二胡の頭は大変取れやすい物です。ほんの少しの衝撃でも取れることは有ります。
最近この頭のとれた物の修理の依頼が増えています。
修理の中では一番簡単なものなので、皆さんでもやれなくはないと思います。
ですので、ここのやり方を書いてみます。
これも楽器屋の役割の一つではないでしょうか。
元々、二胡を作る木は、非常に油分の多い物です。
油分は接着剤の大敵です。
中国でも作る時の最初は、接着面を、アルコールで或いはアセトンで拭いているはずなのですが、、、、、、
普通のニカワは水性ですから、かなりきれいに油分を拭き取らなければ、
ニカワはつきにくいのですが、彼国の事、そこはどうなっているのかは解りません。
先ず、
折れ方に二通りあります。
一つは折れたところが、真っ平らになっているとき、
これはボンドが剥がれた時です。
割れた部分をアルコールでよく拭きます。
切断面についているはずのニカワ分がとれるように、400番以上の紙やすりで軽く削ります。
それから、120番くらいの紙やすりで、軽く、軽くです、ひとなでします。
これは硬質な木に軽く溝をつけて、ボンドが食い込みやすくするためです。
形が変わるほどには削らないことです。
折れた断面の形状が変わってしまうと、きれいな断面が出来ません。
もうひとつの割れ方は、木がささくれだっている事です、如何にも木が割れた感じの時には、、
アルコールで拭くだけにして下さい。
それから、アルコールを良く乾かして下さい。
一度、両方をきれいに面が合うように試して下さい。
両方がぴったりつくようでしたら。
接着剤を塗ります。
接着剤は、ホームセンターで売っています。
多用途、超強力、と書いたものであれば問題は有りません。
いろいろなメーカーで出しています。
後は押さえておく方法が問題です。
瞬間接着剤でも可能ですが、瞬間接着剤は衝撃に弱いです。
もう一つは、エポキシ系の、5分間効果型でしたら、
しばらくじっと抑えておければ、そこそこの効果は有ります。
只この時に接着剤を厚く塗りすぎるとはみ出した接着材を取るのに苦労します。
5分間押さえておくのは大変です。
私のやっている方法は、
タイトボンドという、油分の多い物にも良く効く接着剤を使います。
ただこれは硬化するのに、8時間ほどかかります。(材質により違います)
ですから、瞬間接着剤との併用になります。
瞬間接着剤を、割れた面の一番端に1滴つけます、
痕の部分にこのタイトボンドを塗ります。
ぴったりつくように、両手で良く抑えます。
最初は瞬間接着剤の力でつきますから、この後に太いゴムバンドで、グルグル巻きにします、
瞬間接着剤がとれない程度の力で強く巻きます。
8時間くらいしたらゴムバンドを取り、はみ出たタイトボンドを、刃物で削ります。
この後は削った痕の修正です。
塗装をしてあるものは塗装しますが、彼国の事ですから、どんな塗料を使っているのか分からないのです。
安全なのは、なるべく塗料用シンナーをようざいとしているものであれば、それ以前に何を使っていても、元の塗料を痛めることは有りません。
そのほかの物は、大概良く磨きこんで、3000番くらいの紙やすりです。
その後、オイルフィニッシュをします。
これを何回か繰り返し、最後に蜜蝋系のワックスで仕上げます。
こうすれば程んど元の物と変わらなくなります。
試してみてください。
それからご自分で直して、失敗した物は、非常んつけにくくなります。
それを光舜堂で再度つけ直すのはかなり大変です、
と言いますのは、接着剤が、木に食い込んでいることも多く、それを取るには一回きれいに切断するしかないのです。
頭は3次元の曲がった形態ですから、切断してきれいな面を作るのはかなり大変なのです。
それと少し短くなります。
このことはご承知置き下さい。
西野和宏
最近この頭のとれた物の修理の依頼が増えています。
修理の中では一番簡単なものなので、皆さんでもやれなくはないと思います。
ですので、ここのやり方を書いてみます。
これも楽器屋の役割の一つではないでしょうか。
元々、二胡を作る木は、非常に油分の多い物です。
油分は接着剤の大敵です。
中国でも作る時の最初は、接着面を、アルコールで或いはアセトンで拭いているはずなのですが、、、、、、
普通のニカワは水性ですから、かなりきれいに油分を拭き取らなければ、
ニカワはつきにくいのですが、彼国の事、そこはどうなっているのかは解りません。
先ず、
折れ方に二通りあります。
一つは折れたところが、真っ平らになっているとき、
これはボンドが剥がれた時です。
割れた部分をアルコールでよく拭きます。
切断面についているはずのニカワ分がとれるように、400番以上の紙やすりで軽く削ります。
それから、120番くらいの紙やすりで、軽く、軽くです、ひとなでします。
これは硬質な木に軽く溝をつけて、ボンドが食い込みやすくするためです。
形が変わるほどには削らないことです。
折れた断面の形状が変わってしまうと、きれいな断面が出来ません。
もうひとつの割れ方は、木がささくれだっている事です、如何にも木が割れた感じの時には、、
アルコールで拭くだけにして下さい。
それから、アルコールを良く乾かして下さい。
一度、両方をきれいに面が合うように試して下さい。
両方がぴったりつくようでしたら。
接着剤を塗ります。
接着剤は、ホームセンターで売っています。
多用途、超強力、と書いたものであれば問題は有りません。
いろいろなメーカーで出しています。
後は押さえておく方法が問題です。
瞬間接着剤でも可能ですが、瞬間接着剤は衝撃に弱いです。
もう一つは、エポキシ系の、5分間効果型でしたら、
しばらくじっと抑えておければ、そこそこの効果は有ります。
只この時に接着剤を厚く塗りすぎるとはみ出した接着材を取るのに苦労します。
5分間押さえておくのは大変です。
私のやっている方法は、
タイトボンドという、油分の多い物にも良く効く接着剤を使います。
ただこれは硬化するのに、8時間ほどかかります。(材質により違います)
ですから、瞬間接着剤との併用になります。
瞬間接着剤を、割れた面の一番端に1滴つけます、
痕の部分にこのタイトボンドを塗ります。
ぴったりつくように、両手で良く抑えます。
最初は瞬間接着剤の力でつきますから、この後に太いゴムバンドで、グルグル巻きにします、
瞬間接着剤がとれない程度の力で強く巻きます。
8時間くらいしたらゴムバンドを取り、はみ出たタイトボンドを、刃物で削ります。
この後は削った痕の修正です。
塗装をしてあるものは塗装しますが、彼国の事ですから、どんな塗料を使っているのか分からないのです。
安全なのは、なるべく塗料用シンナーをようざいとしているものであれば、それ以前に何を使っていても、元の塗料を痛めることは有りません。
そのほかの物は、大概良く磨きこんで、3000番くらいの紙やすりです。
その後、オイルフィニッシュをします。
これを何回か繰り返し、最後に蜜蝋系のワックスで仕上げます。
こうすれば程んど元の物と変わらなくなります。
試してみてください。
それからご自分で直して、失敗した物は、非常んつけにくくなります。
それを光舜堂で再度つけ直すのはかなり大変です、
と言いますのは、接着剤が、木に食い込んでいることも多く、それを取るには一回きれいに切断するしかないのです。
頭は3次元の曲がった形態ですから、切断してきれいな面を作るのはかなり大変なのです。
それと少し短くなります。
このことはご承知置き下さい。
西野和宏