の後ろから息をふきこんでやることです。

のどの痛みのようなものですから多少の湿度を与えてあげればよいのです。

あるいは相当に弾きこんでやるというのも一つの方法です。

一時の風邪のような状態にもかかわらず、たいそうな病気のように、オイルを塗るような、二度と取り返しのつかないような事はしないでください。

他にも一時、その時期を過ぎてしまえば全く問題ないということもあります。

それは梅雨時ですね。

冬の乾燥時期とは反対に、3,4年くらい以上弾きこんだ楽器は、皮が一時、湿度の為にゆるみます。

これも、数年あるいは7、8年弾き込んでいけばそれほど影響は出なくなるのですが、3,4年くらいに弾きこんだ楽器はちょうど皮が緩み始めていますから、

湿度の多い時には、音がぼてぼてになります。

そうすると慌てて、ご自分で千斤巻き直したりどこか調子が悪いのかと駒を取り換えたりもします。

これは一番良いのは、弾き方を少し工夫する。すると、そのことによって、ご自分の二胡の弾き方のレベルが上がったりもします。

先生方はその湿度の高い時にもなにげに普通に弾いておられるはずなのです。

むしろそのように、気候によって、楽器の鳴りが左右される時こそ、良い音を作り上げていく為の良い時期なのかもしれません。

もちろん先生方は先生方で、私たちに解らないくらいな微妙な楽器の変化に少しは違和感を覚えているのだとは思いますが、初心者が感じるほどではないともいます。

またそのような時には、より高度な弾き方をしているのかもしれません。

楽器の状態の悪い時ほど、それをいかに良い音にしていこうかという努力をするのは、一番二胡にとって良い治療方法なのではないかと思います。






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