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これ、中国の三弦です。壊れてしまっていますね、
ニューヨークから来た時に壊れてしまったようです。
最近になって蛇皮を張りたくないという人も増えてきていまして。ニューヨークで、人工皮を探したのだそうです。
太鼓の皮やらいろいろ試したそうですが、納得できず、結局日本にまで来ました。
日本には、三味線や胡弓そして沖縄の三線など、人工皮を張った弦楽器は相当出回っています。
今ではむしろ、人工皮の方が、多いくらいでしょう。
さすがに猫の皮を張るというのは、みなさん、敬遠する人が多くなってきているのでしょう。
沖縄の三線も最近では、蛇皮を張る人が少なく、だいぶ人工皮に切り替わって来たと言います。
安定度という点では人工皮の方が優れています。
しかし音色にこだわる方は、蛇皮の、複雑な音色を望まれるのでしょう。
この三弦もまわりまわって、なんと、光舜堂のCDMを試してみたいということになりました。
CDMは、最初のころ、CDMをベースにしてその上に、楮和紙を張り込み、作り始めたものです。
ただ、和紙が主力ですと、強度を持たせるためにどうしても、厚みが厚くなります。
当初の物は、ですから少しぽってりとした、音ではありました。
それからいろいろ工夫を重ね、
今から4年ほど前桐子ちゃんの「紅子」ちゃんを張り替える時に、紫檀の粉で、紙状の物を作り、蛇皮の鱗に当たる部分を作り出しました。
その時からベースには、CDMとポリエステルの布地を使い、その上に和紙で伸びないように張り重ねることにより、かなり蛇皮の音に近づき、音源を通した時にはほぼわからないくらいにはなってきているとおもいます。
昨年の10年記念でCDMに張り替えたものは、すでに現在の材質と工程になっています。
里地帰君の弾いている欅の和胡のもそうですね。
現在、新潟の知り合いのところへ行っている「業平」のCDMもそろそろ鳴り始めてきたころだと思います。
この方のところへは8月いっぱいお預けしていますのでその後、弾いてみたい方は、ぜひお問合せください。
また今、チェンミンさんのために作っている。ハカランダの二胡はCDMになりますし、金沢へも、シマリスちゃんのCDMを送ろうとしています。
来春には工房へ皆さんが遊びに来られるようになってほしいし、したいです。
その時にもし4年以前前のCDMをお持ちの方が現在のCDMと比べて、このようにして欲しいとことであれば、張り替えようと思います。
多少の材料費はいただきますが。やはりより良いものとして残したいですしね。
工房光舜堂西野和宏&CDMの名付け親そしてデザイン、ほぉ